040 私が入れるくらいの大きなシャボン玉を作ってみた
「リタなら別に洞窟へ連れて行っても問題はないだろう父さん」
いやいやマイム。
そりゃ私も『星の洞窟』がどういう場所なのか、興味はある。
でも神聖な場所にそうほいほい他種族の私を入れていいわけないと思うよ。
「それにもし洞窟に毒の影響が残っていたとしても、それこそリタがいればすぐに浄化してもらえる」
「うむ、リタ殿は大恩人。『星の洞窟』に入る資格は十分にあるだろう」
む、村長さん!?
そんなあっさりOK出して良いんですか!?
「アタシも良いと思う。でもその前に問題があるわよ」
問題大ありだと思うんだけど・・・。
「そうです。リタさんは人間、人間は水の中でそう長く呼吸は続きませんよ」
まず私、泳いだ事がない・・・・。
「あと泉への入り方にも問題点があるわ」
「泉への入り方?」
クリスタルさんの入り方という言葉が気になった。
入り方って、潜るだけじゃないの?
「アタシ達が泉に入る時はある決まりがあるのよ」
そう言ってクリスタルさんは、ぽひゅんっと音を立てて消えた。
「え、えええ?き、消えた?」
「ここにいるわよー」
下からクリスタルさんの声がする。
視線を下ろすと、地面に水色のぷるぷるした生き物がいた。
「あ・・っスライム体?」
「ご名答~」
そうだ思い出した。
スライム族は人間体とスライム体の両の体を持ってて、必要に応じて肉体を変えるんだ。
「俺達一族は泉に入る時は、泉を汚さないようにスライム体で入る決まりがあるんです」
なるほど・・。
確かにゼリーのようなぷるぷるしたスライム体の方が汚さないかも。
「でもお姉ちゃんなら何とかできるんじゃない?」
レイニーちゃんに皆が注目する。
「お姉ちゃんのシャボン玉は何でもできちゃうもん。泉の中だってシャボン玉で何とかできるよきっと!」
そんな無茶ぶりなレイニーちゃん!
あああ、何か期待した目で見られてるううううう!
いくら何でもどんなシャボン玉を作れっていうの?
まさかシャボン玉に入って移動とか夢みたいな・・・!
・・・・シャボン玉の、中?
大きなシャボン玉を作って、その中に私が入る・・・?
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・面白そうかもしれない」
ころっと思考が変わった私は、早速頭の中で念じた。
私が入れるくらいの大きさで、途中で割れたりしない頑丈なシャボン玉・・・水の中を自由に移動できるシャボン玉・・・・・。
「うわああああ!」
レイニーちゃんの驚く声。
目を開けると、私の目の前にとびっきり大きなシャボン玉ができた。
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