328章Side:グルーナ 永遠のオーバーディサイド!エターナルエイムクリエイタールレンデス!
「ヘッドチェンジ!ハイディスクプレーヤーBOX!」
グルーナはビーストヘッドか悩んだが、セカンドディサイドヘッドを選択し、デバイスにカードをスラッシュした。
ルレンデスはHDPBOXルレンデスに姿を変える。
「HDPBOXルレンデス、ここに現場入り!」
グルーナは傀魔怪堕での超晴王との戦いでHDPBOXルレンデスの姿や戦い方に恐れを抱いた。
デストロイ・ディサイド化したルレンデスの姿を模したと言うガイアヘッドの姿を見て、グルーナにはその理由がわかった気がした。
グルーナは御頭デパートでの戦いで潤奈や自身のファンたちの励ましを聞いて心が揺らいだ。
その際にルレンデスとディサイドできたが、まだその時のグルーナは罪悪感と共に永遠に関して未練があった。
ランドレイクにもデストロイの力は残っていたが、ルレンデスはまだ完全にはデストロイの力が拭えていない。
その証明がこのHDPBOXルレンデスの姿だとグルーナには思えた。
『そっか、そうとわかっているのに敢えてセカンドディサイドを選んだんだね。』
ガイアヘッドは8⇄∞ドラグーン・マスタージークヴァルたちと交戦している最中だと言うのにグルーナの心に語りかけて来た。
『僕がランドレイクよりもルレンデスの姿を真似ようと思ったのもそうさ。君はまだその手に永遠を欲しがってるからね。諦め切れてない。』
「…そんな事ないっ!」
「グルーナ?どうしたの…?」
HDPBOXルレンデスが後ろを振り向いてグルーナを心配していた。
どうやらHDPBOXルレンデスにはガイアヘッドの声は聞こえてないみたいだった。
「何でもないわ…!あの小うるさい小坊主を黙らせるわよ、ルレンデス…!」
「う、うん!」
HDPBOXルレンデスは両手のカメラをグルーナに向けた。
「私以外にも…。道とん、ヘイ!カムヒア!」
ガイアヘッドに吹っ飛ばされた後、IWダーバラとブルームウィッチルブランはヘッドチェンジの時間切れの都合ですぐに飛んだが、道人はまだ地上にいた。
「な、何ですか?グルーナさん?」
道人は浮遊し、グルーナの近くに着地した。
「このセカンドディサイド、私が必ずカメラに映ってないと影を作れないのよ。だから、一緒に撮りましょ?」
「は、はぁ。」
超晴王との戦いで鎖縛丸だけでなく、グルーナも一緒に写らないといけないのはこのためだった。
グルーナは鎧を着た道人と一緒にHDPBOXルレンデスのカメラに撮影された。
「お待たせ!さぁ、焼いて行こうか!」
HDPBOXルレンデスは両手に出現させた十枚のディスクを宙に投げ、胸の赤いレーザーポインターで一気にディスクに撮った写真を焼き回した。
「現れて、分身グルーナ&オリハルコン道人!」
HDPBOXルレンデスは胸のレーザーを青色に変え、十枚のディスクに当てる。
十枚のディスクは仮初めの命を得て肉体を得ていき、黒い五人のグルーナと五人の道人となった。
「さぁ、ガイアヘッド!どっちが演出に優れているか競い合おうか!」
HDPBOXルレンデスはそう言うと影のグルーナと道人をガイアヘッドの元に飛ばして向かわせた。
『やれやれ、もう一対いくつなのやら…。』
ガイアヘッドは周りをたくさんのデュラハンたちに囲まれながら8⇄∞ドラグーン・マスタージークヴァルとインフィニティアトワマリーの怒涛の剣戟を受けていた。
「俺の影がこんなにたくさん…!何だか頼もしいかも…!」
道人は横並びになった五人の自分の影と共に計二十四ものブレードフェザーを飛ばした。
「まだまだぁっ!」
道人は影の道人と共に計六つのメタリー・ルナブーメランを続けて投げた後、ガイアヘッドに向かって突撃した。
8⇄∞ドラグーン・マスタージークヴァルとインフィニティアトワマリーは一旦ガイアヘッドから離れた。
「あたしも道人を援護!」
「行け、我が兵たちよ!」
インフィニティアトワマリーは背後に城の幻影を出現させ、ショットサーベルやヌンチャク、ストリングスを武器にした兵たちを召喚してガイアヘッドに向かわせた。
『あはっ!いくら何でも僕モテ過ぎでしょ!』
IWダーバラとドレスを着たグルーナの分身体も合わせると大軍団がガイアヘッドに襲い掛かる。
