食後
スープを飲み干し、器を空にした。
うっぷ・・・、これも慣れるしかないか・・・。
皆で食事をし終えた後、そのまま机を囲み皆で話していた。
二人は楽な格好で座り、コダはテーブルに頬杖をついていた。
ラビは食事を終えた後、コダの膝の上に座っていた。
「ハルの服も何とかしてやらねぇとな、かーちゃん予備のやつあったっけ?」
「もう無いわよ、この前ダンのところにあげちゃったじゃない」
「あーそうだったな、じゃあこの肉と交換してもらうかなぁ」
「ちょっと! それくらい私が作るから、また他所の家にあげないでよ! 言ったでしょ、うちだって余裕ないんだから!」
「そうかぁ・・・、ハルしばらくその格好でいいか?」
「勿論だよ、色々してもらって悪いね・・・」
「気にすんなよ、友達だし、これから一緒に暮らすんだ、助け合わないとな!」
「ハル、ちゃんと作ってあげるから、その分ちゃんと働いてよね」
「はたらいてー!」
「もう材料無いから取りに行かないといけないわ、ラビあなた明日ハルと一緒に材料とってきてちょうだい」
「はーい、ハルと一緒!」
明日は自分用の服を作るための素材集めをする予定になった。
コダ達の着ているものは布生地ではなく別の素材のようだ、この村の文化を理解するためにもちょうどいいかもしれない。
予定が決まった後、ドネは棚から細い木の棒を取り出した。
その木の先端を石で何度か叩いて繊維をほぐし自分に渡した。
「はい、ハルの分。 ちゃんとよく噛んで使うのよ」
「ラビもちゃんとやるのよ、コダは寝ちゃう前に必ずやりなさい!」
ドネはラビとコダにも同じように棒を渡す。
・・・何に使うんだ?
渡された木の棒の意味が分からない・・・。
三人の木の先端は繊維が見えていて筆のような感じになっている。
三人ともその先端を口に入れた。
あ、これ歯ブラシか!
よく嚙めって言われたのは繊維をほぐすためだったのか、ドネの言っていたことがようやく理解できた。
木の先端を嚙み始める。
木の皮の破片、木の汁が口に広がる。
独特のえぐみがするが、虫歯になったら治療する術がなそうなので、きちんとやらないといけない。
我慢して噛み続けた。
先端を見ていい感じの先っぽになった。
それを見てドネが水を用意してくれる。
「それで口を濯いで外に出してきて」
口を濯いで家の外で吐き出した後、自分も歯磨きを始める。
コダはめんどくさそうにしていた。
ラビは一生懸命やっていた、たまにドネが「そこも磨くのよ」と教えながらやっている。
口調はちょっときついけど、ドネは優しい性格なのかな。
言葉と行動の端々に優しさを感じる。
歯磨きを終え、コダが外を見た後に
「ハル、まだ日が出てるし、暗くになる前に村を案内するよ!」
コダが村の案内に誘ってくれた。
空を見ると太陽は下り始めていた、地球と同じくらいの時間感覚なら、夕方前の16時頃だろうか。
情報も欲しいし助かる。
「ラビも、ラビも行きたい!」
「ラビはお母さんと一緒に足の肉を干すお手伝いをしようね」
「えぇー、行きたかったなぁ・・・」
ドネは猪の後ろ足を干し肉にするようだ。
ラビも行きたがっていたが、しぶしぶドネの言うことを聞いていた。
「じゃあハル行くぞ!」
コダと一緒に家を出た。




