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034 宴のはじまりはじまり



水神様へのお祈りが終わって、ついに宴は始まった。

用意された席に座らされる。

中心の大きな椅子に座るのは村長さん。

その隣にレイニーちゃん、そして私だ。

こんな目立つ席に座って良いのだろうか・・・!


「お姉ちゃんが主役なんだから良いんだよっ」

「あ、あははは・・・・。ところで、マイムさんは?」


席にマイムさんの姿が見えない。


「お兄ちゃんならすぐに出てくるよ」

「出て・・・・?」


どういう意味なんだろう?



わっせ、わっせ、わっせ!


威勢の良い掛け声が聞こえる。

向こうから何かやってきた。

な、何だあれ!?



村長(むらおさ)!今日は大量です!ジャイアントブラックピッグを捕らえました!!」


クリスタルさんが槍のような武器を持って敬礼する。

その後ろで数人が抱えている物体に私は目を奪われた。


でかい。

でっかくて黒い豚だ。

まさに、ジャイアントブラックピッグだ。

舌を出して完全に逝っちゃってる・・・。

これを仕留めちゃったの?凄いなクリスタルさん達・・・・!


「おお、これは食べ応えがありそうだ・・!出番だぞマイム」

「え、マイムさん?」


マイムさんがのそ・・と家から出てきた。

私は思わずぎょっとした。


だって、両手に包丁持って出てくるんだもんっ。


「お姉ちゃん見てて。お兄ちゃんの華麗な姿っ」


華麗な姿?

意味が分からなかったけど、その意味はすぐに分かった。


地面に下ろされるジャイアントブラックピッグ。

マイムさんの傍に魔道コンロや調理器具が置かれてく。




「・・・・・・・・・・・・!」


マイムさんが包丁をジャイアントブラックピッグに振りかざした。


それは本当に一瞬の出来事。


ジャイアントブラックピッグは一瞬で皮は剥かれ、臓器物は分けられ、肉はブロック状に切り分けられた。


「ええええええ!??」


あまりに早くて、臓器を取り分けるグロさも感じなかった。

マイムさんは巧みな動きでジャイアントブラックピッグを料理していく。

それだけではない。

木の実類をあっという間にすりつぶしてソースを作っちゃったり、野菜をすぱぱぱぱっと10秒もかけずサラダを完成させたり。

まさに、無駄のない華麗な動きでマイムさんは料理していた。


「す・・・すっごぉいマイムさん!」

「でしょ?」

「マイムさんって料理すごく上手なんだね!」


辺りに漂う良い匂い・・・。

これはもう匂いだけですんごく美味しいって分かる!


「だってお兄ちゃん、『究極の料理人』のスキルを授かったんだもん!お兄ちゃんのご飯は本当に格別だよ!」


レイニーちゃんは笑顔でそう言った。


「究極の、料理人?」


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