第25話強敵との遭遇
「うん? もう朝か……」
それにしても、ダンジョンにも光があるのは驚いたな。この光のおかげで、今が太陽の出ている時間なのかが分かる。
「すーすー」
そうだったな、フェンは人間化正確には獣人化が出来たんだったな。
「それにしても、可愛いな」
「新人…変態発言」
「うおっ、何だよレイラか脅かすなよ」
「新人…少し傷つく」
仕方ないだろ、いきなり変態って言われたら誰でも焦るだろ。
「傷ついたから…抱きしめ」
「ウォーイ! お前らもう朝だぞ! 早く起きろよ、エリナさんが飯の準備してくれてるぞ」
「むーー」
「あれ? なんかまずかった」
「いや、ナイスだカノ。じゃ、飯食べるか」
「ご主人様ご飯! ご飯の時間!」
おい、さっきまで寝てたのにどうなってんだよ。
ご飯の単語に反応してありえない速度で起きたぞ。
「あぁ、ご飯だぞ」
「わーい! ご主人様早く行こう」
「だそうだ、みんなも行くか」
「俺はレイラに殺されないうちに、先行くわ」
「逃がさない……許さないから」
あいつらは、朝から元気だな。
フェンは尻尾振って俺を見てくるし、そろそろご飯が待ちきれないんだな。
「フェン行くか」
「はーい! ごっはん! ごっはん!」
「やぁ、おはようアユム君昨日は眠れたかい?」
「あぁ、ロックさん、ダンジョンとは思えないくらいぐっすり寝れました」
「それは良かった、今日はしっかりと動いてもらうからね」
「あぁ、分かってます。俺も頼りにしてますよ【鉄壁】のロックさん」
ミノタウロスはおそらく、パワー関係のスキルを取れるはず。ダンジョンはスキルの宝庫だからな。
「やめてくれよ、この二つ名はまだまだ知られてないし、アユム君のパンチで壊される鉄壁って……」
あ、トラウマになってるのかも。仕方ないだろ怪力スキル持ちなんだから。
でも、冒険者には強い人は勿論シルバーの中でも優れた人には二つ名が付けられるみたいだからな。
「それでも、一部の人には認められてるタフさなんじゃ?」
「あぁ! 余計に燃えてきたからね! 僕はまだまだなんだと思い知らされたよ」
「2人とも、飯が出来たそうだぞ……」
「カノ、その傷…捕まったな」
「どういうことだい? まさか魔物が!?」
「あぁ、魔物の名前は魔法幼女おチビだ!」
カノ、お前殺されるぞ……俺の目には後ろに殺意のこもった目でこっちを見ているレイラの姿が。
「カノ無事でな。ロックさん先に行こう」
「え、いやでもカノがケガして」
「カノの後ろ」
「あ、アユム君行こうか」
物分りが良くて助かるな。
「おい待て、お前ら急にどうしたんだ」
「え、ちょっと待てレイラー! ぎゃー!」
「いやー、エリナさんの料理は美味しいですね」
「そうだね、アユム君」
「おい、お、前らよくも見捨てたな」
「カノが悪い、あと俺巻き添え嫌だし」
「カノも早く食べなさ〜い、じゃないとご飯抜きよ?」
「食います! 食います!」
「ご主人様、食べさせて〜」
なんか、やたら甘えてくるな。獣人化出来たのが嬉しかったのか?
「ほら、あーん」
「えへ〜美味しい」
姿は変わっても、相変わらずの愛らしさだな。
「新人…フェンに甘い」
「仕方ないだろ、俺の相棒なんだから」
「そういえば、皆さんは今日相棒預けたんですか?」
「あぁ、みんなにはアユム君の実力を見るためにもギルドに預けてきてもらったよ」
「ロックさんのゴーレムがいたら、盾としてかなり安心だったんですけどね」
「あぁ、ロックは相性がいいからね、最高のパートナーだよ」
「いいですね、絆が深そうで」
「まぁ、たくさんの苦難を乗り越えてきたからね」
「私もご主人様を守るー!」
「ありがとうな、頼りにしてる」
「じーーーー」
凄い視線感じるな、恐らく。
「フェンにばかり…甘えてる」
「あーもうレイラも頼りにしてるよ」
「うん…頼るといい」
「アユム君みんなご飯を食べ終わったようだから、そろそろ出発するよ」
「あぁ、行こうか」
食後の運動に、ミノタウロスを狩るか。
「ブモォーーー!!」
「ストーンウォール!」
「 ピシッ!」
予定通り10階層でミノタウロスと遭遇したが、突然現れたミノタウロスの斧の攻撃をとっさに、ロックがストーンウォールで防いだ。
「この、ミノタウロス何かおかしいぞ!」
「らしくないな、防御に自信のあるロックが焦るなんて」
「カノ気をつけろ、こいつの体から紫のオーラみたいなのが……」
「ロックは心配しすぎなんだよ、オラァ!」
槍使いのカノは勢いをつけて、槍をミノタウロスの胸に突き刺そうとした。
「ブモッ、バシッ!」
「な!? 俺の槍を掴んだ!?」
おい、簡単なクエストじゃなかったのか。明らかに苦戦してるじゃないか!
「カノ! 槍を離して横に飛べ!」
「チッ! 仕方ない」
「メキィッ!」
「危な……」
さっきまでカノがいたとこは、怪力スキルを使ったミノタウロスの拳によって粉々に砕かれていた。
「サンダー…ボルト!」
「ブモッ?」
レイラの雷魔法がミノタウロスを捉えて、焦がしたように思えたが。
「え、効いてない…」
「アースウォール!」
「レイラぼやっとしてるんじゃねえ!」
くそッ、レイラの魔法を防いだ上に、握っていたカノの槍をそのまま投げてくるとはな。
「エリナさん!」
「えぇ! ファイアーアロー!」
「ブスッ!」
エリナの放った火魔法火の矢がミノタウロスの右肩に突き刺さる。
「やった! 刺さったわ!」
「ブワァッ!ブモォーーー!!」
「え、なんでミノタウロスが魔法を……」
「キャッ! ううッ!」
エリナは自分の放った弓が効いたと浮かれているとこに、ミノタウロスが使えるはずのない魔法を使い風魔法で回転と力を乗せた攻撃がエリナに当たった……。
「え、エリナさん? エリナさん!」
「メイ! 迂闊に近づくな!」
くそ、なんでだよ! 体の震えが止まらない……
てか、俺が聞いたミノタウロスのサイズの2、3倍大きいんだけど!しかも魔法を使うって、無事に帰れるのか……。