『整列して待てないマナーの悪い客は掃除しなきゃぁっ!』
ガイアヘッドは全身から炎と氷を加えたオーラを放ち、胸のライオンからも咆哮を起こして向かって来た分身体を全て掻き消し、撃ち落としてみせた。
「なっ!?こちらの分身を最も簡単に!?」
『所詮、君たちは地球上の現象・生命に過ぎない訳!』
ガイアヘッドは背中の触手から熱光線と冷凍光線をうねうねと動かしながら放ち、同時に飛び回った。
「うおぉっ!?」
道人、IWダーバラ、ブルームウィッチルブランは触手で叩かれ、地面に叩き落とされた。
ブルームウィッチルブランは光の玉に戻り、インフィニティアトワマリーの中に戻った。
「ガイアヘッドォッ!」
8⇄∞ドラグーン・マスタージークヴァルとインフィニティアトワマリーは触手を掻い潜り、ガイアヘッドにまた斬り掛かりに行く。
『君たち以外はもう僕の強さのインフレについていけないのかな?』
ガイアヘッドは全身から炎と氷を放ちながらイノシシの牙剣と牛の角剣で8⇄∞ドラグーン・マスタージークヴァルとインフィニティアトワマリーと剣の打ち合いをまた始めた。
「ちぃっ、悔しいねぇっ…!この美しきダーバラが空で遅れを取るなんて…!」
起き上がったダーバラも元の姿に戻ってしまった。
「くそっ、鎧はオリハルコンでも中身は生身だからな…!でも、まだまだぁっ!」
道人はダーバラは諦めずにガイアヘッドの元へと向かった。
「僕の作った分身体が全部消されるなんて…!」
「ルレンデス…。」
HDPBOXルレンデスは両拳を震わせて自分の無力さを嘆いていた。
『自分に正直になりなよ、グルーナ?常にふざけたノリをしてたのは自身の弱さの誤魔化しなんじゃないか?欲しいんだろ、永遠?』
「違う、私は…!?」
グルーナは両手で頭を抱えて左右に振り、ガイアヘッドの誘惑の声を振り払おうとする。
「グルーナ…?さっきから、まさか…。」
HDPBOXルレンデスはグルーナに近寄り、両肩に手を置いた。
「まさか、ガイアヘッドに念話を送られてるの…?デストロイ化への誘惑をされているの…?そうなの、グルーナ…?」
「私は、私は…!」
グルーナはその場にしゃがみ、目が虚になった。
「グルーナ、忘れないで!今まで僕たちが得てきたものの価値を、経緯を!」
HDPBOXルレンデスは右手のカメラをグルーナに見せた。
「…あなたは自分が才能が枯れたと言ってるけど、そんな事はないよ!私はずっとあなたのファンでいるつもりだよ?」」
「…! 潤奈…?」
HDPBOXルレンデスの右手のカメラには御頭デパートでの戦いが映し出されていた。
「えへへっ…。これ、僕の記録映像で僕の宝物。この後さ、潤奈の勇気に引っ張られて色んなスタッフたちがグルーナへの本心を話してくれたよね?」
「…うん。」
HDPBOXルレンデスはスタッフたちの説得のシーンもグルーナに見せた。
「泣きながらグルーナを必死で止めてくれる潤奈たちを見た時、あの時の僕は何故自分の胸が苦しくなったのか分からなかった…。でも、ビーストヘッドの試練を乗り越えた僕にならわかった。別に難しい事じゃなかった。みんな、グルーナの事が好きなんだ。みんなを服で着飾らせてお洒落させて、楽しそうにしているグルーナが好きで、グルーナに変わって欲しくなかったんだ。」
「………。」
グルーナはHDPBOXルレンデスの言葉を静かに聞き、映像を見ていた。
「この後、グルーナは悩んだよね?」
「…うん、たくさん悩んだ…。」
「それで戦島で潤奈の助けに来たグルーナはかっこよかったなぁっ…。もちろん、その後も。最初はパークに拘束状態だったのに、グルーナの償いたいって気持ちがみんなに伝わってさ。今では普通に出歩けるようになった。みんな良い人たちだ…。」
「………。」
「君が僕とディサイドしてくれたおかげで僕もジークヴァルたちと出会えた。僕、基本的に倉庫に待機だったから、主に話してたのはランドレイクだったけどね。それからディアスやダーバラ、フィールドトラッカー、たくさん友達ができた…。前世の僕からじゃ考えられない事だ。」
ルレンデスは前世ではあまり外には出ず、自分の芸術が周りに評価されずに命を落とした若者だった。
「って、今更前世でああすれば良かったなんて言っても後の祭りさ!僕には今があればいいんだ。グルーナと共にある今がさ…。」
