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結局彼は孤高に立つ  作者: ◾️
第二章 二学期
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第九話 先生はやはり怖い

「にしても、めんどくせぇ日取りだな。土日丸々潰れたじゃねぇか」


「今言っても遅くない?」



昨日に引き続き、今日も学校では盛り上がった文化祭が開かれている。

そして此方もまた、昨日に引き続き文句を垂れていた。



「……そういや、坂口は?」


「今日は友達と回るんだって。昨日は貴方の介護で疲れたらしいから」


「勝手にやっといて何を言ってんだ」



昨日の事を思い出したのだろうか。彼は苦虫を噛み潰したような顔をして、机に顔を伏せた。

なんだかそんな人間的な一面を見せる彼を見ていると、少し笑みが零れた。



「あーそうだ。屋上行くんだった」


「屋上?行けるの?」


「行ける。いや、行けないけど行く」


「なにそれ……」



基本的にウチの学校では屋上に行くことはできない。理由などはもう典型的な理由だ。周りに金網を張っていないので危ない、確かそれだけだった気がする。



「ま、アレだ。探検&サボりってヤツ。一緒に行くか?」


「えっ……えーあー、うん」


「よし、じゃあ行こう」



彼は気楽な様子で鞄を背負い、廊下へと向かって行った。

一方私は、どこか罪悪感を拭えない気持ちのまま彼の後を追うしかなかった。













ーー



「それで?君達はどうして屋上に居たのかね?」


「屋上にタバコを吸いに来た先生に言われてると、ものすごくおかしく感じるのですが」


「そ、それはまぁアレだ。大人の特権だ」


「ですよねー。大人の特権怖ぇ」



棒読みにしても酷い言い方で、彼は先生に物を言うが、一応悪い事をしたのは私達である。

しかしまた、先生がタバコを吸いに来たのも事実には変わりはない。



「それで?理由は?」


「このクソみたいな文化祭から逃げる為の最終手段ですね」


「昨日は楽しそうにしてたじゃないか?」


「アレを楽しそうに見えた先生は、よほど彼氏と遊んだ事ないん……ガフッ!!」


「━━━━━━それ以上は禁句だぞ♡」



腹に一発。いや、二発だろうか。

彼の腹に拳がめり込み、彼は両膝をついて床に倒れた。

これは痛そう……。



「……いや、なんで最後可愛らしく言ってるんですかねぇ!」


「?私は女子だぞ?」


「女子って女に子供って書くの知ってま……はい、すみません」



今度は倒れこんだ彼を優しく睨みつける。これが蛇に睨まれたカエルと言うヤツだろうか。虚しさの塊である。



「はぁ……まぁ、そう言う事にしとこう。サッサと友達の一人ぐらい作るんだな」


「先生も彼……いえ、なんでもありません。では、ご忠告ありがとうございます!」



彼は慌てて職員室から逃げだし、その場からサッサと立ち去った。怒りマークが顔に出ている先生は、一礼した私に一言だけ問うた。



「雨宮。君は変わる気はあるかい?」





ただ、それだけを。










次回は明後日です!お楽しみに!

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