030 水神様に祈りをささげる場所
シャリッシャクシャク。
3人でアープルを齧る。
やっぱり人数が多い方がもっと美味しくなるね。
「そういえば、泉の真ん中に何か建物があったけど、あれは何なんですか?」
私は『レクイエムの泉』の真ん中に立つ白い建物の事を聞いた。
「あそこは俺達にとって神聖な場所、水神様に祈りをささげる『祈りの場』だ」
「『祈りの場』?」
「俺達スライム族は水の神、水神様を何よりも崇めている。中には水神様の像があるんだ」
「毎月水神様に村が平和でありますようにって祈るんだよ。あと結婚する二人も水神様の像の前で愛を誓い合うの」
「へえー」
そんな大切な場所だったんだ。
あっ!
水神様を崇めているという事は。
「だから村中の皆がアッシャーさんの名前を聞いただけであんなに大騒ぎしたんですね」
「ああ。俺達の神の寵愛を受けたアッシャー様はスライム族にとって英雄そのものだ」
「皆アッシャー様を尊敬してるよ!」
「実に・・羨ましい限りだ」
ん?
マイムさん、何か急に元気なくなったような・・?
「泉が綺麗になったから、『祈りの場』にも行けるねお兄ちゃん!」
「あ、ああっ。久しぶりに水神様にお祈りができるな」
「それもお姉ちゃんのお陰だねっ」
「そうだな」
そっか。
泉にはとうてい近づけない状態だったから、必然的に『祈りの場』にも行けなかった訳だ。
にしてもマイムさん、元気なくなったかと思ったけど気のせい、かな?
今は普通だし・・。
「宴は『祈りの場』で水神様に久しい祈りをささげてから始まる予定だ」
「お兄ちゃん、お姉ちゃんも『祈りの場』に連れてってあげようよっきっと水神様のお喜びになるよ」
「それは俺も父さんも思っていた。リタさんのお陰で、再び水神様に祈りをささげられるのだからな」
「え、いいの?そんな大切な場所に私が行って」
「勿論だ。貴方は恩人なのだから」
本当に良いのかな?
でもちょっと中がどうなってるか気にもなってたり・・。
・・・・失礼な行いだけはしないよう気を付けよう(お腹すいてお腹が鳴ったりとか)。
「宴も楽しみにしててね!そうだっお兄ちゃんが料理振る舞ってあげなよ!」
「え・・・・」
「お兄ちゃんのご飯すっごく美味しいんだよ!」
「へえっ」
マイムさん料理できるんだっ。
しかもすっごくって・・・食べてみたい!
でも何故か固まったマイムさんに首を傾げる。
「恩人のお姉ちゃんの為だよお兄ちゃん!」
「う・・・・・・・・・・」
「楽しみにしててねお姉ちゃん!本当に美味しいから!」
「う、うん・・・・?」
気のせいかな?
マイムさん汗が酷い・・。
どして?
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