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攻略知識が役に立たない世界でした〜悪役貴族に転生した俺は、変態体質と死亡グラフを無くしたい〜  作者: 洸夜 真琥
第三章 動き出す影

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64. 洞窟攻略

猿を撃退した後も、多少の魔物は出たが問題なく洞窟の入り口に辿り着く。


「ここが目的の洞窟だな」

「入り口に特に変わったところは無いな」

「ああ、問題は中に入ってからだな。と言っても俺もそう大した事は知らないんだが」


ゲームをやっている時に、俺はこの洞窟には入っていない。メインストーリーにも関係なく、サブイベントでも無い、特定のアイテムの材料が手に入るだけだったから、本当にザッとしか調べていなかった。

それでも、花のことを思い出しただけマシだろう。


「中に入ったら先頭は俺達が行く」

「わかった」


アグニが先頭に立つことを進んでかって出てくれた。ここは専門家に任せるのがいいだろう。


「何かあれば指示してくれ。みんなもこれから先はアグニ達の指示に従ってくれ」

「「「はい」」」


俺が支持に従うと言ったらアグニは、フッと笑い。仲間の盗賊は少し驚いた顔をしていた。


「頭、アイツこの間から思ってたけど、変わったヤツっスね」

「貴族が盗賊の指示を聞くなんて言い出すとはな……確かに変なヤツだ」


「おい、聞こえてるぞ!今は、身分なんて気にする場所じゃないからな」


俺がそう言うと、アグニがフッと笑った。

ちなみにさっきアグニが連れてきた盗賊の男に名前を聞いたら微妙な顔をして、タルクと名乗った。


「よし、入るぞ」


俺達は洞窟に足を踏み入れた。


入ってすぐはまだ何もない道が続くだけで、特に変わった様子はない。

洞窟の中はなかり広く、岩の性質なのか岩肌が光っていて中はそんなに暗くない。わざわざ灯りを灯す必要が無い。


暫く進むと、分かれ道に出る。


「おい、どっちに進むのかわかるか」

「目指すのは最奥。大型の蛇がいる方だ……この地面何か引きずった跡がある」


俺がそう言って地面を呼び指すと、アグニとタルクが覗き込む。


「確かに、長い何かが通ったような跡があるな」

「かなりデカい、壁の方にも擦れたような跡があるっスね」

「この跡をたどれば多分目的地に着くだろう」


ここのボスは、壁や地面の擦れた跡の具合からして、かなりの大きさがあるようだな……

これはかなり覚悟をしていかないとな。


俺達は、蛇の跡がついている方を選び進んでいく。


「そろそろ、罠のエリアに出るはずだ」


俺がそう言うと同時に、アグニがぴたりと足を止め、手を上げる。

前を見ると地面が無くなり、下が水で泉の様になっている。

だいぶ深そうで、向こう岸までは割と距離がある為、飛び越えるのは無理そうだ。


「泳いで渡るのは勘弁だな」


アグニが冗談の様に言うと、タルクに合図を出す。

タルクが辺りを見回すと、近くの壁を探り始めた。

少しして、タルクが壁の一箇所を触ると、窪みが現れて中には水晶の様なものが置いてあった。


「頭、こっちありました」

「ああ」


タルクに声をかけられて、アグニが水晶を確認するとそこに魔力を流す。

すると水晶は青く光り、暫くすると目の前の泉に半透明の橋がかかる。


「渡るぞ」


その声に合わせて、俺達は橋を渡る。

橋の上から下の泉を見れば、透き通る水の中に、どう見ても普通じゃない魚の魔物が泳いでいて、多分仕掛けを発動させずに、泳いでいたらアレに襲われていたんだろうな。


その後も、そのまま通ると天井の穴から槍が降って来たり、落とし穴があったりと王道の仕掛けがあったがその度に、アグニ達が事前に察知して見事に回避する事が出来た。罠以外にも魔物もやはり出てきて、強さは外の魔物以上だった。


罠と魔物に時間を取られながらも進んでいると、またもや少し広めの場所にたどり着く。

パッと見た感じはただの広い空間だが、地面いっぱいに模様が描いてある。

その部屋の入り口でアグニの足がピタリと止まった。


「どうした?」

「特に今回は何もないようですが……」


イーサンがそう言うと、アグニは地面に転がっていた石を一つ取る。それを広場に投げてみせる。

すると、石が転がった先の地面がガラガラと崩れて落ちていく。


「「「!」」」


「まさか全部じゃないだろうな」

「試してみるか?」


「で、渡り方に何かあるんだろう?検討はついてるのか?」

「ああ、地面をよく見てみろ」


俺達はアグニに言われてじっと地面を見てみると、どうやら地面の模様に規則性があるようだ。

イーサンとエヴァンはさっぱりわからないようで、首を傾げている。


「模様がヒントか」

「ああ」


アグニが合図をすると、タルクがヒョイヒョイと地面を渡り始める。


「おい、大丈夫なのか?」

「アイツの身のこなしは俺達の中じゃ一番だ。このくらい心配ない。それよりアイツが通った場所を見ろ」


タルクが渡った後を見ると、印が付けてあった。いつの間に付けたの分からなかったな。


「タルクが通った後に印がある、みんなそこを通るように」


それぞれコクリ頷くと、先にイーサンとエヴァンが渡り続いてアグニ、そして俺が渡る。


俺も印を目印に渡って行くが、結構床の模様が邪魔して飛びにくさを感じる。

俺が最後の印を飛んだ時に、洞窟にいたコウモリがこちらを目掛けて飛んできた。俺はそれに気を取られて若干目測を誤ったようで、片足の床が崩れ、バランスを崩してしまった。


「しまっ!」

「「「アルディス様!」」」


ヤバい!と思った瞬間……


「何やってんだ!こんなところでヘマしてんじゃねぇよ」


アグニが、俺の手を掴んで引き寄せてくれていた。


「ああ、悪い。助かった……」

「フン……気をつけろ」

「ありがとう」


俺が礼を言うと、アグニはさっさと歩き出してしまった。

照れたのか?まさかな……


「「アルディス様!大丈夫ですか!?」」

「お怪我は?」

「ああ、大丈夫だ」


いつの間にかクラウスも渡ってきていた。


「さあ、先を急ごうか」


俺はアグニを追いかけるように進んでいった。

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