324章 もう一人のルレンデス!?我、汝ら常に踏みし地球なり!
『地球の重力に引かれるのかい、君たちは!』
姿が変わっていくガイアヘッドは右手を横に振っただけで向かって来たプラズマブーメランジークヴァルたちを吹っ飛ばしてみせた。
「誰が引かれるかい、あんたなんかに!」
「喰らえ!」
ダーバラとディアスは吹っ飛ばされながらも体勢を立て直し、鉄扇とビームコウモリ、ビーム死神二体をガイアヘッドに向かわせた。
『よく吠えた、裏切り者共!』
ガイアヘッドは両手をゆらゆらと怪しげな動きをしながらも鉄扇を叩き落とし、ビームコウモリやビーム死神を霧散させた。
「なっ…!?」
『返すよ。』
ガイアヘッドが右手の指を鳴らすと地面に落ちた鉄扇と鎌が宙に浮き、猛回転しながらダーバラとディアスに飛んでいく。
「「なっ…!?」」
「さぁっ!」
『皆』=狸夢操士カサエルは三つの三度笠で鉄扇と鎌を防ぎ、振り終えた夢瓶からレーザーを持ち、ゴーグルを付けた狸が四匹出現した。
「ー撃て撃てぇっ!」
四匹の狸はレーザーを連射し、ガイアヘッドに集中砲火を浴びせた。
しかし、ガイアヘッドは微動だにしなかった。
「道人、ハーライム!」
「あぁ!」
「よし!ブーメランコンビネーション、行っけぇっ!」
プラズマブーメランジークヴァルとダブルブーメランハーライムは己が持つブーメランを投げ、道人はメタリー・ルナブーメランを投げた。
プラズマブーメランジークヴァルは左手を前に伸ばし、ガイアヘッドの周りにプラズマを五つ出現させた。
『君たちは本当にブーメランが好きだね。』
ガイアヘッドはダブルブーメランを両手でキャッチし、メタリー・ルナブーメランを弾いた。
『ん?このブーメランは…?』
「プラズマブーメランを舐めるなよ…!」
プラズマブーメランは宙に浮かぶ五つのプラズマを吸収し、凄まじい電流を発しながら光の速さで飛び回っていた。
『確かにこれは厄介だ。』
そう言いながらもガイアヘッドは光の速さで動くプラズマブーメランを目で追えているようだった。
『でも、地球にとってはこんなのただの雷さ。』
「どうかな?」
プラズマブーメランジークヴァルは自分の左右にプラズマを発生させ、自分の両拳に纏わせてガイアヘッドに突撃した。
「ジークヴァルが接近戦を挑むぞ!各機、援護するんだ!」
司令がそう言うと飛行できるデュラハンたちが中心となってガイアヘッドの注意を逸らし始める。
『おやおや、地球に殴り掛かるのかい?』
「地球を舐めるなよ…!」
プラズマブーメランジークヴァルは右ストレートを繰り出すとガイアヘッドは即座に掴んでみせ、捻ってプラズマブーメランジークヴァルを宙に浮かせた。
「ジークヴァルさん!」
高速移動した海音がガイアヘッドの背後に回り、蹴りを喰らわせた後にロングレンジビームソードで突いた。
プラズマブーメランジークヴァルとガイアヘッドは共に宙を浮く形となった。
「まだ左がある!それもとっておきの左がな…!」
プラズマブーメランジークヴァルは自分に向かって飛んで来たプラズマブーメランを左拳に纏わせ、大きなプラズマの塊を作った。
「ジークヴァル!」
「あぁ!」
『皆』=狸夢操士カサエルが名前を叫んだだけでプラズマブーメランジークヴァルは『皆』=狸夢操士カサエルの意図を察した。
飛んで来て宙に固定された三度笠を足場にし、体勢を立て直してプラズマを纏わせた左拳をガイアヘッドに叩き込んだ。
『へぇっ。』
ガイアヘッドはよろけ、プラズマブーメランジークヴァルの右手を離した。
