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ローアル・side story/失ってしまった僕の星③



 ———さらに数年が経ち、器用な彼女は繊細な刺繍を施したタペストリーを作り始めた。


 帝都にある商業ギルドは才能さえあれば誰が作ろうとその能力に見合った分だけ商品に価値をつけてくれる。


 狩りで仕留めた獲物の肉を市場に売って、得たお金で素材を揃えたエステレラはいつも僕に感謝してそれを売りに行った。


 才能ある彼女のおかげで2人での暮らしは安定してきた。

 僕は14歳、彼女もおそらくそのくらい成長しただろう。

 もしかすると少しずつお金を蓄えていけばこのまま平民の身分だって買えるかもしれない。

 そうしたら…


 その頃から僕は、老齢の元騎士という人に剣術を教わっていた。

 彼とは商業ギルドで偶然出会い、弟子入りを申し出たのだ。


 お爺さんは皇室騎士の団長でありながら、皇女が苦手で城を辞めてしまったのだと言った。


 騎士を辞めてからが本当の自由だ!という彼との訓練は、とても学び甲斐があり、楽しかった。

 お爺さんも「お前には才能がある!」と張り切っていた。

 その日はお互い稽古に夢中になりすぎていて、僕はうっかり腕に傷を負ってしまった。


 それを見たエステレラは涙目で、僕をベッドに座らせ、傷の手当をしてくれた。


 成長したエステレラはもっと可愛くなった。


 僕の大好きな赤い瞳は薔薇の花のように綺麗だったし、腰まで伸びた赤茶色の髪はとても愛嬌がある。

 いつも笑顔で、優しさが溢れていて、小さく華奢なのに安心感があって。


 細くしなやかな手はやはり可愛らしく、僕を心配する彼女をとても愛おしい…と感じた。


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