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10.仲間

前回のお話。


知星(ちせ)は能力者だった!

双子の、稀星(きせ)知星(ちせ)は、俺達と一緒に旅に出ようとする。

「私達、六歳のときギーラに襲われてるの。遊びから帰ってきたら、パパとママはギーラに殺害されてる最中だった。なぜか私達は殺されなかった。その代わり、何か呪文を唱えて行った。それから私達は歳をとらなくなったの」



「何か呪いのようなものって事? もしかして、右目の石もそれで?」



「右目は違う。これはミラストーン。あと、呪いかは分からない。けど、私達はこの町でギーラを殺し続けてる。あのときのギーラに会えるんじゃないかって。殺せばこの呪いは解けるかもしれない……。でもそんな事より、パパとママの仇をうちたいの。あなた達と一緒に行けばギーラに会えるかもしれないの! 連れていって!」



「でもカストラはどうするんだ? 番人なんだろ?」



「それは大丈夫! 希夜(きよ)ばぁに電話しとくから」



「レストランは?」



「それも大丈夫! 副料理長がいるから」



「副料理長は知星(ちせ)じゃないのか?」



「私、料理できない」



「料理は私の役目、ちいはホールでの接客やバッシングの役目」



 二人で一つって事か。



「もしもし、ばぁちゃん?」


 もう電話してる!?



「私プロポーズされたからレストラン辞めるね!」



「ちょっと!!」



「電話代われってさ」



 嘘だろぉぉ……。



「お電話代わりました、麻陽(あさひ)です……」



麻陽(あさひ)!? あんた何うちのかわいい孫に手出してんだ! 謝んなぁぁ!!」



「はい! すみませんでした!」


 今回の謝りは正解です!



「でも! それは勘違いで!」



「責任はしっかりとりなよ!」



「いや、だから!」



「あの子達は家族を失ってんだ。料理だって、生きていく為に一生懸命頑張ったんだ。泣かせるんじゃないよ」


 そうか……そうだよな。

 あの料理の腕だって簡単に身に付くものじゃない。

 今まで頑張ってきた証なんだよな……。



「分かりました。絶対に泣かせません」



「……じゃあ頼んだよ」



「仇をうちま……あれっ電話切れてる」


 俺は知星(ちせ)稀星(きせ)の方を向いた。



「じゃあ改めまして、これからよろしく!」



「よろしくね! 知星(ちせ)ちゃん、稀星(きせ)ちゃん!」



「よろしく」


「よろしく、旦那さん」



「だから違うんだって!」



「そうだよ。結衣(ゆい)に悪いよ」



「え!? 私はそんなんじゃ!!」



「ん? 結衣(ゆい)、顔赤いぞ?」



「赤くなんてない! 麻陽(あさひ)のバカ!」



「はぁ!?」


 なんなんだ……。

 俺の周りの女は、変なやつばっかじゃねぇか……。

 女って分かんねぇ……。



「まぁまぁ、仲良く行きましょう」


 知星(ちせ)……。

 おまえはマイペースすぎだ……。



 よく分からないが仲間が二人加わって、俺達は四人のチームになった。

 全員、目的は仇うち。

 みんなでギーラを殲滅する!!



「さて、どこに向かえばいいのか分からん」



「あなた達はバカね」



稀星(きせ)ちゃん、私まだ何も言ってない」



「ここの森を抜けると町があるから、そこを目指しましょう」



「了解でーす」


 俺と結衣(ゆい)だけだと、この旅しんどかったかもな。

 料理長もいるし、ご飯の心配はなさそうだ。



「森ギーラいっぱい」


「全員、ぶっ潰して行くよ」



 知星(ちせ)稀星(きせ)は森に入ると、先陣を切ってギーラを倒して行く。



雷雨(サンダーストーム)!!」


雷撃(ブリッツ)



 俺と結衣(ゆい)はただただ、後をついていく。


 こいつらの攻撃力、半端ねぇ……。

 もう、やる事ねぇからたまごサンド食べながら行くかな。



 一瞬、結衣(ゆい)が俺を見て引いた顔をしていたが、無言で私にもよこせとジェスチャーしていたのがおもしろかった。



 うわ、うまっ!!



 そんなこんなで、あっという間に森を抜ける事ができた。



「二人だと余裕だったわね」


「あのときと違う、成長した」



「二人ともすげぇな! ありがとうございます!」



「なんか音が聞こえる! みんな行こう!」



 今度は結衣(ゆい)が突っ走って行く。



――――


 俺達は新しい町に入った。

 ここはいろんな音楽が流れていた。



「ここは何て町だろうな? 第二の町?」



「あなたどう言う基準で第二の町だと言ってるの? 人によっては第三かもしれないでしょ?」



 はい、すみません。



「あら、観光かい? 楽しんでいきな! ここは音楽の町、モテットだよ」


 屋台のおばちゃんが話かけてくれた。



「音楽の町?」



「そうさ! みんないろんな楽器を演奏して披露してる! そして、我々はそんな観光客に食事を販売してる!」


 おばちゃんはにこにこして串焼きをすすめてきた。



「じゃあ鳥串下さい」



「私はウインナー串にしようかな」



「あ、結衣(ゆい)! 私達もウインナー!」



「はいよ! 子供達の分はサービスだ! パパとママの分だけでいいよ!」



「パっ!?」



「私が麻陽(あさひ)の奥さん!?」



「おやおや顔が真っ赤でかわいいね!」


 おばちゃんは豪快に笑っていた。



「私のどこが子供だって言うんだ!」


「きい、静かに。ウインナー串タダだよ」



「賑やかでいいじゃないか! パパしっかりね!」



「はははっ……ありがとうございます……」



 俺は、料金を支払って店を後にした。



 俺、そんな老けてる……?

 でも、この鳥串うまいな。



結衣(ゆい)、この鳥串うまいから食ってみ?」



「ふぇっ!? 麻陽(あさひ)の食べてるやつ!?」



「その代わりウインナー串ちょうだい」



「あっ! 私の!」



「うまっ! ほら、俺の」



 結衣(ゆい)、食わねぇのかな?

 鳥、苦手なのか?



「……私が食べる!」



「あっ! 稀星(きせ)ちゃん!」


 稀星(きせ)は、俺の鳥串を全部食べてしまった。



「おまえな~」



結衣(ゆい)がもたもたしてるから! あなた達はたまごサンド食べたでしょ?」



「おっ!? ん!? なんの事かな?」



「まったく。おいしかったでしょ!?」



「……はい。ごちそうさまでした」


 稀星(きせ)は満足そうな顔をしていた。

 こうして見ると六歳の女の子なんだけどな。



「悪いな、結衣(ゆい)



「ううん!」



「きい」


「ふふふっ」



稀星(きせ)ちゃん、知星(ちせ)ちゃん行くよー!」



「はーい!!」

次回。


チョコが大好きな少年と出会う!

そしてギーラ出没!

俺は、おっさん扱いされる!

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