「ルレンデス…。」
「グルーナ、君は僕のこのセカンドディサイドの姿を恐れたんだよね?それは傀魔怪堕で超晴王と戦い終えた後に僕も何となく勘付けた…。さっきもさ。いくらガイアヘッドが強敵だからって、僕と君の合作である影たちがあんなに簡単に消されるなんておかしいもん。そこには疑心があったのさ。」
「お見通し、か…。」
「もちろん!だって、僕は君が認めてくれた審美眼の持ち主ですから!」
HDPBOXルレンデスは今まであった出来事を絡めて話してくれて、グルーナの心は温かさに包まれていく。
「…駄目ね、私。ファッションデザイナーって職業柄なのかな?ルレンデスの見た目で恐れを抱くなんてまだまだね…。あなたの心根はこんなに純粋で、愛おしいのにね…。」
グルーナは涙を流しながらHDPBOXルレンデスの顔を優しく右手で撫でた。
「駄目じゃないよ。グルーナは今気づけたじゃない、自分の間違いに。だったら、また直していけばいい。今も償いの道を歩んでいる君ならできるさ。僕も付き合う。約束したからね、僕は君の永遠の理解者になるって…。」
「ルレンデス…。」
グルーナはHDPBOXルレンデスを抱き締めてあげた。
その時、グルーナの持っていたデストロイ×ディサイドのカードが輝き出した。
「僕のデュラハン・ハートには君がくれた大切な思い出がたくさんある…。この温かな気持ちがある限り、僕はヴァエンペラの力に絶対に屈しない!永遠に溢れる闇なんて永遠に湧き出る光で抱き締めてやればいいのさ!」
「そうね…!そうよね、ルレンデス…!」
グルーナは立ち上がるとデバイスの中から仮面が出現した。
「これって…?」
デストロイ×ディサイドのカードも絵柄が変わり、光に満ち溢れた。
「早速、闇を抱けたね。光でさ。幸先良いじゃない?」
「そうよね…!よし、くよくよモードはこれで終わり!らしくない私はここで終わりぃっ!ここからはエターナルグルーナ&ルレンデスの独壇場にしてくれるわ!」
グルーナがデバイスを構えると鎧装着方法の情報が頭に流れ込んで来た。
「よっしゃぁっ!私のネーミングセンス、的中したわ!ビューティフルスライドォッ!」
グルーナは愛歌たちと変身を試した際の言葉が合っていた事を喜んだ。
グルーナは真っ赤な鎧を着込み、孔雀のような羽を広げた。
「やっぱり私の思い出のビーフォール…!孔雀は長くは飛べない鳥かもしれない…!それでも地面に確実に足を付けて、また飛んで、自身の美しさを誇るのよ…!行くわよ、ルレンデス!」
「OK、グルーナ!」
ルレンデスは元の姿に戻り、グルーナと共に走った。
『オーバーディサイド、解放。』
「私、ヘッドチェンジィッ!」
グルーナは孔雀の羽を大きく広げ、ルレンデスの新たな赤い頭に変化した。
「僕に付け足せ、グルーナの赤きパッションを秘めた差し色を!」
ルレンデスは両手で新たな頭を掴み、自分に頭着。
グルーナと前世のルレンデスの幻影が出現し、グルーナは前世のルレンデスの頬にキスをした。ルレンデスは赤面し、二人は姿を消した。
ルレンデスの黒い身体に赤い新たな鎧が装着されていく。
額に孔雀の羽を模した角が付いていて、両肩に三眼レンズのカメラが付いた姿となった。
胸には赤・青・黄・緑・白の五つの開閉式レーザーポインターが付いている。
「エターナルエイムクリエイタールレンデス、ここに登板!」
エターナルエイムクリエイタールレンデスは背中の孔雀の羽を開き、赤い粒子を周りに散らした。
「おぉっ!?ルレンデスがオーバーディサイドを!?」
『ちっ、どいつもこいつも…!』
エターナルエイムクリエイタールレンデスの姿を見た8⇄∞ドラグーン・マスタージークヴァルたちは戦いながら驚き喜び、ガイアヘッドは気に入らなさそうに見ていた。
「僕とグルーナの芸術は今から大・爆・発!」
「そのとぉーり!私のファッションデザイナーとしての実力とルレンデスのクリエイターとしての実力!合作の力で目にもの見せてくれるわ、この地球小僧が!」
グルーナはエターナルエイムクリエイタールレンデスの目を黄色く点滅させながらグルーナの声で喋る。
エターナルエイムクリエイタールレンデスは隣にスケッチブックとペンを持ったグルーナの幻影を出現させた。




