310章 私があなたの『頭』になる!発動せよ、オーバーディサイド!
巨大化したDRルアンソンにはイモータルティアトワマリーの浄化の力は効かなかった。
DRルアンソンは咆哮し、四つの目から放たれた光を統合。光の玉と変えてサスケフォンフェル弐式たちに向かって発射した。
サスケフォンフェル弐式たちは何とか避けるが、背後にあった滑り台が粉々になってしまった。
「御意にぃっ!」
ディヴェロップメントフォックスたちは避けた後に無防備になっている潤奈に襲い掛かる。
「潤奈!」
「…大丈夫、今の私なら…!」
潤奈は羽を思いっきり伸ばした後、一回転して向かって来たディヴェロップメントフォックスの接近を少し遅らせた後、槍の連続突きを繰り出した。
ディヴェロップメントフォックスたちは潤奈への攻撃を諦めて後ろに跳ねて行く。
「逃がすかよぉっ!」
飛行形態となったソルワデスにカジートブレードを持ったヤジリウスが乗っかり、亜空間の裂け目を用いて現れたり消えたりして翻弄しながらディヴェロップメントフォックスに対して斬撃を繰り出した。
「止まれ!静まれ、ルアンソン!」
サスケフォンフェル弐式はDRルアンソンをその場から動かさないために跳び回りながら水や炎の手裏剣を投げ、撒菱を巻いていた。
「ルアンソンとディヴェロップメントフォックスたちが合流したのも、ルアンソンが大きくなったのもこっちとしては好都合だ…!遠慮なくルアンソンにジークヴァルの高火力を叩きこむ…!」
道人はそう言うとHoffnung=ドラッヘデバイスを左手に掴んだ。
「ビーストヘッド、レディ!」
道人がそう言うと左手に持ったHoffnung=ドラッヘデバイスが竜型からデバイス型に変形させた。
「ビーストデバイス、セットォッ!」
スマホと合体させたディサイドデバイスから更にHoffnung=ドラッヘデバイスを下からはめ込んで合体。竜の羽のような飾りがついたディサイドビーストデバイスへと姿を変える。
「ビーストヘッド・エヴォリューション!!」
『ビーストヘッド、承認。ドラッヘver. Hoffnung.』
「Hoffnung=フォーメーション!」
道人がディサイドビーストデバイスを前に出すと一筋の光が掃射され、ガイアグレート・ジークヴァルの背中に当たり、現れたHoffnung=ドラッヘと共に合体を妨害されないように空高く舞い上がる。
「続けて、ドラグーンハーライム!」
道人は合体の最中にドラグーンハーライムを実体化させ、ガイア・グレートジークヴァルとHoffnung=ドラッヘと合流させた。
「「クロスヘッドエボリューション!」」
「スケェェェールアァァァーップ!そして、クロスチェェェーィンジ!」
ガイアグレート・ジークヴァルは先にドラグーンハーライムと合体した後、Hoffnungドラッヘと合体を開始した。
「頭着っ!!続いて、来い!Hoffnungレーヴァテイン!」
ガイアグレート・ジークヴァルは現れたHoffnungレーヴァテインを尻尾に巻き、右手にはランスと合体させたディサイドヴァルムンク、左手にはディサイドレーヴァテインを持った。
「研磨、拡大!」
ガイアグレート・ジークヴァルがそう叫ぶと新たに装着されたHoffnung=ドラッヘの鎧とHoffnungホーフヌングレーヴァテイン、ドラグーンハーライムを一気にオリハルコン化させた。
「五竜統合!フィフスドラグーン・ジークヴァルグ!」
「すげぇな、ジークヴァルの方の主…!あそこまで合体できるのか…!」
カジートがジークヴァルと戦った際はここまで合体させなかったので彼はフィフスドラグーン・ジークヴァルグの姿を初めて見た事になる。
カジートはブレード形態のままヤジリウスに握られている状態で驚いていた。
「へっ、あそこからまだまだ加われるぜ?俺らがまだ知らない姿にだってなれる可能性があるんだ!今の段階で驚いてたらキリがないぜ?」
「すげぇな…!」
ヤジリウスがカジートブレードでディヴェロップメントフォックスに斬り掛かりながらフィフスグレート・ジークヴァルスを褒め、カジートはそれに関心していた。
「…!? ディサイド…!」
DRルアンソンは合体完了したフィフスドラグーン・ジークヴァルグを見て反応を示していた。
「ディサイド…!ディサイドォッ…!」
DRルアンソンはフィフスドラグーン・ジークヴァルグに対して火炎を吐き、電流も発した。
しかし、オリハルコンの身体のフィフスドラグーン・ジークヴァルグには全く効かない。
「リュウガァッ、リュウガァァァァァーッ!!マケナイ…!ミー、ガァッ…!イチバン…!リュウヲォッ…!」
