307章 フォンフェル弐式、参る!
愛歌たちの前に満を持して現れたフォンフェル弐式。愛歌の近くにいた潤奈もフォンフェル弐式のとなりに移動する。
「トワマリー、あれが…?」
「そウ、ルアンソンだヨ。」
「そうか、話には聞いていたが…。黄泉より迷い出たか、ルアンソン…!」
フォンフェル弐式はヒューマン・デュラハンとカウンター・ディサイド・デュラハンたちとの戦闘では別の場所でディールマーシャルと戦っていたのでルアンソンと会ったのはこれが初めてだった。
フォンフェル弐式は逆手に持った二本の刀を握り直す。
「…フォンフェル?あぁっ、フォンフェル…!そうだよ、何で今まで忘れてたんだぁっ…!あのフォンフェルだよ…!俺を殺したにっくきフォンフェルさぁっ…!」
DSルアンソンは右手で顔を覆い隠し、声を震わせながらフォンフェル弐式を見た。
「生き返ったお前などと語る口は持ち合わせていない…。また黄泉へと帰れ、ルアンソン!」
フォンフェル弐式はそう言うと一瞬でその場から姿を消し、DSルアンソンの前へと移動した。
首に巻かれた水のマフラーがゆらめく。
「速っ…!?」
DSルアンソンが言葉を発する前にフォンフェル弐式は回し蹴りを喰らわし、左右の刀で罰の字に斬った。
足と刀の刀身は水が纏っており、DSルアンソンの胴体にも水が付着していた。
「水、だと…!?」
「デュラハン・ハートとエンチャント・アクアジェネレーターによるツインドライブ、その神髄をとくと見よ!」
フォンフェル弐式は足裏や背中の小型スラスターの細かな水噴射で高速移動して分身し、DSルアンソンから離れ、水で作った大量の手裏剣やクナイをDSルアンソンに投げて当てた。
「水が、段々、膨らんでいく…!?」
DSルアンソンの身体に付いた水がどんどん大きくなっていく。
「そう、まるで私のお前への積年の恨みのように!そして今、炸裂しろ!」
フォンフェル弐式が右手で持った刀で水を刺すとDSルアンソンの胸に集まった水の塊は破裂し、びしょびしょになった。
「はっ、濡れた程度が何だって言うんだ!?」
「潤奈!」
「…うん!」
潤奈はデバイスからカードを実体化し、すぐにスラッシュした。
「…ヘッドチェンジ!サスケ!」
『忍びの極意とは何者』
「…人に隠れて悪を斬る!」
「承忍。」
フォンフェル弐式はサスケフォンフェル弐式となった。今までと異なり、元々備わっていた水のマフラーに炎のマフラーが巻かれた。
右手に炎の刀を、左手に水の刀を持つ。
「ひ、飛竜共!俺を守れ!」
慌てたDSルアンソンはダーバラの相手をしていた四体の機械飛竜を呼び戻した。
「それはあたいも同時に手が空くという事さね!」
「しまった…!?」
ダーバラは機械飛竜四体を追い越し、飛び蹴りをDSルアンソンに喰らわした。
「だが、飛竜を俺の元に集う!」
DSルアンソンは地面に倒れそうになるが、その前に機械飛竜の一体が背後に回り、クッション代わりとなって支えた。
「舐めんなよ、フォンフェルちゃん!俺の愛する竜たちでてめぇを噛み砕いてくれるわ!」
DSルアンソンはダーバラのムチを避けながら四体の機械飛竜を一斉にサスケフォンフェル弐式に飛ばした。
「瞬火!」
フォンフェル弐式は先に飛んできた機械飛竜を追い越して炎の太刀で横一閃。
「速水!」
フォンフェル弐式は二体目の機械飛竜を踏み台にして跳び上がり、三体目の機械飛竜に対して水の刀で回転斬りをお見舞いした。
「剛炎!放水!」
フォンフェル弐式は回転しながら炎と水の手裏剣とクナイを四体目の飛竜に当てまくる。
「潤奈、私が足場にした二体目を頼みます!」
「…わかったよ、フォンフェル!シャドースライド!」
潤奈はデバイスから出て来た仮面を装着し、黒い鎧を身に纏って駆けた。
「…今の私なら、道人みたいに…フォンフェルと一緒に十分に戦えるから…!」
フォンフェル弐式に負けない速さで駆ける潤奈は二体目の機械飛竜の背後に一瞬で回り、背中の羽を叩きつけて地面に落とした。
「密集!」
フォンフェル弐式は素早い動きで水と炎の手裏剣とクナイを投げて四体の機械飛竜たちを一か所に集めて見せた。
「我がツインドライブよ、内に眠る竜人の力を解き放て!」
フォンフェル弐式は右手に持った刀に炎の竜巻を、左手に持った刀に水の竜巻を発生させた。
「飛べ、双竜!」
フォンフェル弐式が罰の字に刀を振ると炎の竜と水の竜が出現し、四体の機械飛竜に飛んでいく。
炎の竜と水の竜は一か所にまとまった機械飛竜に嚙みついた後、水と炎の竜巻となって浮かび上がった。
「…はあぁぁぁぁぁーっ!!」
潤奈は黒い槍を出現させて手に持ち、竜巻の中にいる四体の機械飛竜に連続突きを喰らわした。
「良い連続突きです、潤奈!」
フォンフェル弐式は跳び上がり、竜巻の中にいる飛竜を炎と水の刀で斬って見せた。
「え、援護しろ、他の竜たち!」
「ちょい待ち!潤奈の邪魔は!」
「私たちガさせなイ!」
愛歌とトワマリー、ダーバラ、ショットサーベルルブランは小型リングや鉄扇、ムチ、サーベルで二足歩行の機械竜人や地龍の動きを封じた。
「裂かれろ!!」
フォンフェル弐式は水を纏わせた刀に極薄の水の刀身を出現させ、一閃。
まるでウォーターカッターのように四体の飛竜を斬り裂いて見せた。
ただ、極薄の水の刀身は維持できないようですぐに水が飛び散った。
「…フォンフェル!私に!」
「はい!」
フォンフェル弐式は潤奈に掴まり、空を飛んだ。飛んでいる途中でフォンフェル弐式を離し、DSルアンソンに向かって落下していく。
「どうした?もう子飼いの竜は切らしたか?やはり戦が不得手なのは変わらずか、ルアンソン!」
「そういう気取ったところは全然変わらないよなぁっ、フォンフェルちゃんよぉっ!」
DSルアンソンはフォンフェル弐式の飛び蹴りを断頭剣で弾くが、フォンフェル弐式はすぐに着地して二刀の刀で斬り掛かる。
「私は今、動力炉の欠陥に苦しまない自分に対して喜んでいる…!その喜びを力に変えて、お前を倒してみせようぞ、ルアンソン!」
「そうか…!なら、喜び過ぎでショートさせてぇっ、また欠陥に追い込んでやるよぉっ!」
フォンフェル弐式とDSルアンソンは互いに刀と断頭剣を打ち合って駆け抜ける。
「…フォンフェル、私も…!」
潤奈もフォンフェルを追いかけ、持っている槍を回転させながら飛んだ。
「すごいや、あれが新型になったフォンフェルと鎧を纏った潤奈の力…!」
「私たちも負けていられないな、道人!」
「うん、二人の強いディサイドが俺たちを滾らせる…!絶対に攻略してみせるぞ、ディヴェロップメントフォックス!」
フォンフェル弐式と潤奈の戦いぶりを見た道人たちは指揮が上がり、何としても姿が見えないディヴェロップメントフォックスを攻略してみせると闘志を燃え上がらせた。




