第16話連携の訓練
「大輝君達、もう訓練を始めたいんだけど、準備できた?」
「あぁ、もう僕達は準備できてるよ」
「大輝の野郎絶対に泣かしてやるからな」
迅は大輝に訓練とはいえ殺されかけたからな、復讐したいと思うのも当然か。
ハハッ、それならダンジョンに置いていかれた俺も復讐しようと言いたい所だけど、カースト最下位の俺がカースト上位の大輝にケガでもさしたら、他の奴らに何言われるか分からないからな。
「ハァ、あん時の試合か。ケガしたら俺が治してやるから暴れてこい」
「おう! お前なら分かってくれると思ってたぜ」
そう、俺の代わりにやってくれ。
「合図は歩ちゃんがファイアーボールを大輝君達に打ったら開始ね」
「大輝君達は好きなように動いていいからね、相手チームを壊滅状態にしたら勝ちだからね」
よし、俺のスキルがバレない程度に頑張るか。
作戦は……。
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「作戦? そんなのないよ?」
「は? どういうことだ、昨日3人で考えたんじゃなかったのか?」
「え〜とね、まず時間があまり無かったから詳しく作戦たてれなかったの、後みんながまずどれくらい動けるのかが分からないから、今日の訓練でみんなの動きを見てどんな連携技を作るか考えるつもりなの」
確かに今まで個人の訓練ばかりでみんながどれくらい動けるのか分からないな。
「まぁ、そういう理由なら仕方ないか」
「うん、だから今日はみんなに自由に戦ってほしいの!」
「分かった、好きに動いてみるよ」
「あ、指揮は歩ちゃんお願いね!」
「は? なんで俺が……」
「歩ちゃんは中衛で両方のことがわかるでしょ? それに、私は歩ちゃんが向いてると思うよ?」
まぁ、日向に信じられるってのは嬉しいから。少し、やってみようかな。
「分かったよ、一応出来るだけやってみるよ」
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ってな感じで俺が指揮をする事になったんだよなぁ。
確かに俺には指揮スキルがあるからピッタリなんだけどな。
女の勘って怖いな……。
よし、みんなも待ってるようだし始めますか。
「みんな始めるぞ! ファイアーボール!」
「盾、前に!」
「おう! 任せろ」
「相手は盾2人、高火力の大輝、魔法使い2人のバランスの良いチームだ、特に大輝一人で戦況がひっくり返る可能性がある。大輝の動きを迅君は封じて! できるね?」
空に放たれた、魔法が見えるやいなや相手側の指揮官の大輝が周囲の人に指示を的確に出していく。
「あぁ!! 任せろ!」
「聖は、僕と一緒に後衛を倒しに行くよ。胡桃ちゃんは日向を任したよ!」
「えぇ、任して」
「歩ちゃん頑張れ〜!」
「行動開始!」
「ふ〜ん、一丁前に歩ごときが命令を出してるんだ、ムカつくね日向に応援されてるのもね」
絶対に潰す!!
チッ、雑魚が来たみたいだな。
「僕が迅君を相手するから、君たちは指揮をとっている歩を攻めて来て!」
「何ゴチャゴチャ、言ってんだ大輝!」
雄叫びをあげながら、振り上げた迅の大剣は重力とその剛腕によって唸りをあげながら大輝に迫るが。
それを、余裕の表情で大輝は防いでいた。
「ガキィン!!」
「焦ってる男の子は女の子にモテないよ、君一人で僕に勝てると思ってるの?」
「前みたいにはならねぇ! 身体強化! オラァッ!」
「前と変わらないじゃん、同じ手が効くわけないじゃ……」
「ブシュッ!」
身体強化によって、敏捷をあげた迅の大剣が大輝の右腕をとらえた。
「なっ! 傷が、、前よりはやくなっている」
「あれ? なんかいつもより体が軽い気がするぞ」
「チッ、よく分からないが、こんな脳筋に負けるわけにはいかない、【自己回復開始】」
「チッ、アイツ傷が回復してやがる、スキルか勇者ってのは便利なスキルを待ってんだな」
「おい、歩。迅が大輝に攻撃をあてたぞ!」
「本当だな、うん? 大輝の傷が治ってるな。スキルの一種か?」
「まぁ、それより聖俺たちの相手はこっちだよ」
「分かってる、盾の方は俺に任せろ」
「ブースト! ファイアーナックル!」
少しサポートするよ「威圧」
「な、急に身体が震えて動かない」
「身体が重い……」
これでしっかりと狙えるよ
「オラァッ、ドゴォ!ドゴォ」
身体強化とは違う一時的に敏捷を爆発的にあげるスキルを使用した聖は、魔法をまとったガンレットの拳で盾を構えた二人を殴り飛ばした。
盾2人「グホッ、オエッ! ゲホゲホ」
うわぁ、止めておいてなんだけど顔面と腹に二発ずつ入れたな、あれ。
「聖やりすぎじゃないか?」
「いや、こいつらが動かないから悪いんだろ」
悪い、2人とも。
「ウィンドカッター!」
「ファイアーバレット!」
「歩盾!」
盾?……あ、ファイアーウォールのことか。
「了解、ファイアーウォール」
「ドーーン!」
歩に向かって放たれた、二つの魔法が体を傷をつけることはなかった。
「なんで! ファイアーウォールだけに塞がれるの!?」
「やっぱ歩の魔力量はすごいな!」
「そうでもないよ、とりあえず魔法使い2人は俺がやるよ」
「あんたなんかにやられないわ!」
「何カッコつけてるのよ、キモい」
よし、そんな君たちにプレゼント
「チェーンロック」
「キャッ! 何これ足に巻きついて」
「何すんのよ!」
「ファイアーバレット」
土魔法の中にある、拘束魔法で動きを封じた後威力の弱めたファイアーバレットで相手の戦意を折るために右腕、左腕とうちこんでいく。
「うぅ、痛いよ」
「グスグス、ヒッグ」
「おい、歩こそやり過ぎだろ」
「大丈夫だよ、加減はしたから。こいつらも俺のことをいじめてた奴らだし自業自得だろ」
「まだやる?」
「もう降参する……」
「グスグス……」
面白くないけどまぁいいか。
「ドゴォーーーン!!」
魔法使い二人を降参に追い込むことに、成功し安堵するのもつかの間真後ろで爆発音のようなものが鳴り響いた。
うん?なんだ
「歩!! お前はやはり最低なやつだな、みんなも見ただろ?」
「アイツはやっぱりクズだな」
「女の子にあんなことするなんて最低ね」
「敵だな」
チッ、うざいなこいつら。
「悪い、歩止めれなかった……。クソッ」
「脳筋は寝てな。みんな僕がこのクズに天罰を与える! みんな協力してくれないか?」
「あぁ、俺はやるぞ」
「援護なら任せろ」
「女の敵を倒すわ!」
「ありがとうみんな! さぁ、みんなの敵のお前に僕が天罰を与えてやる!」
チッ、正義対悪ってことか、もううんざりだ。いつまでも下だと思うなよ。
二度となめられないように、こいつらを潰しておくか。