「何だ、あいつ…?自我を少し取り戻した…?ジークヴァルの竜を纏う力に反応しているのか…?」
「もしかしテ…嫉妬してるノ、ルアンソン…?」
道人とイモータルティアトワマリーはDRルアンソンの反応が気になった。
「悪いが、構っている暇はない!一気にケリを着ける…!」
フィフスグレート・ジークヴァルグは両手に持った二振りの剣を上に上げ、光の刀身を作ろうとする。
「…!? サセン、サセンゾォァッ…!」
DRルアンソンはオーラを強め、更に巨大化した。ビル二階程の高さ、ディールマーシャルと同じくらいの大きさとなった。爪も鋭利化し、羽も更に大きくなった。
「…!? 更に大きくなった…!?一体どこまで…!?」
道人が驚いているとDRルアンソンは急に移動を開始し、ハクヤの元まで一気に近づいた。
「ル、ルアンソン…?」
「ハッハァッ…!コノ…オオキサナラ…!」
DRルアンソンはハクヤを左手で掴んだ。
「ルアンソン…!?何を…!?」
DRルアンソンは変化中の自分の胴体にハクヤを取り込んだ。
「ぐ、ぐおぁっ…!?」
ハクヤは両手両足だけをDRルアンソンの体内に入れられ、身体は剥き出しとなった。
卑怯な事にDRルアンソンはその状態でフィフスドラグーン・ジークヴァルグに向かって突撃して来た。
「あいつ、パパを…!?」
ハクヤを人質にする戦い方に驚いた愛歌はついハクヤをパパ呼びしてしまっていた。
「コウゲキ、デキマイ…!デキマイ…!」
「くっ、卑怯な…!」
DRルアンソンは右手に持った断頭剣を振り回し、フィフスドラグーン・ジークヴァルグに執拗に襲い掛かる。
フィフスドラグーン・ジークヴァルスは攻撃できずに断頭剣を剣で受け流していた。
「あいつぅっ…!みんな、あいつからハクヤを離させるんだ!」
「「御意にぃっ!」」
道人の指示に対し、違う奴が返事して来た。ディヴェロップメントフォックスたちは道人たちがハクヤを救出するのを妨害して来た。
「馬鹿な!?お前の主人だろうに…!」
「恐らく、今のこいつらにとっちゃぁっ、ルアンソンがハクヤを持っている方が安全だと捉えたんじゃろうな…!」
「御意に、御意にぃっ!」
まるで道人と大樹の言葉に返答するようにディヴェロップメントフォックスは御意にを連呼した。
道人たちは何とかディヴェロップメントフォックスをDRルアンソンから引き離そうとする。
「…父親を人質にする…。それは、私たちが最も嫌うやり方だよ…!」
「潤奈…?」
潤奈の言葉に対し、愛歌が反応した。仮面で素顔は見えないが、声に潤奈が怒りを込めている事は十分にわかった。
「…させない…!私の大事な人達に、私と同じ目には遭わさせたくない…!あんな悲劇はもう起こさせない…!絶対に…絶対に!!」
潤奈がそう言うとデバイスが反応を示した。潤奈はデバイスを左手に持って確認する。
「…これは、さっきフォンフェルが起動した時に…?」
潤奈の持つデバイスの液晶画面が何度も点滅を示した。
「…そっか。ありがとう、いつも私の想いに…決心に応えてくれて…。フォンフェル!」
「御意!」
サスケフォンフェル弐式は潤奈の元まで飛び跳ね、腕を組んで立った。
「…私たちが目指す場所…!あの時の兆しのその先へ…!オーバーディサイド、発動!」
『オーバーディサイド、解放。承認。』
潤奈は左手に持ったデバイスを胸に当て、輝き始めた。
「…行くよ、フォンフェル!」
「御意!」
潤奈とサスケフォンフェル弐式は共に高く跳び上がり、二人で見つめ合った。
「…私がフォンフェルの新たな頭となる!ヘッド、チェンジ!」
鎧を着た潤奈がそう叫んで横に猛回転すると形を一瞬で変え、左右の長さが違う二本角が付いた新たな黒いヘッドパーツとなった。
「な、何じゃぁっ!?」
「じゅ、潤奈が!?」
「デュラハンの頭になっちゃった!?」
大樹、道人、愛歌は潤奈がヘッドパーツになった事に対して驚愕してしまった。
「失われし我が前世の力!潤奈の力を借り受けて!再現を超え、今ここに新生する!頭着!!」
サスケヘッドが解除され、元に戻ったフォンフェル弐式はヘッドパーツとなった潤奈を右手で掴み、自分に頭着した。
頭着したと同時にフォンフェル弐式の背後に霊体の潤奈と前世の姿のフォンフェルが出現。
二人が右手を絡ませて額を合わせると消え、フォンフェル弐式の周りに新たな鎧や肩、脚部パーツが新たに出現して装着されていく。
首に虹彩の光を放つ紫のマフラーも装着され、忍者将軍の姿となった。
「顕現、オーバーディサイド!シュヴァルティアフォンフェル弐式、推参!さぁ、この姿は兆しとは訳が違うぞ…!覚悟しろ、ルアンソン!」




