コダの家族
肉を包んだ葉を持ったコダと、村長の家の正面口から出る。
村長の家は高台の上にあって、村全体が見渡せるようになっていた。
左手には川と水田があり、村の人だろうか中で仕事をしている人がいる。
正面は集落が続いていて、集落の近くには小規模な畑が並ぶ。
左右の家がない部分には大きな畑もあった。
正面の道をまっすぐに行くと門のようなものがある、村と外の境目のようだ。
ゲームでやってた田舎の、のどかな環境そのまんまって感じだな:・・・
「よさそうな村だな、遠くで見た時よりすごくいい」
「だろ、良い村だぜここはよ、オラんちはあの井戸の横んところだ」
コダが村長の家がある高台から、坂を下った先ににある井戸を指した。
二人で坂を下りながら話をする。
この村の大きさだと何人住んでるんだろう、周りと話を合わせられるように情報を集めたかった。
「なぁコダ、この村って何人くらい住んでるんだ?」
「んー大体200人くらいかなぁ・・・、でも去年何人か死んじまったから、もうちょっと少ないかな?」
「え、何かあったの!?」
「去年は食いもんが少なくてな、病気になった大人や子供が死んじまったんだ・・・」
「・・・ごめん」
「まぁ気にすんな、おめぇのコバヤシ村でもよくある話だろ?」
「そ、そうだね・・・よくある話だ・・・・」
口ではそう答えた。
でも、胸の奥が少し痛かった。
食べ物が足りなくて村の人間が何人も死ぬなんて、少なくとも俺の日常では考えられない。
この世界では、それが「よくある話」なのだ。
坂を下り終わったら家が立ち並ぶ場所に出た。
高台から下りたら、色んなにおいがする・・・。
堆肥が発酵したようなにおい。
食べ物が発酵したようなにおい。
人の汗や体臭が混ざったようなにおい。。
様々なにおいが混ざり合ってちょっと吐き気がしてきた・・・。
吐き気を催して顔をしかめていることをコダが気付いた。
「ん、どうしたハル?」
「な、何でもない・・・」
「ならいいさ、もう少しだ!」
受け入れてくれたコダの村を、においが凄いなんてさすがに言えない。
慣れるしかないな・・・。
少し歩いたら井戸があった。
周りには村人たちがいて、コダを見ると、
「よぉ、コダ戻ったか!」
「ちゃんと獲物とれたみたいだな!」
いろんな人がコダに声をかけている、村長の信頼度といいコダは人気があるようだ。
「一緒にいるのはハルってんだ、今日からこの村で一緒になるからよろしくなぁ!」
コダが声をかけた後に、自分を見る。
やっぱりこの身長は珍しいらしい・・・。
「ハルってのか、よろしくな!」
「ハル今度そのでけぇ体の理由教えてくれ!」
いろんな人が声をかけてくれた。
受け入れてくれるのは嬉しいが、ちょっと恥ずかしい・・・。
家に向かっている最中に気になったことがあった。
すれ違う人みんなコダと同じくらいの男性だった、女性や子供はどこにいるんだろう?
そう思ってコダに聞いてみた。
「そういえば、今まで男性ばかりあってきたけど、女性や子供はどこかに行っているの?」
「あぁ女たちや子供は今、田んぼや畑で仕事しているか、家で何か仕事してるのさ」
「あぁ、だから見なかったのか」
ん・・・?
この村は子供も働いている、労働力としてカウントされているんだ。
学校とかないのかな・・・?
さっきの村人が亡くなった話からして、それが当たり前になっているのだろう。
「ハル、あそこがオラんちだ!」
「かーちゃんと娘も家にいるからさ、挨拶してくれよ」
「あぁ、会うのが楽しみだ」
コダの家が見えた。
家は盛り土で少し高さがある。
壁は土でできているのだろうか、屋根は藁で出てきていた。
「帰ったぞー!」
コダが大きな声で家の中に声をかけた。
ここの世界の女性ってまだあってなかったな。
コダと最初にあったときに言っていたが、コダの身長より大きいらしい。
コダ達男性の身長が145センチくらいだと、150~155センチくらいなのかな?
コダ達の体は結構な筋肉質だから女性もそうなのかな・・・?
今まで得てきた情報でいろいろ考える。
まぁ、間もなく答えが出るんだ、奥さんが出てくるのを待とう。
「はーい、コダお帰り!」
家から奥さんが出てくる。
「!」
俺は思わず驚いた。
予想に反して、身長は160センチほどあった。
コダのように筋肉質というわけでもなく、細身でしなやかな体つきをしている。
20代前半だろうか、少し伸ばした髪をたくし上げて髪留めで止めている。
服装はコダと同じ素材の、胸元を覆う水着のような恰好で、腰から下はパレオのような形になっている。
コダが言っていたように、すっごい美人な嫁さんだった・・・。