プラズマブーメランジークヴァルは左拳に纏わせたプラズマを周りに散らし、小型のプラズマブーメランに変えてまるで散弾銃のようにガイアヘッドに浴びせて吹っ飛ばした。
「吹っ飛ばした!」
「畳み掛ける…!」
ヤジリウスは抜刀して罰の字斬撃を、ソルワデスはニードル弾を吹っ飛ぶガイアヘッドに対して発射。
海音もロングレンジビームキャノンを放ち、ガイアヘッドは壁に激突した。
プラズマブーメランジークヴァルは右手を横に伸ばし、新たなプラズマブーメランを作り出した。
『痛たっ…。容赦ないなぁっ、君たちは…。ジークヴァル、やり直す前の世界から成長してるねぇっ。いや、無くなってしまった時間軸からの変化を果たして成長と言っていいものか…。』
土煙が晴れるとガイアヘッドは見た目の変化を終えており、ゆっくりと立ち上がった。
「…!? ルレンデス…!?」
グルーナが真っ先に驚いた。ガイアヘッドの見た目は色は異なるが、ルレンデスと同じ姿となっていた。
頭は紫の鎧の時に付けていた物を付けていた。
ルレンデス本人はグルーナのとなりにいる。
イモータルティアトワマリーはランドレイクとルレンデスの浄化作業を完了したようだ。
『驚いた?さっきルレンデスが発したデストロイ・ディサイドの力に触れて少し頂戴したんだ。せっかくデストロイ・ディサイドできそうだったのに僕を誘き寄せるだけに使っただけじゃ勿体ないでしょ?』
ガイアヘッドはそう言うと変化した自分の身体を確かめるように首や肩をコキコキと鳴らせた。
『更にサービスだ。ルレンデスがデストロイ・ディサイドした姿を見せてあげよう。』
ガイアヘッドはそう言うと左手に新たな頭を出現させた。
「集中砲火ぁっ!」
司令がそう叫ぶとプラズマブーメランジークヴァルたちは自身が持ち得る投擲武器を一斉にガイアヘッドに向かって放った。
『せっかちだなぁっ、君たちは。』
ガイアヘッドは今付けている頭を消し、新たな頭を装着。
一瞬で姿を変え、羽を開いただけで向かって来た投擲武器を全て地面に落とさせ、エネルギーでできた武器は消滅させた。
周りにソーサーが付いた大きなフィルムテープが二つ浮いた。
「あれが、ルレンデスがデストロイ・ディサイドした姿…?」
『そうだよ。グルーナ、君が求める邪な気持ち、汚れた永遠が込められた邪悪な姿さ。』
ガイアヘッドがなったと言うデストロイ・ディサイドしたルレンデスを模した姿。
それは悪魔のようであり、劇作家のようでもある容姿をしていた。
まるでビル郡が建っているような帽子。
胸には黄・赤・白の三色端子のような物が付いており、両肩にはカメラのようなキャノン砲が装着されていた。
『ふむ、僕は物語を読む読者の気分だったんだけど…永遠に生きる僕としては、たまには作り手側の姿になるのも悪くない…。』
「ふっ、お前が永遠を語るとまさに老害だな。しかも宇宙規模の老害だ…!」
シルエット大将軍は憤りながらガイアヘッドに暴言を浴びせた。
『言うねぇっ、黒武者さん。だが、口を慎む事だ。僕は君らが常に踏みし地球なんだから!』
「何やら楽しそうですな、ヴァエンペラ様。」
「…!?」
道人たちは聞いた事がない声が聞こえて来たので周りを見渡した。
ガイアヘッドの背後の空間にヒビが入り、割れてその中から新たに三体のデュラハンが出現した。
「あ、新手…!?」
『やぁ、ラドード、メフシ、ドルエ。僕を追って来てくれたのかい?』
「まぁ、そんなところですかな。」
「へひぁっ…!どれぇっ、我らも加勢しようぞぉっ…!」
「どる。」
新たに出現した三体のデュラハンは道人たちを睨み付け、不快感を感じさせる明らかな敵意をこちらに向けて来た。




