067 実はずっと考えていたリタ
段々読んでくださる方が増えていって本当に嬉しいです!
数多い小説の中から、このお話を読んでくださってありがとうございます!!
「よしっと・・・・・」
馬車の荷台に荷物を置いていく。
随分買い込んじゃった。
食料の中には小麦粉の入った大袋もある。
村では小麦も育ててるけど、畑と同様に不作だったみたいだからこの小麦粉はひとまずの間に合わせ。
皆、喜ぶだろうな。
「これが最後の荷物だ」
どさ、とマイムが砂糖の入った袋を置いた。
マイムはスキルのお陰で、どの野菜が一番質が良いか砂糖や塩に不純物が混ざってないか一目で分かるらしい。
凄いよね。
お客を騙すお店もあるから、マイムがいたら百人力だね。
「・・・・リタ」
「ん?どうしたの?」
何か言いたげなマイムに首を傾げる。
「リタ・・・この、国で働く場所は見つかったか?」
「・・・・あー、その事か」
マイムは、リタはこのままこの国に留まるんじゃないかと思った。
ここは良い国だ。
少なくとも、リタが路頭に迷う可能性は低い筈。
もしここに留まるのであれば、マイムはそれを見送り、時折は様子を見に行って困ってる事があれば力になるつもりでいた。
何だったら、商人ギルドマスターのジェロームにリタに良い仕事を探してやってほしいと頼んでも良い。
しかし、リタの返答は全く違った。
「んーとね、確かに色々求人はあったよ。お買い物してる間も、清掃員募集とかあったし。でも・・・・」
「?」
「この国はちょっと大きすぎて私には合わないかなって・・。好きなんだけど、住むにはちょっと都会的すぎて周りの空気についていけない気がして・・」
自分で自分が情けないけど、こんな広い国だと絶対迷子になるし、人が多すぎてもみくちゃにされそうだ。
「どっちかっていうと・・私、マイム達の住んでる村の方が居心地よくて好きだな」
「リタ・・・!」
「だから、図々しいお願いだけど・・ほんのちょっとの間で良いから村に泊めてもらって・・いいかな?ちゃんと職探しはするから」
「・・・・・少しとはいわず、ずっと、いても良い」
「え?」
マイムに両手を強く握られた。
「リタなら、大歓迎だ。ずっと、村に住めばいい」
「え・・でもよそ者の私が村に移住っていうのは・・」
「そんなの関係ない。きっと村の皆も喜ぶ。父さんだって反対しない筈だ。特にレイニーは飛んで喜ぶだろう。リタがここに移住するんじゃないかと思って旅立つ前は寂しがっていた」
「レイニーちゃんが・・・」
やだ、胸きゅん。
「村にもいくつのの店がある。そこで職を探せばいい」
「・・・・本当に、良いのかな?もし村に住んでも良いんだったら、凄く嬉しいけど・・」
「ああ、俺も・・・リタが俺達の村に住んでくれるのなら、とても嬉しい」
「マイム・・・」
マイムの目がとても優しく、私を見てた。
凄く握られた手が熱く感じた。
あ・・・心臓がドキドキしてきた。
まるで、あの夜の時みたいに胸が高鳴る。
これって・・・・。
『話はまとまったようだな』
「「!!!!????」」
びっくりした!!!
そういえばムゼンさんがいるの忘れてた・・・。
ムゼンさんは積んだ荷物の上に座って、ゆらりと尻尾を意味ありげに揺らした。
『我はリタについて行くと決めたから、当然我もその村とやらに行くぞ』
「あっは、はい!村の者総出で、ムゼン様を歓迎いたします・・!」
『うむ。だが村とやらに行く前に、一つやっておかなければいけない』
「やっておくって、何を?」
私が聞くと、ムゼンさんは真剣な目で私を見た。
な、何だろ・・、変に緊張する・・。
『リタ・アンジェーロ。我はお前と従魔契約を結ぶ事にした』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?
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