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攻略知識が役に立たない世界でした〜悪役貴族に転生した俺は、変態体質と死亡グラフを無くしたい〜  作者: 洸夜 真琥
第二章 領地編

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第三十三話 領民の声

「美味しいパンが焼けてるよー」

「食事はこちらで如何ですか〜!」

「奥さん!この果物買って行かないか!美味いよ!」


ざわざわと賑わう街の中心街。

王都と比べれば劣るだろうが、結構賑わっていた。

人々の様子を見れば、特に暗そうな顔もしておらず、あたりを見れば、治安も良い様だ。


「思っていたよりも、皆んな元気そうで良かった」

「全く放ったらかしだったわけでも、過度に重税をしいていたわけでは無いですから」


俺達は外套を着てフードを被り、ぱっと見では領主とは分からない様にして、見て周っている。


「ねえ、聞いた?領主様、帰ってきてるんだって?」

「そう見たいねえ、冷たい方なんでしょ?…大丈夫かしら」

「単に帰ってきたってだけでしょう、今までだってそれならきっと今までと変わらないわよ。こっちに居ても一緒よ」

「そうよね、うちの領主様は冷たいけど、悪党って訳じゃないからね」

「まぁ、もうちょっと色々気にして下さったらね〜」


主婦だろか、立ち話の会話が聞こえてきた…


「……居ても一緒か」

「アルディス様…」

「しょうがないさ、これから挽回して行く」

「はい。頑張りましょう」


中心街を見て周り、たまに屋台で話を聞いてみながら、少し外れた住宅街の方へ足を踏み入れる。

多少の貧富の差はある様だが、孤児や浮浪者は見受けられない。


「孤児達の扱いはどうなってるんだ?」

「教会が孤児を見ておりますので、そちらに」

「侯爵家からの援助は?」

「毎月必要な分だけは」

「最低限って事か…」

「多くは有りません」

「その辺りの見直しも要りそうだな」


住宅街を見たところで、川沿いに出る。川に掛かる橋を渡り始めてると、子供達が川辺に集まって遊んでいるのが見えた。


「元気そうだな…」


足を止め、暫く眺めていると、何やら子供達が騒ぎ始めた。


「どうしたんだ?」

「子供が落ちたのでしょうか?」

「それならまずいな、行ってみよう」


俺とクラウスは子供達の方へ駆け出した。


「おい!どうした!?誰か落ちたのか!?」

「!」


子供達は俺を見て、一瞬戸惑ったようだが、大人の力が欲しかったのだろうすぐに川を指差し説明する


「この下!ねこ!子猫がおちちゃってるの!」

「助けたいけど届かないの!」

「ねえ!助けて!」


下を覗くと、子猫が、かろうじて水面から出た小さな石に捕まっているのが見えた。まだ小さく上手く登ってこれない様だ。


「ここからは高さがあるな、どうする…」


周りには何も無い、飛び込んでも良いが、子猫が驚いて落ちる可能性と、捕まえても周りに上がるところが無い。


そうしているうちに子猫が石の上から落ちそうになる。


「ミャッ!」


「あ!危ない!」

「落ちちゃう!はやく!」


まずい!!


考えろ!…そうだ!ここは魔法があるじゃないか!

俺は、集中してゆっくりと風魔法を子猫に向かって送り出す。子猫を傷つけ無い様に周りを囲み、そっと持ち上げ、そのまま手元まで引き寄せた。


魔法を解いて子猫を抱えると、子猫はキョトンとした顔をした後、ミーっと鳴いた。


「ふぅ…ほら、助かったぞ」

「!」

「やったー!」

「凄い!凄い!お兄さんありがとうー!」


無事に助けられて良かった、魔法練習しといてよかったよ…


「アルディス様、お見事です。あの様な使い方は制御が難しく、流石です」

「ああ、俺も流石に生き物相手は緊張したよ」


「お兄さん!子猫助けてくれてありがとうね!魔法も上手だね!」

「なあなぁ、この辺で見ないけど、冒険者?」

「もっと魔法見せて〜」

「お兄さんいけめーん!」

「あ、いや昨日こっちに来たばかりなんだ、魔法は今度な、い、いけめん?ありがとう?」

「じゃあ、この街のことで分からないことがあったら、俺たちが教えてやるから声かけろよ!」

「ああ、その時はよろしく」


それぞれ言いたいことを言うと、子供達は子猫を連れて住宅街の方へ走って行った。


「元気だな。領主とは思われてなかったみたいだ」

「アルディス様は領民の前にお姿をお見せることも少なかったので、子供は話には聞いても、アルディス様のお顔を知らないものも多いでしょう」

「そうか」


そんな事を話しながら、その後も町の様子を見て回った後は、屋敷へ戻りクラウスと改善すべき点などを話し合った。

大体俺がすることが決まったな。明日からは領地改革に向けて進めていこう。


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これからもどうぞ宜しくお願いします。


最後まで読んでいただきありがとうございました!

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