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星と呼ばれた少女  作者: さかい
火の神国
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第三十四話 星の少年


 眩い光が、ゆっくりと夜空へ溶けていく。


 その光の中から、一人の少年が姿を現した。


 白い髪が風に揺れる。


 紫色の瞳が、まっすぐこちらを見つめていた。


「やぁ。」


 穏やかな笑みを浮かべる。


「ようやく、会えたね。」


 私は少年を見つめる。


 ……いや。


 それより。


「ちょっと待ってて!」


 私は勢いよく手を前へ突き出した。


「え?」


 少年がきょとんとする。


「なんで今なのよ!」


「空気読んでくれない?」


「こっちは重傷者だらけなの!」


 私は慌ててカグツさんの元へ駆け寄る。


「カグツさん!」


「大丈夫ですか!?」


 傷口を確認する。


 思っていた以上に深い。


「ヴェル様も!」


「無茶し過ぎです!」


 ヴェル様は苦笑した。


「少し。」


「無理をしたな。」


 レンを見る。


 ようやく意識は戻ったものの、顔色は悪く、立っているのもやっとだった。


 私は小さく息を吐く。


「まずは、みんなです。」


 後ろから、困ったような視線を感じる。


 振り向くと、白い髪の少年が少しだけ困ったように笑っていた。


「ヒカリちゃん、いいの?」


「待たせて。」


「消えちゃわない?」


 私はきっぱりと言い切る。


「いいんです!」


「……なんか最近、気付いたんです。」


「自由な人たちに、合わせ過ぎなんですよね。」


 少年は首を傾げる。


「自由?」


「そう!」


「そっちの都合で急に現れたり、急に消えたり。」


「こっちにも予定があるんです!」


「アポくらい取ってください!」


 少年はぱちぱちと瞬きをした。


 そして、ふっと吹き出す。


「あはは。」


「相変わらず、面白い子だね。」


 私はじとっと睨む。


「大人しく、消えずに待ってて。」


 少年は笑みを浮かべたまま、静かに頷いた。


「うん。」


「じゃあ、待つよ。」


「落ち着いたら。」


「ゆっくり話そうか。」


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