表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/30

26.体内

前回のお話。


ギーラの少年、(はやて)は、半分人間だった。

(はやて)はどっちの味方なのか……。

「分からない」


「分からないって……」


「味方とか敵とか、そう言う事考えると頭痛がするんだ。ギーラは、人間を敵としてプログラムされているけど、俺は半分だけだからか自由がきくんだ。でもギーラを攻撃しようとすると百パーセントの力は出ない」



「最終的には、ボスを攻撃しないようにプログラムされてるって感じなのかな。親には会いに行ったのか?」



「行ったさ! でも近づけば攻撃したくなるんだ! 我慢できるって言ったって、完璧に制御できる訳じゃないんだ! 遠くから見て帰ってきたよ」



「だからコンタクトしてるのか?」


「気づいてたんだ」


「さっきな。カラコンでなんとかなるのか?」


「サングラスは外す事があるから……これが一番うまくいった」


 こいつもいろいろあったんだな……。



「俺の心臓は人間の心臓だ。きっと人間に戻る事ができるんだ。だから家出した」



「バレたらやばいんじゃないのか?」


「だから飛ばないで移動してんだよバカ」



 ……くっそ!



「これからどうするんだよ、胡桃(くるみ)にもバレちゃったし」


「とりあえず近くの町まで歩くしかないな」


「えぇぇぇぇぇ面倒くせぇー」


「うるせぇな、この近くはドクタータウンのはずだからそこまで歩くぞ」


「へいへーい」


 俺と(はやて)は、ドクタータウンまで歩く事になった。




 そして、歩いて50分くらいがたち、やっとドクタータウンに着いた。



「もう喉カラカラ……足も疲れた……」


「普段、風ばっか使ってるからだよ」


 功見(いさみ)さんと(じん)いるかなー。




「あっ! 麻陽(あさひ)!! 父さん! 麻陽(あさひ)が帰ってきた!!」


麻陽(あさひ)が?」



「こんにちは! お久しぶりです!」


「おやおや元気そうでよかったよ! ん? そちらは?」


「俺の親戚です! (はやて)って言います」


「そうかい、よろしくね」


「……よろしく」



 (はやて)は、俺の後ろから様子を伺っていた。


「おい、コンタクトしてたって、あのおっちゃんとチビはアウトだぞ!」


 (はやて)は小声で俺に訴えてきた。


「まぁまぁ、落ち着いて。近づかなければ大丈夫だから」



「どうしたんだい?」


「いえ! なんでもないです!」


「ずいぶん疲れた感じだね、奥で休んで行くといいよ」


「すみません、ありがとうございます」


 俺達は奥の部屋に進んだ。



 しばらくすると功見(いさみ)さんが、サンドイッチを持ってきてくれた。


「よかったら食べてね」


「ありがとうございます! あれっ(じん)は?」


「あの子はこれから学校があるから、友達のところに行ったよ」


「そうですか!」


「……よかった」


 (はやて)はほっとしていた。



「いただきます!」


 俺達はサンドイッチを食べた。


「ちなみに(はやて)君はアミナスかな?」


「はい」


「おい」



 やべっ、咄嗟に返事しちゃった。


「それを食べたら、俺の研究に付き合ってくれないかな?」


 めちゃくちゃ好奇心がある顔をしている。



 これ、バレるんだろうか?

 半分、人間なんだよな。

 え? これまずい?


「僕、注射恐いっ!」


 さすがー。



「あぁ、そうだよね、恐いよね、ごめんね」


 セーフか?


「じゃあこの紙を舐めてもらってもいいかな?」


「……うん」



 舐めるだけなら大丈夫だよな?


 (はやて)は白い紙を舐めた。


「ありがとう、君は何の能力を持っているの?」


「……風」


「おぉ、外で見せてくれないかい?」


「いいけど」


 功見(いさみ)さん、普段、(じん)といるからか(はやて)と話すの上手だな。



 俺達は外に出た。


「いいよ! あの木の方に出してもらっていいかな!」


「かまいたち」


 (はやて)の出した風で、木が切り刻まれた。


「すごい! (はやて)君!」


 功見(いさみ)さん、めっちゃ拍手してる。



「痛っ!」


「どうした(はやて)!」


「ちょっと頭痛が」


「ごめんね! 疲れてるのに俺が無理させちゃったから! 奥でまた休んでて!」


 俺達は部屋に戻る事にした。




「大丈夫かよ」


「あぁ、たまになるんだ」


「俺、薬あるよ」


「俺に効くのかな」


「さぁな」


――――


 しばらくして、体調もよくなったので、俺達は出発する事にした。


「もう行っちゃうのかい?」


「元気な顔を見れてよかったです! いろいろありがとうございました!」


「あ、そうそう、二人とも似たような成分を保持していたよ」


「似たような?」



(はやて)君も見たところ、ミラストーンを持っていなさそうだから、体のどこかにあるのかな? 結衣(ゆい)も体の中にあるからなのか、似たような成分だったよ」



「体の中から、何かが流失してるって事ですかね?」



「よく分からないけど、三人に共通しているのは、体内にミラストーンがあるって事だから、何かあるんだろうね。研究のしがいがあるね!」



「何か分かったら、今度教えて下さい」



「あぁ! もちろん! あっ、そろそろうるう年が近いから、気をつけるんだよ!」



「はい! いってきます!」



 俺達は列車乗り場へ向かった。



「なぁ、俺、体内にミラストーンあんの?」


「は?」


「俺、実験前は普通の人間だったから、ミラストーンなんて持ってないんだよね」


「いや、でも能力使えてるって事はそうなんじゃないの?」


「あの注射に何か入ってたって事か」


「まさかミラストーンを液体にはできないよな?」


「ボスなら分からない、だって俺、能力使えてるんだし」


「いろいろ調べてもらったら分かるかもしれないけど、リスクがあるからな」


「まぁ、自分の体について少し分かってよかったよ」




「まもなく発車しまーす」


「乗ります!! いくぞ!!」


 俺達は無事、列車に乗る事ができた。

次回。


(はやて)がお金を持っていないと知った俺は、お菓子の町で(はやて)と働く事になった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