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攻略知識が役に立たない世界でした〜悪役貴族に転生した俺は、変態体質と死亡グラフを無くしたい〜  作者: 洸夜 真琥
第二章 領地編

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第三十五話 森の異変

魔物討伐に出る為に屋敷の前には、騎士団が揃っている。俺が現れると一斉に礼をとる。


「おはようございますアルディス様」


代表で、フォルスが挨拶をしてきたので、俺も片手を上げて返す。騎士団の整列なんて、間近でみると結構迫力だよな。前世で人前しかも大勢を指揮するなんて経験は無いから、緊張するが、そこは元アルディスの記憶に頼り、平然とした態度で誤魔化す。


「おはよう。今日はよろしく頼む、俺も同行するが、自分の身は守れる。俺のことは気にせずに討伐に専念してくれ」

「まあ、アルディス様の実力なら、大丈夫でしょうね!そんじょそこらの魔物になんて負けませんよ!」


フォルスからお墨つきを貰っても、領地組だった騎士達はまだ不安そうだ。俺の魔法や剣術を実際見たのは王都の奴らだけだしな。


「アルディス様、用意ができましたので、出発いたしましょう」

「分かった」


セランが知らせてきたので、俺も馬に跨り準備する。

……馬に跨り…そう!俺は馬に乗ってる。馬なんて乗ったことない俺は、こんな事もあろうかとクラウスに相談して、事前に練習していたのだ!

あ〜良かった、練習しといて。

まぁ、記憶と知識のおかげですんなり乗りこなしたけどな。


「では、クラウス行ってくる」

「はい、行ってらっしゃいませ」


クラウスから、心なしか『練習しといて良かったですね…』と言う声が聞こえた気がした…




討伐予定の魔の森へ着いた俺たちは、馬を降りて森の中へ入っていく。

ここの森はかなり大きく、奥に行くほどに魔物も強くなる。森の向こうは山になっており、抜ければ辺境伯爵の領土だ。


少し進んだ先で、フォルスが指示を出す。


「ここからは二班に別れて進む。一斑は俺とアルディス様、他6名、二班はセランと他8名だ。何かあれば合図を送るように!」

「「「はい!」」」


二手に別れてから暫く進むと、草木が荒れている場所に出た。


「昨日はこの辺りで、魔物に遭遇しました。昨日出たのは、灰色狼ですね」

「灰色狼か、狼型は知能も高く群れで行動するからな、ここから先は警戒を強めて進もう」


俺たちは頷き合い、さらに慎重に進んでいく。


「!」

「止まれ!右前方来るぞ!」


フォルスが言うのが早いか、狼が飛び出して来た!

俺達はすぐに戦闘の準備に入る。

フォルスが飛び出した一匹を切り伏せる、それが合図だったかのように、数頭の狼が飛び出して来た。


騎士達が戦うのが見える、狼の爪と騎士の剣が激しくぶつかり合う。


「左側押されているぞ!陣から離れるな!2人で組んで戦え!」


騎士たちはすぐさま、二人で組み直しお互いをカバーしながら戦い始める。


俺も剣で狼と向かい合う…

これが現実の魔物、ゲームとは違う実際に感じる感覚は、恐怖を呼ぶ。


落ち着け…

ゲームでやっていた事と一緒だ、ここまで来て逃げるわけにはいかない…

俺は呼吸を整えて、狼に剣を振るった。


一度戦えば後はもう気にならなかった、夢中で剣を振るう。

暫くすると、奥の一匹が遠吠えをしたのが合図だったのか、狼達がぴたりと動きを止める。何かを待っているような様子だ。


「なんだ?」

「動きが止まったぞ!」

「様子がおかしい、みんな気をつけろ!」


ガァァァッ!


横から勢い良く巨大な影が飛び出す、見ればこの群れのボスなんだろう、周りの狼達の三倍はあるだろう巨大な狼が、近くにいた騎士へ襲いかかろうとしていた。

それと同時に他の狼達も再び襲いかかってくる!


俺は咄嗟に騎士に襲い掛かるボス狼の顔に、魔法を飛ばす。

狼の顔に当たった事で、騎士を襲うことをやめ、今度は俺に狙いを定めたようだ。

俺はボス狼と睨みあうように対峙する。


コイツただの灰色狼じゃ無さそうだ…狼達の目は赤く不気味に光っている。

魔の森にこんなやつがいるなんて、知らないんだが。


とにかく今はコイツをなんとかしよう!

俺は狼に向かって剣を振るう、傷を負わせているが

致命傷にはならない。


しかし確実に狼の体力は削れている、俺は狼達が纏まった所で、混合魔法をぶつけることにした。

手に火と風を纏わせる…団長や団員達がこちらを見て

息を呑むのが分かった…


「全員離れろ!」


サッと騎士たちが離れたのを確認した瞬間俺は狼に向かって魔法を放った。


「フレア・ゲイル!」


風を纏った炎をは行き良い良く狼達の元へ向かいそのまま飲み込んだ。

炎が消えた後、ボス狼以外は灰となりきえていったが、ボスは最後に強化魔法でも使ったのだろう。

殆どそのままの姿で倒れていた。


「…凄い」

「なんだ今の魔法は…」

「…あんな魔法見たことないぞ」


団員達が騒つく、無理もない混合魔法は王都で少し見せただけだったし、領地に行た騎士達には見せていない。


「お前ら!まだやる事あるぞ!気を抜くな!」


団長の一言で、団員達が引き締まる。

そこへ異変を感じたのだろう、セラン達が駆けつけて来た。


「フォルス!!何があったのです!?巨大な火柱のような物が見えましたが!」

「セラン!こっちに灰色狼の群れとボスが出た!」

「!!それで状況は?」

「ボスの方はアルディス様が倒された、それ以外も殆ど討伐出来たが、数匹奥へ逃げたのが見えた」

「そうですか、今は無理に追わなくても良いでしょう」

「セラン、このボスは持ち帰って調査に回そうと思う頼めるか」

「了解しました」


セランが騎士達に指示を飛ばし、準備をさせる


「やはり、アルディス様はお強いですな!」

「練習しといて良かったよ」


「帰還準備が出来ました!」

「よし!今日は一旦戻るぞ!」


先ほどの戦闘で、他の魔物達が奥の方へ隠れてしまったようだ、この辺にはもう気配は感じない。


ゲームでは見たことのない赤い目の魔物。

このボスを調べたら、きっと新たに何か分かるだろう。


俺達は森を後にした―


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感想も頂ければ幸いです。

これからもどうぞ宜しくお願いします。


最後まで読んでいただきありがとうございました!

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