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攻略知識が役に立たない世界でした〜悪役貴族に転生した俺は、変態体質と死亡グラフを無くしたい〜  作者: 洸夜 真琥
第三章 動き出す影

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57. 協力者

「あの時の……」

「あん時も、変わった貴族だと思ったが、こうして俺を訪ねて来るとはな」


あの時も思ったが、赤い髪が特徴的でどこか雰囲気がある男だと思ったが……。

今はその金色の瞳も、狩りをする獲物を見定めるようにギラりとこちらを見据えている。


「ちょっと聞きたいことがあってな。多分そっちにも関係ありそうな事だ」

「回りくどいやり取りは無しだ、さっさと話せ」

「ああ、そっちは保護していた子供を探してるんだろう?俺はとある村の少女を探しているんだ。どうやら同じ組織の人間が関わっているようなんだが…そっちはどこまでつかんでいる?」

「……こっちの情報を話して、俺達に何がある」

「手を組みたい」


男の仲間たちがそれぞれ、驚きの表情をしてくる。中には興味なさそうなやつもいるが……


「フッ……やはり変わってるな、貴族のくせに俺達と手を組みたいとはな。裏切らない保証はあるのかよ」

「……保障するものは何もない。あんたの見る目だけだな」

「ハハッ!こりゃいい!金を積むとでも言えば無事で帰れなかっただろうな!」

「あんたは、そんなもんじゃ動かないだろう」

「良いぜ、無事にあいつを連れ帰れるんなら、手を組んでやる。俺はアグニ、こいつらの頭をやってる」

「よろしく。俺は、アルディスだ」


さっきまでピリピリしていた感じが一気に解ける。


「で、そっちはどうなんだ」

「それぞれいなくなった場所は違うが、怪しい人物が周辺をうろついていた。その人物達は、隣国に入っている事は確認できている」

「ああ、俺の方も大体一緒だな」

「俺は元々違う事件を追っていたんだが、どうもそっちと繋がっていそうでな……」

「何を追っていたんだ?」

「貴族の間に怪しげな薬が出回っているのは知っているか?」

「ああ、知っている。俺達には直接関係が無かったからほっておいたが……」

「そっちも隣国の商人が関わっているようでな。しかし隣国を探るのは限界がある。行き詰ってたところにこっちの話を聞いたもんでな」

「確かに、隣国になると俺達も情報が薄くなる。何度か探りに行かせてたが、はっきりと行先が分かってねぇ……」

「そうか、一つ作戦があるんだがそれに乗らないか?」

「なんだ?」

「以前、薬を広めている夜会で声をかけられてな、特別な招待状を貰った」

「へぇ……」


アグニが俺の考えが分かったんだろう、ニヤリと笑う。


「俺が潜入して、子供達の居場所を突き止める。アグニ達には救出をしてもらいたい。盗むのはお手の物だろう」

「中々言うじゃねぇか!そこまでお膳立てされて、盗めないなんて盗賊の名が廃るぜ!」

「じゃあ、潜入後また連絡する」

「ああ、期待して待っている。せいぜいヘマはするなよ」


俺は片手を上げて答えると建物を出た。


しばらく歩いたところで、イーサンが話しかけてくる。


「アルディス様。信用しても大丈夫なのですか?」

「ああ、しっかりと話したのは2回目だが、今日話してアグニは大丈夫だと思った」

「アルディス様がそう言われるなら……」

「アルディス様信じる」


俺は屋敷に帰り、さっきまでの事をクラウスに話した。


「はぁ……出来れば、本当にアルディス様には領地の仕事だけをして欲しいのですが。こうなった以上は潜入の為に、万全を尽くしましょう」

「……何をするつもりだ?」

「少しでもリスクを減らすために、アルディス様と分からないように変装致しましょう」

「変装……」

「髪の色、声など何なら顔も変えれる魔道具を用意します」

「あるのか?」

「作ります。……念のためノア様にも声をかけましょう」


そう言って、クラウスは部屋を出ていった。

ノア……すまんな。

いや、ノアなら楽しんで作るか?


潜入の為の準備が出来るまで、他の仕事を片付けるか。

ああ、そろそろリベルの休みの日も近いな……

俺はリベルに手紙で、次の休みの日に会う約束を取り付けることにした。



リベルーー

アルディス様から手紙が来た。

今度の休みにまた会って話をしたいって……

「アルディス様と会った時に、ちゃんと話が出来るように、もう一度あの魔導書を読んでおこうかな……」


ベットサイドに置いていた、本を手に取りそっと表紙をなでる。


「早く会いたいな……」

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