038 お泊りする事になりました
「はぁ~・・・・お風呂もあるとは何たる幸せ・・・・」
私は村長さんの家で一晩泊まる事になった。
ちなみに村長さんは泥酔状態で宴の席に戻った時は大イビキかいてた。
マイムはゆっくり休んでくれ、と村長さんを引きずっていった。
残された私はメイドさんに案内されて、ゆっくりお風呂に浸かってる。
「この村の水は全て泉から引いてるって言ってたから、本当に必要不可欠な泉なんだなぁ」
ハーブが浮いているお風呂に浸かれるとは何て贅沢な・・・。
まるで貴婦人になったみたい。
「石鹸もあるけど・・小さいな」
村の今までの状況から石鹸も節約してたんだろうなぁ・・。
ご飯はモンスターを狩ったり木の実を取ったり、貯蔵庫に保存してあるもので何とかなってたらしいけど、日用品は街や国に行かないと・・。
「そうなると、今までどうやってお金を工面してたのかな?」
何か売ってたんだろうか?
そんな事を考えながら石鹸を取ろうとして、私は考えた。
「・・・・シャボン玉のスキルで、髪とか洗えないかな?」
シャボン玉って、要は泡だし。
私は頭の中で念じた。
髪や体を綺麗にするシャボン玉・・・綺麗にするシャボン玉・・・名づけるなら、サボンシャボン?
もこもこもこもこもこ。
「うわっ」
まるで羊みたいにもこもこと細かい小さなシャボン玉が、私の体を包んだ。
ためしにこのシャボン玉で髪や体を洗ってみた・・・。
ざばんっとお湯を頭から被れば何という事でしょう!
髪はつやつや、お肌はしっとりもちもち・・!
普通の石鹸を使うよりも綺麗になっちゃいました!
「ふわあああ・・・こんな事までできちゃうなんて・・・!これはかなり使えるぞおおお・・・!」
石鹸の節約にもなる!!
私は嬉しくなって、小さい子供のようにお風呂に飛び込んでしまった。
お風呂から上がると、メイドさんが着替えの服まで用意してくれてた(いたのにすんごいビックリしたけど)。
髪をドライヤーで乾かし(風の魔法石がはめ込まれた魔道具)、柔らかいベッドに私はダイブした。
「はぁ~っ2日ぶりのベッド~~」
ごろんと仰向けになる。
「・・・・今日はとんでもない一日だったなぁ・・。盗賊団に攫われてレイニーちゃん達と出会って、村に来て・・・こんな話、アンジェリカが聞いたらどんな顔するかな」
特に創造神様と水神様に会った!なんて、信じてくれるかな?
私は水神様に触れられた額に触れた。
「・・・・水神様の『祝福』、か・・。何だか、物語の主人公になったみたい・・」
そう。
それはまるで、≪戦神の寵愛≫のスキルを授かった伝説の冒険者・・アダムのような。
戦いの神に愛されただけでなく、神々の祝福を受けたという伝説の無敗の冒険者。
確かに存在していたというけれど、今ではどこにいるのか誰も知らない。
でも数多くの本にその名前は記されている。
彼の武勇伝は物語のようでワクワクする。
「創造神様は・・私のシャボン玉が更に凄くなるって言ってたけど・・いったいどんな・・・・」
私は久しぶりの柔らかいベッドのお陰で、いつの間にかぐっすり寝入った。
窓の外で、ある一羽の鳥が私を見ていた事に気づかず・・・。
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