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攻略知識が役に立たない世界でした〜悪役貴族に転生した俺は、変態体質と死亡グラフを無くしたい〜  作者: 洸夜 真琥
第三章 動き出す影

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62. 冒険の始まり

リベルの様子もかなり気にはなるが、まずは先ほど聞いた花の場所の確認だな。


屋敷に帰ってから、クラウスと一緒に地図を確認する。


「確かに北の方に洞窟がありますが、そちらは危険区域になっております」

「何か申請が必要なのか?」

「いえ、申請は特に必要はありませんが、洞窟に着くまでも険しく、中でも奥までたどり着くのは容易く無いと言われております……しかしこの洞窟に咲く花にそのような効果があったとは……」

「人が辿り着かないなら、知られていなかったのだろう。問題はどうやってたどり着くかだな」

「魔物と罠ですか……魔物の方は騎士達でもなんとかなるかも知れませんが、罠となるとその方面に長けている者がいりますね」

「罠に強い者の定番といえば、シーフや盗賊だな……盗賊、そうか!心当たりがある。アイツに声をかけよう」


俺がニヤリと笑うと、クラウスは誰を誘うのか分かったようだ。


「お気をつけて……」


クラウスに見送られて、俺は王都の裏へ足を運ぶ。

今回は誰も声をかけてこないが、どうせ何処かから見張らせているだろう。



先日、案内された建物に辿り着くと、そのままドアを開けて中に入った。


「おい!アグニいるんだろう?」

「はぁ、もう少し遠慮して入って来れねぇのかよ」

「どうせ見張らせてたんだ、俺が来るって知ってたんだろ」

「フン……で、何のようだ?まさかもう居場所が分かったわけじゃねぇだろう」

「潜入の第一段階は成功した。そこで手掛かりになりそうな事もあった。ここに来た理由も今から詳しく説明する」

「ああ、いいぜ。じっくり聞こうじゃないか」


アグニが酒をグラスに注ぐのを見て、俺は反対側のソファーに勝手に腰掛ける。

アグニがチラリとこちらを見たけど、何も言わないから良いんだろう……俺は話を始めた。


潜入先に無事に入れた事、推薦された事。そこでオークションに少女が出された事。そして、少女に魔石が埋め込まれて魔力暴走状態である事を話した。


「チッ……クソが」


流石に盗賊をやっていてもこのやり方は許せなかったんだろう。

周りで聞いていた、盗賊達も苛立ちを露わにしているのが伝わってくる。


「攫った連中と奴らの関係次第では、お前のところの子供も、俺が探している少女も同じ目にあう可能性が高いだろう……」


話を聞き終わると、かなり頭にきたのか、アグニの持っていたグラスにヒビが入る。

しかし流石に盗賊の頭なだけあってすぐに冷静になったようだ、話を続けて来た。


「で、俺に何をさせたいんだ」

「魔石を取る為に、必要な物を取りに行く。それに協力してくれ」

「……何で俺なんだ?」

「理由は二つ。一つはその場所は強い魔物と罠が仕掛けてある。罠なんて盗賊ならお手のもんだろう?もう一つは、この先攫われた子供を助けたとして、魔石を埋め込まれていた場合に必要になるだろう。子供が大事じゃなきゃ取りに行こうだなんて思わない。どうだ理由になったか?」

「……はぁ、あんた最初から断られるって思ってなかっただろう」

「まあな」

「これだから貴族ってのは……」

「急いだ方が良い、いつ出発出来る」

「フン!この俺が準備に手間取るわけがないだろう1日だ!それだけあれば十分だ!」

「わかった。では北側の城門を出た所で落ち合おう」

「待て、アンタも行くのか?」

「勿論だ、頼みに来て俺が行かないわけがない」

「……さっきのは訂正する」

「何を?」

「貴族ってのは人に頼んで、自分は動かないのが当たり前だからな」

「俺は必要なことは自分でやる派なんでね」

「フッ……変わってるな」

「よく言われるよ」

「足手纏いになるなよ」

「驚くなよ」


俺は、盗賊のアジトを出て屋敷へ帰ると早速洞窟へ行く準備を始める。

クラウスに人選を相談して、メンバーを決める。

そして決まったメンバーは

俺、イーサン、エヴァン、クラウスの四人だ。

洞窟という事で、あまり大所帯ではいけないだろうとという事と、狭い場所でも戦うのが得意なクラウスが同行する事になった。

執事なのに戦闘力高いって……ほんと謎だよな




今日は朝からいい天気だ。準備を済ませた俺達は北の城門を出る。


そういえば、こっちに来てから初めて、こちら側から出るな……ゲームではいろんな所へ行ったが、この世界ではまだ王都と領地くらいしか回ってないんだな。

ゲームと違って、そう簡単にいろんな場所へ行かないのが、何とももどかしい。


そう思っていると、少し離れた所から二人の男が近づいて来る。

一瞬、クラウス達が警戒したが、俺が手を軽く上げると相手が分かったのか、普段通りに戻った。


「意外に少ないな」

「ああ、大勢で行くような場所じゃないからな。そっちは二人か」

「ああ、腕は確かだ問題ない」

「では出発しよう」


俺達は馬に乗り、ひとまず北の岩山を目指す事にした。

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