30話ドライアードのライちゃん
「ウホウホ!」
ゴリラ……なんだっけこいつ?
……。
あっ、バトルゴリラって名前のAランクの魔物だ。
そうだ、思い出した。
「バンッバンッ!! ウホウホ、ウホウホ」
ドラミングしてんじゃねえ!
「ファイアーランス!」
「ウホ?」
「ブンッ!」
目の前のゴリラは、ファイアーランスを拳に直撃させた。
何したんだ?
火なら殴る風圧で消せるとでも思ったのか?
「グシャッ! ウガァーーーー!!」
ファイアーランスの中にアースランスを仕込んでたんだよな。拳で迎え撃つから腕に刺さったな。
「まぁ、いいや。じゃあな」
「バシュッ、ゴトッ」
アユムの愛刀、虎鉄でバトルゴリラは切られたことに気づかず絶命した。
「ゴリラは、使い道ないから魔石だけでいいか」
家に帰ったら、綺麗にしないとなぁ、返り血で汚れた。
あ、スキル奪うの忘れてたな。
「まぁ、いいか。次の時だな、それにしても、ここで暮らし始めてもう半年か」
そう、一人で暮らし始めてな!
どういうことだよ!訓練考えてくるー!って出て行ったと思ったら半年も帰ってこないとか。
「俺が何回死にかけたと思ってんだあ!!」
「この、虎鉄だって死の森に生息していた、メタルタイガーから毎日素材を集め、独学で刀を作ったんだぞ!」
そのおかげで鍛治スキルがレベル5まで上がったわ!
レベル5とか、王都の鍛治師達と一緒に仕事できるレベルだわ。
「とりあえず、家に帰るか」
うん?なんか、妙に静かだな。いつもなら、動物の鳴き声とかが聞こえるんだが。
「なっ!? どういうことだ」
俺の家がボロボロに、なんだこれは酸か?
酸を使うモンスター?
「ライ! ライはいるか!?」
くそッ、返事がない!
一体どこに……。
「ゴァーーー!!」
この声は竜種か!?
森の奥の方だ!
◆
「ヒッグ、うぅ、アユムさん!」
「ゴァーーー!!」
「ヒッ!」
毒竜が瘴気のブレスをドライアードのライに吐こうとするとき。
一人の冒険者が間に割って入ってきた。
「ライッ! シールドチャージ!」
アユムはライと竜の直線上にはいり、盾のスキル、シールドチャージを使い竜に体当たりをかました。
「アユムさん!?」
「危ねぇ、あと少しでも遅れてたら間に合わなかった。一体何があった!? 俺の家の周りには、魔物は寄り付かないはずだ! なんで毒竜が」
「それは……ごめんなさい! 私が今日はアユムさんと会って一ヶ月って浮かれてしまい、つい魔法を使ってしまったんです」
「いや、魔法を使ったくらいでは来ないだろ!」
「いえ、私たちドライアードは魔物や人を惹きつける魔法を使えます。結果で言うと魔物の好きな匂いを発生させる魔法をつかいました!?」
「後でお仕置きな!? そんな魔法あるなら言えよ!」
「とりあえず、こいつを片付けるか」
スキルは何があるかな
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毒竜
ランク S
スキル
毒魔法Lv7 威圧Lv7
毒魔法強化Lv7
竜魔法Lv7
毒耐性Lv7
咆哮Lv7
ユニークスキル
再生
毒のブレス
瘴気のブレス
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ふーん、こんなもんか。
強奪も、何回も使ってたら見やすいようにこんな風に映るようになったなぁ。
まるでスキルに意思があるみたいに。
まぁ、毒系のスキルはありがたいな。なかなか、高レベルで持っている魔物はいないからな。
全スキル強奪しますか?
はい/いいえ
はい、っと。これ頭の中で念じたらけっこう自由にスキル選択できるのつい最近まで知らなかったよ。
前、不幸のスキルを持ってる魔物がいて、それだけはいらないなと思ったら、不幸以外強奪しますかって出たからなぁ。
「これで、ただのトカゲになったな。じゃあ行くぞ?」
アユムは、MPを多めに込めたチェーンロックで毒竜の動きを止めた後、流れるような動きで刀技《五月雨》を繰り出し、一瞬で毒竜の身体に傷を刻んだ。
そして、トドメに火魔法最高位レベルのメテオで毒竜を消し炭にした。
「あ、これはやばいライおいで」
「はい!」
ドライアードのライは危険なのを理解して、アユムの胸に飛び込んだ。
胸でかくなったなぁ、じゃなくて。
《三重防御結界》
「バァーーン!!」
「パリンッ、パリンッ、バリリッ!」
「ふぅ、危ない、自分の魔法で死ぬとこだった」
「あ、少し燃えてるとこあるなぁ。ウォーターレイ!」
水の攻撃魔法、上から水の攻撃で相手を貫くという魔法をMPを少なくして発動すると、にわか雨になります!
エコでいいね!
「それにしても、ライ大丈夫だったか?」
「は、はい! もう、大丈夫です!」
やっぱり涙目のロリ巨乳っ子は最高だな、可愛い子に限るけど。
ライはその点薄緑色のロングヘアー、そして目の色も緑色!色は白くて胸はメロン。
特徴はやっぱり笑顔が眩しい所と献身的なところだよな。
俺ここに一人で放り込まれてから、性格曲がってたけど、ライのおかげで曲がりきらなかったからな。
「アユムさん、どうしました?」
「いや、なんでもないよ」
服を掴んで、上目遣いは可愛いな。
「アユムさん、おうちどうしましょう?」
「あ、俺作るからライは待ってて。てか、もう一つの家で休んでいてくれ」
「待ってる間にライが味噌汁でも作ってくれたらな」
「みそしる? なんでしょうか? それは、食べ物ですか?」
「いや、気にしないでくれ」
今度教えてみるか。
「とりあえず、湖の近くの家わかるだろ? 一回見せたから、そこにいてくれ!」
「はい、分かりました! 頑張ってくださいね!」




