冒険者カードゲット
「水丸、喋れるようになったの?すごいね!」
《なんか、名前を貰ったらできるようになったの!蓮とだけお話できるんだよ~》
どんな仕組みだよ。この世界は不思議だらけだな。私は辞典を開いた。
「スライムって名前を付けたら喋るものなの?」
[スライムに限らず名前を与え、それを受け入れた生き物とは意思疎通が可能です。]
「昨日マーサさんが魔石を出すスライムは見たことがないって言ってたんだけど、本当?」
[はい。普通、スライムは魔石を出しません。あなたが魔法で出した地球の物を消化したことでそのスライムは特殊な個体となりました。]
…今後生き物に気軽に餌をやるのは止めよう。野生動物に餌を与えちゃだめだよね。反省。私は辞典をリュックにしまいテントから出てテントもしまった。しまい終わったタイミングで部屋のドアがノックされた。
「蓮、起きてるかい?」
マーサさんだ。朝早いのに元気だな。
「おはようございます!マーサさん。」
ドアを開け挨拶した。
「昨日はゆっくりやすめたかい?」
マーサさんは部屋をぐるりと観察するようにしながら私に聞いた。
「はい。ちゃんと眠りましたし朝食も食べました。」
「ベッドも洗面所のタオルも使われた形跡がないんだがな。あんた、まだまだ秘密があるんだろうけど詰めが甘いよ。どこから秘密が漏れるかわからないんだからもう少し考えな。んじゃ、付いてきな。」
私はマーサさんと応接室に行き向かい合わせに座った。
「これがあんたの冒険者カードだよ。」
テーブルに私の冒険者カードが置かれる。私はそれを手に取り内容を確認した。
名前:レン
性別:女性
年齢:17
職業:テイマー
「まず名前はこの世界で違和感のないように登録した。あんたは今日からレンと名乗りな。職業のテイマーなんだが、一般のテイマーとは魔物を己の力で弱らせ、その魔物と従魔契約を結ぶ能力がある者の事なんだが、あんたは一般とはズレてるな。あんたが魔物を連れている方法は普通では無いことをよく自覚しとくんだよ。知られりゃ変わり者の目で見られるのは確実だ。」
はい。もう野生動物には餌をあげません。反省しております。
「魔物というのはどういう生き物ですか?」
普通の動物とはちがうのだろうか。
「魔石を体内に持っているやつはみんな魔物だよ。この世界の人間、亜人以外はみんな体内に魔石があるのさ。この世界では魔物を狩ってその肉や素材を利用し生活をしている。魔物は脅威であり、恵みでもある。脅威は排除し恵みを世界にもたらすのが冒険者ギルドの役割だ。」
うーん、日本とはずいぶん価値観が違うな。私、ちゃんと馴染めるだろうか?スライムが私を見てる。
『きゅ~!』
《大丈夫!水丸がいっしょだよ!》
そうだね。きっと何とかなるさ!




