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現世編/何度生まれ変わっても(ローアルside)


 ◇◇◇


 …柔らかい唇。触れるだけで、僕はとんでもない多幸感に襲われてしまう。


 これ以上触れたらどうなる?


 キスもその先もずっと彼女とだけとしたいと願ってきたけれど。


 もしそうなったら、願いが叶い過ぎて死んでしまうかもしれないな。


 そんなことを思いながら唇を離すと、薔薇のように顔を真っ赤にしているエステレラが目に映った。

 恥ずかしくて死にそうだと言った表情。


 「…………っ!」



 …たまらなく愛らしかった。



 できることなら抱き潰してしまいたかった。

 攫ってしまいたかった。

 やしきを買って、部屋に閉じ込めて鍵をかけて。

 四六時中愛していたかった。


 こんな時にエステレラが皇女だということが心底憎かった。

 エステレラを溺愛しているアウトリタ陛下に結婚の約束をさせるのは至難の業のような気がしていたから。


 けれど…絶対諦めないと誓った。


 今世ではエステレラと結ばれたい。

 そうしたらもう、死ぬまでエステレラを離さないつもりだ。


 もし、誰かに何のために生まれ変わったのか?と聞かれたら僕は即座に答えるだろう。


 『彼女と幸せになるために、生まれ変わってきた』のだと。


 エステレラを心底愛してる。


 深く。強く。決して失くすことのできない自分の半身のように。


 『僕たちは月と星だ。

 離れることはないよね。』


 あのスラム街で幸せに暮らしていたあの頃、そう願っていたように。


 何度生まれ変わっても、何度だって僕はエステレラを愛するだろう。


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