085 攫われたリタ
えー・・・・と?
私は今どういう状況なんでしょうか?
脳があまりの事態に状況を理解するのを拒否ってます・・。
私の目の前には広い大地が広がっている。
わあ何て壮大な光景・・。
足はぶらぶら揺れて強風で三つ編みがほどけそう・・。
「・・・・・・・・・・・・何でこうなったのおおおおお!???」
私は今、ツノの生えた大きな鳥にがっしり掴まれた状態でお空の上にいます!!!
鳥さんは鷹のような姿で、かっこいいんだけど怖い・・!
離してほしいんだけど、この高さで離されたら確実に死ぬ状況・・!
「ど、どこに連れてく気・・・・?」
洗濯中に空から現れたこの鳥さんに私はなす術もなく、というか驚きと恐怖で固まってる間に爪で体を鷲掴まれ、私はあっという間に空の上に連れて行かれた。
正直、その時の状況は恐怖のあまりで記憶が曖昧だ。
この鳥さんは私をどうする気なんだろう?
お肉がついてて美味しそうだから巣に持ち帰って食べるつもりなんだろうか?!
いやだああああ!
まだまだ人生これからなのにいいいい!!
「は・・!私にはシャボン玉があるじゃない・・・!」
食べられそうになったらスリープシャボンで眠らせちゃえばいいんだ!
私ったらうっかりそれを忘れてたよ・・っ。
お陰で私は少しだけ余裕を取り戻した。
大分飛んだけど、どこまで行くつもりだろうか?
正確な時間と距離は分からないけど、大分森から離れたと思う。
「・・・・・マイム・・・・・」
ふいに、マイムの顔が浮かんだ。
「・・・このまま会えなくなったらどうしよう・・」
嫌なことばかりが頭に浮かんでくる。
キイイイイイイイイ!!!
「わっ!?何々!?」
突如鳥さんの大きな鳴き声に私は思わず両耳を塞ぐ。
鼓膜が破れるかと思った・・!
「・・・・・?もしかして・・あれって国・・?」
私は国が見え始めたのに気づいた。
それは周りが石の壁に囲まれた国だった。
畳が敷かれた広い部屋。
真っ赤な杯に注がれた酒を楽しむ男の傍に、美しい女がそっと耳打ちをする。
「ホムラ様、お目当ての子が来ましたわ」
「ん・・そうか・・・」
酒で濡れた口元を拭う男がゆっくり立ち上がる。
「どれ・・マイムが気に入ったという人間の女がどんな顔をしてるのか楽しみだ・・」
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