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056 思わぬ再会 その1



「ふー。美味しかった~」

『まあまあであったな』


お手頃価格で、ボリュームもあった美味しいご飯を食べた私達は、腹ごなしに少し歩く事にした。


「明日は両方のギルドから金を受け取った後、色々と買わなくちゃいけないんだ」「何を買うの?」

「まず最優先なのは畑に蒔く種だな。泉が汚染されてる間は農作業もままならなかったから、これまでの遅れを取り戻さなくちゃいけない。後は丈夫な布だ」

「布?」

「衣類品も不足してきたからな。村には≪裁縫師≫のスキルを持った者がいて、そいつに頼めばどんな服もお手の門だ」


≪裁縫師≫なんてスキルもあるんだ。

それは色々と役に立ちそうなスキルかも。

孤児院のバザーに出す人形作りで、ホラー感マックスの人形しか作れなかった裁縫音痴の私からしたら素晴らしいスキルだわ・・・。


あの人形、小さい子達みーんな泣いちゃったっけ・・。

アンジェリカの人形はとても可愛くて即完売したけど、私の人形はバザー最終日まで売れ残り。

でもバザーが終わる寸前、どこかの旅人が私の作った人形をえらく気に入って全部買っていったって院長先生言ってたな。

その時、私は用事があっていなかったけど、誰だったんだろうなその旅人さん。

作った本人が見てもかなり不気味な人形を気に入るなんて・・物好きな人もいたもんだわ。


「あれ、マイム?」


ふいに昔の事を思い出してたら、マイムがとある方向を見つめて立ち止まっている事に気づくのが遅れた。


「どうしたのマイム?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


何か、震えてる?

え、風邪でも引いたの?



「・・・・・・あいつら・・・・・」

「え?」


マイムが見つめる方向を見た。

その先にいたのは、ガタイは良いけどガラの悪そうな男3人。

そして。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・あ」


その男達に絡まれている様子の、見覚えのあるおじさんとおばさん。


「あの二人は・・」


あの日、盗賊に襲われた時に私を置いてさっさと逃げていった商人の老夫婦だった。


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