第17話クラスメイトとの対立
倒すとは意気込んだものの、人数が多すぎるな。
近接を訓練していた奴らが全員か、教官達は魔法の訓練の方に行ってて、気づいてないみたいだ。
考えてる暇はなさそうだな。
「みんな隊列を組み、歩を倒すんだ! 回復魔法が使える人はケガした女子達を治療してくれ!」
「分かった! お前ら大まかに前衛か後衛でわかれろ!」
あ〜、めんどいな。15人くらいか?
注意しないといけないのは、大輝くらいだな。
それでもみんなが何かしら有力なスキルを持っているだろうから、俺だけで勝てるか怪しいな。
「大輝! 隊列組み終わったぞ」
「分かった、前衛10人後衛5人ですか。近接の訓練だから仕方ないですね、バランスが悪いのは。僕が先頭で突っ込むので他の人はサポートをしてください!」
「最初は後衛が魔法を使用してください!」
「分かりました、みんなやるよ!」
「ファイアーランス」
「ウォーターバレット」
「アイスバレット」
ついに仕掛けてきたか、思ったより少ないな。これなら何とかなる。
「ファイアーウォール」
まぁ、これで防げるとは思ってないけど。
「ドーーーン!!」
スゲェ音だな…。おそらく熱された空気に氷の冷気が加わり爆発でもしたんだろ。
他の奴らはどんな顔してるかな。
「おい、アイツまともに当ったんじゃないか!」
「やったんじゃないか!?」
ーーーーーーヒューーーン!
「ガキィン!!」
「油断するな! まだアイツは倒せてない!」
今のはファイアーランスか?それにしては重たかったような、ただの勘違いだろう。あんな雑魚ステータスに何が出来るって言うんだ。
「確かに当ったはずなのに、何で無事なんだ? ファイアーウォールは消えたはず……」
アイツら、驚いてるな。まぁ確かにファイアーウォールだけなら普通にくらうけどな。ただ単にファイアーウォールの後ろにアースウォール展開してスキル頑丈と我慢を使って耐えただけ。
俺タンク職いけるんじゃないか?
まぁ、アイツらが俺のスキル知ってるわけな…
「ガキィンッ!! ガキィンッ!!」
相手が面くらっているの見ていい気分だった時に、後ろで硬い物質同士が擦り合うような不快な音が聞こえた。
「何だ?」
「おー、痛え。歩油断しすぎだ、後ろから魔法撃ってきてたぞ」
「悪りぃ、考え事してた。助かったありがとな」
「ふん、これくらいどうってことない、心配だし俺も少しストレス発散として参加させてもらうぞ」
あんま貸しは作りたくないんだけど、そうも言ってられないか。
実際さっきの危なかったし、いくらスキルがあっても俺自身がケンカとかしたこともない、素人だからな。喧嘩慣れしてる迅に頼ったほうがいいか。
「悪いな、力借りるわ」
「おう、俺が先頭行くから歩は援護頼むぜ」
「オッケー!」
まずは、後衛の魔法使いに妨害して前衛に牽制だな。
「チェインロック! そして、サイクロン!!」
僕が風魔法サイクロンを唱えると、大きな竜巻が砂煙をあげながら敵のクラスメイトたちを巻き込んでいく。
「身体が浮くーー!! ギャーー!!」
「ドガァーーーン!!」
「な!? 歩なんだ今の魔法」
「風魔法だよ」
「マジか、スゲェな! てっきり火魔法と、回復魔法だけだと思ってたぜ」
「まぁ、色々あったからな。全力でやるか、長引くとこっちが不利だからな」
「それなら日向達に手伝ってもらわねぇのか?」
「ダメだよ、日向達がこれから過ごしにくくなるだろ」
「元々俺だけで戦うつもりだったんだから迅が来てくれただけでも良かったよ」
「よっしゃ、片付けるか!」
「行くぜ! 身体強化! ブースト! オラァッ!!」
「防御結界!!」
敏捷を爆発的にあげた迅の攻撃が大輝達にあたることはなく、見えない壁のようなものに遮られた。
「ガンッ! ピキピキッ」
「クソったれがーー!!」
少し火力が足りないな。
「俺も手を貸してやる!」
迅の攻撃で、耐久性が無くなっている結界にトドメの一振りをすると結界はパリパリと粉々に砕け散った。
「パリィーーン!!」
「スマネェな、足引っ張って」
「仕方ないよ、迅は気づいてなかったみたいだけど、アレ一枚じゃなかったから」
「だからあんな硬かったのか」
まぁ、後は魔法使いに大輝だけだな。
迅はさっき大輝に吹っ飛ばされたばかりだから、大輝は無理かな?
「歩、大輝は俺にやらせてくれ! 勝てなくてもスタミナぐらいは削れる! 頼む!!」
よほど、悔しいんだろうな。
「分かった、頼むよ。俺は残りを倒してから大輝の方に行くから」
「僕もなめられたもんだね? 迅君一人じゃ時間稼ぎにもならないよ」
「やってみなくちゃ分からないだろ!」
「挑発に乗るな迅、俺はお前を信用して頼んだんだからな」
挑発に乗りやすい短気な性格はなおさないと。
「あぁ、悪い」
「じゃあ任したよ」
俺は自分の殻を破るためにも、まずはこいつらを倒す。




