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異世界 IN THE 頭部  作者: ぽかり。
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ムカつく説教

ええ、全て話します。もちろん何も隠しません。全て話します。たしかに、ぼくはヤツの弟ですが、だからといってかばい立てるつもりはまるっきりありません。だって、ヤツは国家に反逆したんです。そんなヤツに、同情の余地があるでしょうか?むしろ、情けないです。あんなヤツと同じ血が流れてるなんて。

ヤツの話で、一番印象に残っている話しがあります。もちろん話を聞いて呆れました。というのも、その話はなんの根拠もない、完璧な決めつけだったからです。



「おい弟よ、いいか、よく聞け。どうして世界は平和に向かっているというのに、個々人の間では、悲惨な事件が起こると思う?戦争の脅威がなくなり、かつて支配されていたものは、徐々に解放されてゆく、希望に満ちた時代に、どうして強姦殺人や、赤ん坊の遺棄、あるいは虐待があるんだろう?少しでも考えたことがあるか?弟よ、少しは考える癖をつけろよ。

社会がどんなに快適になっても、個人の怨念に基づく陰惨な事件はなくならない。コンビニに行けば、いろんな食べ物が安く売っている。スマホが普及して、暇つぶしには困らない。たまに海外に旅行に行けたりもする。これが、幸福でないとしたら一体なんだ?これ以上のものはないだろう。

しかし、怨念が生じるからには、何かしら欠陥があるということだ。それは一体何だろう?それはね、弟よ、それは、性愛だよ。性愛の不足、すなわち、非モテこそが、悪の根源なんだ。

現時点で多数派の男は、女といつもやりたいと思っている。ただ、そのためにはまず、女とコミュニケーションを取らなくてはならない。プロの店という手段もある。ただ、それでは埋まらない穴がたしかにあるらしい。少なくとも、一部の人たちは埋まらないと考える。お金では解決できないと考えてしまうんだ。そして、非モテということは、要するにコミュニケーションが下手ということだから、もう、どうしようもない。八方塞がり、アポリアだ。そんな人たちが、モテている人を見て、怨念を育ててゆくことは、容易に想像できる。

さて、弟よ、お前も頑張れよ」

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