050 不思議な匂いって、何ですか?
ムシャムシャムシャ!バクバクバクバク・・!
『うむっうむっ!これは美味い。スライム族の者よ、これはかなりの美味だぞ!』
「お、恐れ入ります・・!」
爆弾発言をしたムゼンさん。
ただいまマイム特製のオムライスにご満喫中。
私もだけど。
ああ、このトロトロなたまごとケチャップライスのハーモニーが何とも・・。
ちなみにムゼンさんは最初に会った時と同じ、子ギツネの姿になってる。
尻尾も1本だ。
「大きさ変えられるだね」
『まあな、この姿だとモンスターも油断して我の元へ来る。肉を得るにはこの姿がうってつけだ』
おかわりを要求するムゼンさん。
マイムは急いでおかわりのオムライスを作った。
『美味し美味し!こんなに美味い飯に有りつけるとは。呪いも解けたし、不思議な匂いを辿ってきたのは正解だったな』
「不思議な匂い、ですか?」
『お前の事だリタ』
「え・・何か匂いますか?」
お風呂に入れなくても、サボンシャボンで清潔にしてたんだけどな・・(水がなくても服を着たまま泡だけで綺麗にできる事が判明した)。
『そういう意味の匂いではない。お前は紛れもなくただの人の子。しかし、どことなく普通とは違う匂いがするのだ』
「普通とは違う、匂い・・」
『恐らくお前の持つ不可思議なスキルの所為であろう。1000年生きた我もお前のようなスキルは見た事がない』
全く持って面白さが尽きぬ、と笑うムゼンさん。
褒められてるのか否か・・・。
「あの、本当にこのまま俺達・・リタについていくんですか?俺達はトーラスト王国へ向かう途中なんです。聖獣の貴方が人の住む場所へ行って、問題ないのですか?」
『この姿でいれば、誰も我がキュウビだと気づかんだろう。もしいたとしても、我に手出ししようものなら、どうなるか・・・よほどの馬鹿か血の匂いに酔った雑魚モンスターでないかぎり分かるはずだ』
一説によると、聖獣は神の世界で暮らしていた獣が地上に舞い降り、彼らはその末裔ともいわれている。
最強の力を持った、とても神聖なる存在。
確かにめったな事はしてこないと思うけど・・。
『我がいると不服か?ん?ん?』
「そ、そんな事はありません!」
「マイムを脅さないでくれませんか・・・・?」
子ギツネの姿のムゼンさんに冷や汗状態のマイム。
ちょっとシュールだけど、マイムが可哀想だ。
『安心しろ。こんな美味い飯を作れる者に無粋な事はせん。それにお前には恩ができた。なるべくお前の言う事は聞くつもりだ』
ぺろり、とケチャップで汚れた口元を拭うムゼンさんは私をまっすぐ見た。
『必ずこの恩は返す。キュウビの誇りにかけて』
何だか、大きい方の姿でそう言われてる気がした。
それ位、威圧感と高貴なオーラがあった。
『しかし本当に美味いなこのオムライスとやら。もっと食いたい』
「こ、米は今後の予定もあるのでこれ以上は・・。明日、フレンチトーストを作りますので、それで何とか・・」
『フレンチトースト?美味いのかそれは?』
「ジャムや蜂蜜をかけていただくんです。甘味があって美味いです」
『甘味か!悪くないな、うん』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
かくして、私以上に食いしん坊なキュウビさんが仲間に加わりました。
ちなみに使ったお皿は水なしでクリーンシャボンで綺麗にしてます
閲覧ありがとうございます!
もし少しでも面白い、もっと読みたいと思われましたら評価やブクマしていただけると大変ありがたいです(*´▽`*)
頑張ろうって力が湧いてきます!
よければ↓に☆がありますのでこれをタップして評価お願いします




