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019  泥水を綺麗にしたら驚かれた



院長先生、アンジェリカ。

何とか私は助かりました。

だけど思わぬ展開です!


私、スライム族の住む村にご招待されちゃいました!!





「それじゃあ頼んだぞ」

「はいっ」


熟睡したままの盗賊団達を荷台に乗せ終えて、2人のスライム族が彼らを近くの街まで連れて行った。

その街の自警団に引き渡すとの事。


「いくらくらい報奨金が出るだろうな」

「でも俺達がこいつらをやった訳じゃないから・・」

「そうだな・・・村の金にしたかったが・・」


出発前にそんなひそひそ話が聞こえた。

報奨金・・・・。







「お姉ちゃんお願い!」


彼らが出発した後、私はレイニーちゃんに必死に村に来てほしいと訴えられていた。


「お願いお姉ちゃん!お姉ちゃんの力で『レクイエムの泉』を綺麗にして!」

「こらレイニーっ」

「『レクイエムの泉』?」


レイニーちゃんを止めるマイムさん。

『レクイエムの泉』って何?


「すまない妹が失礼な真似を」

「いえ、全然気にしてないですけど・・あの、差支えなければ、『レクイエムの泉』って何なのか聞いても良いですか?」

「『レクイエムの泉』は私達にとって、とってもとっても大事な泉なの!」

「レイニーっ」

「良いじゃないお兄ちゃん話しても!お姉ちゃんは私の恩人なんだよ!それに、もしかしたらお姉ちゃんの力で泉が綺麗になるかもしれないじゃないっ」

「・・・・っ。・・・・・・・・」


はぁっと諦めたかのようにマイムさんが小さくため息をつく。


「あの、もし話しにくいのでしたら私は別に・・」

「いや・・・。・・・・リタさん、だったな。先ほど汚れた水を浄化できると言っていたが、それは本当なのか?」

「え?ええ、まあ・・・」

「差支えなければ、見せてもらえないだろうか?」

「それは、構いませんけど」


何か複雑な事情がありそうだな・・。

私は特に断る理由がないので、シャボン玉を見せる事にした。




「じゃあ、始めますね」


マジックカバンから私は少し深めのお皿と水筒を出した。

こぽぽ、とお皿に水をそそぐ。

そこに土をこれでもかというくらい入れた。


「うわぁ・・・・・・」


誰が声を漏らしたのか、皿の水は完全に泥と化した。

というか土の量が多すぎて水を完全に吸収しちゃって、泥の塊になってしまった。

レイニーちゃんがちょっと不安そうな目をする。


「いきますよ・・」


私は水を綺麗にするシャボン玉を念じた。

クリーンシャボンと名付けておこうかな?


ふわん、とクリーンシャボンはすぐに出来上がり、泥の塊の上で弾けて割れた。



「うわぁっ!」


今度は驚きの声が上がった。

無理もない。

お皿の泥は一瞬で濁りのない水になったんだからね。

私達の顔が映り込むくらい綺麗になった水に、皆が注目した。


「凄い!お姉ちゃん!!」

「これほどとは・・・・・」

「浄化魔法の粋ですよ・・・・・」


スライム族の皆さんが私とお皿の水を何度も見た。

今日はよく注目される日だ。


「ねっお兄ちゃん!お姉ちゃんの力ならきっと泉を何とかしてくれるよ!」

「ううむ・・・・・・」


マイムさんが顎に指を当てて考え込む。



「・・・・・(一か八かの可能性だが・・・藁にも縋る思いで、賭けてみるか)。リタさん、迷惑でなければ、我々の話を聞いてもらえないだろうか?」

「は、はい」


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