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死ねない二人は今日も死なない  作者: 松倉夜海
幕間 

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29/32

女の過去編 3/4

師匠は最近ずっと横になってる。起き上がるのが辛いらしい。

せっかく15歳が最適って導き出したのに。

それだけじゃない。生物は当然だけど、地球の物体がこちらにくるにはとてつもないエネルギーがいることまで突き止めた。本当にこれは大発見だった。

人間だけを呼び寄せれば、今までみたいに一人に魔術師何人もなんていらなくなった。

一人で一人は呼べる。

たまに来た瞬間死んじゃうこともあるみたいだけど、師匠のおかげで随分転移魔法は進歩した。

まだまだ発展の余地はあるはず。


なのに、師匠は研究のことは全く話さなくなった。

ただこれからもちゃんとカリグス様のお参りは続けることと、師匠の願いをちゃんと伝えること。あと死んだ後の師匠をどうするかを何度も何度も言う。



忘れちゃったのかな。私かなり知力高いんだけど。

一度言われたら覚えてるのに。


師匠が死んだら――できるだけ死んだ瞬間に氷漬けにしておいておく。

溶けないように毎日凍らせる。


「ね?ちゃんと覚えてるでしょ?大丈夫だから安心して。だからなるべく見てるときに死んでくれたらありがたいかな」


じゃないと瞬間が難しいもんね。

師匠は眉間にしわを寄せながら笑うという変わった顔をした。


「……仕方ないね」


それが最後の言葉だった。


さすが師匠。お願い通りに見ているときに死んでくれた。頸動脈に指を置き、脈が止まったと同時に氷漬けにした。



ほらね。ちゃんとできたでしょ?


他のことだって、ちゃんとできるんだから。







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