↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
攻略知識が役に立たない世界でした〜悪役貴族に転生した俺は、変態体質と死亡グラフを無くしたい〜  作者: 洸夜 真琥
第三章 動き出す影

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
74/78

72. 救出

時間は遡る。

馬車に残ったフリをしたシモンは、先ほど案内の男が言った建物とは反対方向へ向かうと、手頃な建物に侵入した。


「ここは、備蓄倉庫かな?まっなんでも良いか〜、後はこれに火をつけてっと、おっし!上手くいけよ〜」


爆薬に火をつけて素早く建物を出る。

ドンッ!!

大きな爆発の後、建物に火の手が上がり、わらわらと人が集まってくる。

シモンは騒ぎに紛れて、馬車へ戻った。


「後はよろしく頼むっすよ!」



アルディス達の後を付けて、ここまでやって来ていたアグニ達は、アルディスと案内の男のやり取りをコッソリ見ていた。後は、侵入の隙を建物の近くで窺っていた。


シモンが倉庫を爆発させたのがわかった。

見張りの兵士が数名、爆発があった建物に移動するのを見届ける。


「行くぞ!」


爆発に人手を取られ、こちらの守りは手薄になっている隙に一気に侵入する。


「!なんだ貴様ら!」

「侵入者だ!」

「うるせー!」

「呼ばせるかよ!」


素早く残りの見張を倒していく。


「頭!いました!」

「ミリー!」

「あ!」

「助けにたぞ!」

「みんな急いで脱出するぞ!」


怯える子供達だったが、ミリーがアグニに飛びついたのを見て、助けだと分かったのだろう。子供達は素直にアグニ達に従って、次々に外へ出でいく。


「これで全部か!?」

「他には誰もいません!」

「わかった!ずらかるぞ!」


アグニ達が外へ出ようとしたところに、新たに駆けつ方くる足音がする。


「おい、このまま帰れると思うのか?」


アグニが振り向くと、そこにはニヤリと笑うアルディスが立っていた。


「俺の物を横取りされてはたまらないな」

「奪い返せるもんならやってみな!」


アルディスが剣を抜きアグニに襲いかかる。

アグニはそれを自身が持つ剣で受け止めた。

何度か剣を打ち合っているうちに、こんな場面なのに段々と楽しくなってくる。


「頭!」


タルクが煙幕を投げると同時に、アグニは素早く離れ裏口へ向かった。

アグニ達は子供達を連れ隠していた馬車と馬に乗り、一気に駆け出した。


一度だけ視線を建物へ向けると、ニヤリと笑ったアグニは馬車と共に去って行った。



―――


アグニ達が丁度侵入した頃。


「そろそろ良いだろう……おい誰かいるか!」


俺が呼び鈴を鳴らすと、男が入って来た。


「お呼びでしょうか」

「外の騒ぎは落ち着いたのか?」

「はい、ほとんど落ち着きました」

「じゃあ、そろそろ商品を見に行っても問題ないな」

「かしこまりました。ご案内いたします」


俺は男に連れられて、子供達が捕まっている建物の前へやって来た。

すると、入り口が中から開き、中を見張っていたらしい兵士がふらつきながら出て来た。


「おい!どうした!」

「うっ……ぞ、賊です!やられました!」

「なんだと!どういう事だ!」

「中にまだ!!」

「!」


兵士の話を聞いた男が、顔を青ざめさせて急いで中に入って行ったので、俺達も後を追う。




賊が去った後、空っぽの鉄格子の部屋の前で、男は呆然となっていた。


「これはどう言う事なんだ?」


俺が声をかけると、男の身体はビクリとした後、恐る恐るこちらを振り向く。

俺は心底失望したと言う顔をして、できるだけ冷酷な顔を作って見せる。


「ノアールの紹介で、遥々ここまで商品を買いに来たというのに……残念だ、非常に残念だよ」


目を細めて、見る俺に男は怯えたように返事をする。


「ヒッ!こ……これは、不可抗力と言いますか、その」

「もういい、後はノアールと話を付けさせてもらう」

「あっ……も、申し訳ございません」

「もうここには用はない。俺は帰らせてもらう」

「では、見送りを……」

「結構だ」


俺はそう言うと、建物を出るために歩き出した。

途中にあった細い縦長の窓から外を見ると、エマの言っていた事がわかった。


「塔が見えた……か」


確かに、この細い窓からチラリと見えただけでは。そう見えたんだだろうな。


アルディスが去った後の窓からは、こちらに向かって切り立った細い崖があるのが見えた。



馬車へ乗り込み、出発をさせる。

離れたところでやっと一息ついた。


「ふぅ、上手く行ったようだな」

「いゃ〜成功したすっね!」

「この後は国境付近で、クラウスが手配した者に子供達を託す手筈になってるはずだ」


俺達はこの後、急いで帰らずにわざと隣国で時間を潰して帰ることになっている。急いで帰って怪しまれるのを避けるためだ。


何かあれば、連絡が来るだろう……

今日泊まる宿に着くと、どっと疲れが出てくる。


「流石に演技し続けるのも疲れるな」

「よくあんな演技できるっすね、役者になれるんじゃないっすか」

「サインもらう」

「ならないから」

「しかも、アルディス様ったら頭と斬り合い始めるから焦ったっすよ!しかも二人ともちょっと本気になりかけてたでしょう!?」

「ついな……少しでも俺と繋がってると思われないようにな。帰ったらアグニと手合わせしてみるのも面白そうだな。後は、子供達が無事に着くことと、敵がどう動くかだな……」



―――


ノアールの元へ使いがやって来た。


「ノアール様、至急のご報告が来ています」

「どうしました」

「例の実験用の子供達が賊に寄って攫われました」

「!それで?」

「居合わせた、トライール様が応戦されましたが、煙幕を使い逃げられたそうです」

「トライール様が……そう言えば今日は彼を招いていたのでしたね……それで彼はどうしました?」

「気分を害されたそうですが……報告によれば、こちらの国に泊まられて、翌日帰られたようです」

「そうですか……彼には前回から迷惑をかけているようですね。後でお詫びの品を送りましょうか……それとも別の方法を……」


そこまで口に出した後、ノアールは報告の男を下がらせた。


「……」


部屋には思案に耽るノアールが残った……


よろしければ是非、ブックマーク、評価をお願いいたします!


他にも、投稿しておりますので、ちらも読んで頂ければ幸いです♪


感想も頂ければ幸いです。

これからもどうぞ宜しくお願いします。


最後まで読んでいただきありがとうございました!

少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。