第22話装備を整える
「ふわぁ〜〜よく寝た」
昨日は自己紹介をして帰ったけど、今日は試しにクエストに行くことになったんだよな。
「ク〜ク〜」
よく寝てるな、よし準備するか。
持ち物は、短剣くらいだな。お金はあるし装備でも買いに行くか。王国を見て回りたいしな。
「待ち合わせは昼だから、まだ時間はあるな」
「フェンをどうするか」
起こすのも可哀想だしな、抱っこしていくか。
「よっと、少し重くなったな」
「キャン? (どこいくの? )」
「装備を整えにいくんだよ」
「キャ〜ン(暇そうだから寝る〜)」
おい、二度寝するなよ。少しは、自分で歩いてくれ。
ハァ、さっさっと装備整えに行くか。
◆
ここか? なんかボロいな。まぁ、他のとこは高すぎるからな。
「失礼しまーす、誰かいますか? 」
「あ? なんだ、客か?」
「おう、客だ」
「ガキか、冷やかしなら帰りな。俺の作った武器を扱えるのはゴールドランク以上の冒険者だ」
「作った? ここ鍛冶屋なのか?」
「なんだお前、知らないで入って来たのか? 」
「とにかくガキは帰りな、ゴールドになった時に作ってやるよ」
「ケチ、だから売れないんだよ!」
「ほう、ケンカを売ってんだな? 」
「いいから武器を買わせろよ」
「それが、人に頼む時の態度か!」
「金払うから、シルバーでも扱える武器くれ」
「ガキ……お前シルバーなのか?」
「そうだけど、それが何」
「その年でシルバーか、面白い。ゴールドになった時にもう一度来い。専用武器を作ってやる」
「なんだ急に、手のひら返しやがって」
「ふん、先行投資だ。雑魚には俺の武器を扱うことは出来んからな、有望そうなら使わせて見るのもいいと思っただけだ」
「ふ〜ん、さりげなく俺を使って宣伝するつもりかと思ったわ」
「そ、そんなわけないだろうが!」
「今は仮の武器を貸してやる、なんの武器がいい」
「両手剣がいい」
「両手剣か、大丈夫か? かなり重いぞ」
「問題ない、ぶん回すだけだからな」
「なら、これを使え。石竜の両手剣だ」
「竜か、いいのか? 」
「あぁ、竜と言っても比較的倒しやすいやつだからな。こっちの石龍ならやらんがな。レベルが違いすぎる」
「竜と龍で違うのか? 」
「お前そんなんも知らんのか? こっちの龍種なら国なんか軽く滅ぼすぞ」
「こっちの竜種が長い年月をかけて進化したら、こっちの龍種になるんだ」
「そうか、竜にも種類があるんだな」
「あぁ、あとその剣には欠点がある」
「欠点?」
「あぁ、敵を切れん、鈍器だな。まぁ、お前はぶん回すだけだからな。ぴったりだろ」
「まぁ、使えればいい」
でも、それってもう剣って言わなくないか?
「両手剣ってことは、お前前衛か」
「いや、おそらく後衛だ」
「は? 後衛で両手剣使うのか?」
「あぁ、悪いか?」
「いや、悪くはないが聞いたことがないな。両手剣を振り回す後衛なんてな」
「まぁ、新しくていいだろ。で、金はどうしたらいい」
「あぁ、売れ残ってたからなぁ。今回はいらん。専用武器の時にぼったくるからな」
「ありがと、ありがたく貰っとくわ」
「お礼が言えたんだな。防具はどうする、この際だからおまけにやるぞ」
「軽装備貰えるか?」
「なら、胸当てとかだな。こいつでどうだワイバーンの鱗をなめして作った装備だ。結構軽いし耐久力もある」
「いいな、見かけだけなら。歴戦の猛者だろ」
「アホか、覇気がないわ。それに猛者はもっと装備のレベルも高いし、年季が入っとるわ」
「そうか、俺も頑張るかな。じゃ、装備ありがとうな。俺が強くなった時のお礼を楽しみにしとけ」
「期待せず待ってるわ、行ってこい」
「おう、じゃ〜な」
いや〜、ラッキーだな。かなりいい装備も貰えたし。丁度いい時間だから行くか。
「お、アユム君来てくれたんだね。お? すごい装備だね」
「あぁ、ラッキーだった」
「ラッキーかい?」
「アンタなんかには、勿体無いわよね〜。宝の持ち腐れね」
無視が一番。
「こ〜ら、メイちゃんダメよ?」
「はーい、ごめんなさいエリナさん」
「こんにちわ、エリナさん」
「こんにちわ、アユム君」
「俺もいるぞ! 新人!」
「新人言うな、アユムと呼べ」
こいつは元気すぎだろ。まぁ、暗いよりはいいか。
見た目はただのチャラ男だけど、いい奴だってオーラが滲み出てるんだよな。
茶髪の髪の毛を編み込みまでしてるんだからな、見たときは驚いたよ。
ふんっ、チャラ男なんて嫌いだ。
「おい、ロックあのチビ……ドン! 」
なんだ?なんか腹あたりにぶつかってきたぞ。
「ゲッ、いたのか。まて、何詠唱してんだよ!」
「新人…キライ」
凄いキツイ一撃だ。可愛い子に真正面から嫌いって言われるのはキツイな。
小さい子をいじめてる感覚にも陥る。
「悪かったって、レイラ?」
「次は…ない」
「じゃあ、ひと段落したとこで今日のクエストのことを話すよ」
これは、ひと段落したのか?
そういえば、クエストか、一体なんのクエストだ?
「今日のクエストは、ダンジョンでミノタウロス一体の討伐だよ」
「今日の、結構簡単なんだな」
「そうなのか?」
「まぁ、ミノタウロス一体はそう難しくはないね」
ミノタウロス倒せるってことは、やっぱりこのパーティーのランクはシルバーはあるみたいだな。
「今日はね〜連携を確かめるためのクエストなんだよ〜」
そういうことか、ダンジョンならさりげなくスキルを奪えるな。
「じゃあ、さっそくクエストに行こうか。回復薬とかも整えて1時間後にまた、ここに集合しよう」
「分かったぜ」
「また…あとで」
「しっかり、準備しようね〜」
「じゃあ、また後で」
「アンタ準備はしっかりしなさいよね」
「はいはい、じゃあみんなまた後でな」
「なんでスルーするのよ! 」




