020 役に立つか分からないけど、スライム族の村へ行く事にしました
マイムさんの話はこうだった。
『レクイエムの泉』というのは、昔からスライム族がとても大切にしている泉だった。
スライム族は綺麗な水が必要不可欠な種族で、その泉はまさに命の水。
でもその泉が汚染されてしまって、今、彼らの村は危機的な状況にあるとか・・。
・・・・凄い大変じゃん!!!
「汚染ってどうして・・・」
「・・・・以前ある冒険者の一行が村に来たのだが、そいつらが泉に毒を流したんだ」
「毒!?何でそんな酷い事をっ」
「クリスタルさんが仲間にならなかった腹いせだよっ」
「クリスタルさん?」
「俺の幼馴染なんだが、そいつが少し珍しいスキルを持っていて奴らが仲間に引き入れようとしたんだ」
「でもクリスタルさんがそれを断ったの。そしたらあいつら、大切な泉に毒を・・・」
それに気づいたのは、そいつらがすでに逃亡した後らしくて・・。
話を聞いて、私は憤慨した。
「そんなのっ完全な逆恨みじゃん!!なんちゅー奴らなの!冒険者失格だよそんな奴ら!!!指名手配レベルだよ!」
「り、リタさん・・・・」
はっ・・つい怒りで興奮してしまった・・・。
あまりに身勝手非道な行為に我を忘れかけた・・・。
マイムさん達、パチクリと目を瞬かせてる。
「し、失礼・・・・」
こほん、と落ち着くために咳払い。
そしたらマイムさんも他のスライム族の人達もぷっと笑った。
「いや・・・我々の事でそんなに怒ってくれるとは・・どうもありがとう」
「つい興奮してしまって・・お恥ずかしい・・・」
「お姉ちゃんお願い、『レクイエムの泉』を元の綺麗な泉に戻して・・」
泉が汚染された所為で、病気になったスライム族も多いらしい。
とくに小さな子供が。
スライム族には回復系のスキルを持っている人はいなくて、お金もあまりなく薬も買えない状態。
だからレイニーちゃんは危険を承知で、薬草を探しに外に出ちゃったのか・・。
良い子だなレイニーちゃん。
「出会ったばかりでこんな事を恩人に頼むのは気が引けるが・・貴方のその不思議な力を貸してもらえないだろうか?勿論、ちゃんと礼はする」
「お姉ちゃん・・・」
レイニーちゃんの手が私の手をぎゅうっと握った。
マイムさんも他の人達も、村を助けたいという顔をしてる・・。
毒に汚染された泉・・。
毒か・・・。
そういえば、創造神様が夢の中で言ってた。
毒に汚染された場所も綺麗にする事ができるって。
だとしたら、いけるんじゃないか私?
それに何より、レイニーちゃん達を・・彼らを助けたいって気持ちが私の中にある。
院長先生も言ってた。
困ってる人がいたら、手を差し伸べる優しさを持つ人になりなさいって。
「・・・・・・役に立つかどうか分からないけど、私なんかで良いのなら、やらせてください」
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