第1章 ダイジェストですのよ~!
お久しぶりです、凪絵あかりです!
第一部を投稿してからずいぶんと時間が経ってしまいました。
第二部もどうぞよろしくお願いいたします。
ある朝、目覚めると記憶がない。
(え…ここどこ?私、誰?)
見知らぬ豪華な寝室。きらびやかなドレス。そして困惑顔のメイド、マリー。
「お嬢様、いつもの悪役令嬢らしくないですわ」
(悪役令嬢……私が?)
呆然とする間もなく、頭の中で声が響いた。
『あら、ようやく目覚めたのね。この愚かな身体を』
一つじゃない。いくつも、いくつも——。
傲慢なサンドラ。冷静なシャーロット。正義感のジャスティス。夢見がちなシンデレラ。威厳のレギーナ。
(ちょ、ちょっと待って!私、多重人格!?)
波乱の学院生活が始まり、毒事件、舞踏会、そして衝撃の真実。六重人格は、学院が行った秘密の魔法実験の産物だった。しかもそれぞれの人格は、六大魔法元素——火・水・風・土・光・闇——を体現する存在だという。
宿敵ヴァイオレットとの和解。六つの力が一つに調和し、学院にようやく平和が訪れた。
しかし——。
仲間たちと過ごす穏やかな庭園のティーパーティー。その片隅に、一瞬だけ人影が見えた気がした。
シャーロット『…魔力の残滓。でも、微弱すぎて捉えられない』
(あれは何者だったの…?)
エリザベスは誰にも気づかれないよう、静かに深呼吸をした。
平和な日々はもう少し続くだろう。
でも、嵐の予感は確かにそこにあった。
——この物語の、本当の幕開けはまだ先にある。




