売れるかな?
「スライムってのはね、普通は色々消化する以外の能力はないんだよ。弱いしね。だからあまり従魔にするやつはいない。魔石を出すなんて聞いたことがないよ。本当かい?」
「餌をあげたら魔石がスライムからぽんっと飛び出して…」
「信じられないね。本当なら一度見てみたいんだが。」
「うーん、今出してくれるかわからないんですが…ちょっとお待ち下さい。」
私はソファーの間にあるテーブルの上に大福とお茶のセットを3つイメージして出した。みんなでレッツおやつタイム。
「スライム、おやつだよ。どうぞ。マーサさんも、これは私の故郷の大福とお茶です。」
マーサさんは口をあけてぽかんとしていた。
「これは、あんたの魔法かい?こんな食べ物を出す魔法なんか見たことがないよ。これも異世界転移特典とかいうやつかい?」
「はい。なんか私の生活に必要な物が出せるらしいです。あ、お茶が冷めないうちに良かったらどうぞ。」
「…そうだね。せっかくだからいただこうか。」
マーサさんは大福を手にとり恐る恐る口に入れた。
「!!!!」
大福を少しかじった後マーサさんは目を見開き残りの大福を一気に食べてお茶を飲んだ。
「うまい!甘い!こんな不思議な食感のものは食べた事がないよ。これを食べた後に飲んだお茶もこの大福と相性抜群だな!」
気に入って貰えたようで、良かった。スライムも消化し終わってまた色が濃くなっている。そして細かくプルプルするとぽんっと水の魔石を出してくれた。
「スライム、おやつおいしかった?魔石ありがとうね。」
『きゅ~!』
可愛い返事をしてスライムは縦に伸び縮みしながら左右に揺れる。マーサさんは口をあけて驚愕の表情だ。
「本当にスライムが魔石を出したな…。未だに信じられないが確かにこの目で確認した。あんたの魔法の事といい、これは他のやつに知られると大変な事になるかもしらん。蓮、この世界で普通に暮らしたいなら異世界転移特典とやらの能力は秘密にしな。あとそのスライムが魔石を出せることもだ。とりあえず魔石と薬草の買い取りはギルドでできる。先に売買を済ませよう。」
傷復草と胃復草は一本30ガル。わりとどこにでも生えている草らしい。水の魔石は一個4000ガルで買ってくれるそうだ。この世界の物価がわからないので高いか安いかよくわからないが最初の目的は達成できた。




