305章 本物の狐はどいつだ!?
「くっ、愛歌…!」
道人はルアンソンとハクヤと戦っている愛歌とトワマリーを気にしていたが、今は自分が敵対しているディヴェロップメントフォックスたちの相手をする事に集中する事にした。
「こいつら、一体どれが本体なんだ…!?」
「ジークヴァル、私と合体しましょう!」
ガイア・ジークヴァルが本物のディヴェロップメントフォックスを見つけ出そうとディサイドヴァルムンクとディサイドレーヴァテインを振り続ける中、ユーラは道人のとなりでユードラ・オリファルゴンに変身した。
ガイア・ジークヴァルの近くまで飛び、ディヴェロップメントフォックスの一体を嚙み砕き、消滅させた。
『私は過去!例え、この身朽ち果てようとも!』
「私は今!例え、人の身ではなくとも!」
「『過去と現在!今、一つとなりて大事な人たちと未来を歩む!』」
ユーラとリムルトの合体詠唱の後、ジークヴァルとユードラ・オリファルゴンは合体し、ガイアグレート・ジークヴァルとなった。
「おいおい。まさか、この場には狐野郎の本体はいないってオチなんじゃねぇか?」
「なるほど、キャルベンの兵士たちの量産システムみたいなものか?」
ヤジリウスとソルワデスはカジートブレードをキャッチし合いながらディヴェロップメントフォックス二人に斬撃を繰り出しながら、話し合っていた。
「どうやら、奴は九体以上は増やせないようだけど…。」
道人が見たところ、ディヴェロップメントフォックスは倒されても補充されるが九体以上は増えないようだ。増やせるのだったら、とっくの昔に大勢で襲い掛かって来るはずだ。
「元ネタは多分、九尾の狐なのかな…?この九体が分身の尻尾扱いだとしたら…。」
「なるほど、本体が別扱いなら全部で十体いるはずじゃと道人は言いたいんじゃな?」
「うん、問題はその本体がどこにいるかなんだけど…。」
「もしかしたら、奴らはそれも考えて隠れられる場所が多い公園を戦地に選んだのかもしれんの…!」
道人と大樹はそう考察しながら公園にある木や遊具を見渡した。
「ヒューマン・デュラハンたちみたいに本体はバドスン・アータスの宇宙要塞にあるとかだとお手上げだけど…。奴は補充されたらすぐにこの場に現れてる。分身体がやられたの確認してから補充される都合上、そんなに遠くにはいないと思いたいけど…。」
「とにかく、今は攻めて奴の特性をもっと知るべきじゃな!」
「だね!」
道人はデバイスからカードを二枚実体化し、キャッチした。
「よし、ユーラにジグザグブーメラン!リムルトさんに斬撃強化ヘッド!」
道人がデバイスにカードをスラッシュするとガイアグレート・ジークヴァルの両肩の形状が変化し、斬撃強化がされたジグザクブーメランを飛ばした。
不規則に飛び回る斬撃が強化されたジグザグブーメランはディヴェロップメントフォックスたちに襲い掛かる。
「よし、九体一気に消す勢いで!オリハルコンスライド!」
道人は三回ヘッドチェンジを使ったのでオリハルコンの鎧を身に纏った。
道人は空に飛行し、公園を上空から見た。
飛び回るジグザグブーメランは三体のディヴェロップメントフォックスを消滅させる事ができた。
「ダーバラ、君も道人と共に!」
「あいよ!」
自分が相手をしていたディヴェロップメントフォックスを斬撃が強化された二振りの剣で消滅させたガイアグレート・ジークヴァルはダーバラが相手をしているディヴェロップメントフォックスと戦う事にした。
一時的に手の空いたダーバラは飛行して道人と共にディヴェロップメントフォックスの本体を見つける手伝いをする。
「さぁ、やれるもんなら四体一気に補充してみせろ…!」
道人が警戒する中、ベンチの下から三本の尻尾が飛んでいくのは見えた。
「「見つけた!」」
道人とダーバラは同時にベンチから三本の尻尾が出て来るのを発見した。
道人とダーバラは共に急下降した。
ベンチの下から何か茶色いものが地面を転がって出て来た。
「あ、油揚げ!?」
道人は思わず声を上げて驚いた。ベンチの下から大きな油揚げが出て来た。
油揚げはディヴェロップメントフォックスに変身した。
「うろたえるんじゃないよ、道人!シユーザーセンスって奴さ!」
「わ、わかった!」
「「逃がすかぁっ!」」
道人とダーバラは軌道修正し、ディヴェロップメントフォックス本体に跳び蹴りを喰らわせようとしたが、二人のキックは地面に激突した。
ディヴェロップメントフォックス本体は素早い動きで跳び跳ね、まるで油揚げをマントみたいにひるがえして自分の身を包んで姿を消した。
「くっ、逃がさない!」
道人はブレードフェザーを、ダーバラは鉄扇をディヴェロップメントフォックスが逃げた方向に飛ばすが、もう消えてしまった。
「ちっ、逃がしたかい…!油揚げってやつになって隠れたんだろうねぇ。」
道人とダーバラは共に周りを見回した。
「ディヴェロップメントフォックス、減ったら一気に補充しようとするな。一体ずつでいい。油揚げになって場所を転々しながら補充しろ。」
ハクヤがディヴェロップメントフォックスにデバイスで指示をしていた。
「ちっ、せっかく見つけられたってのに…!」
「でも、これでハクヤがデストロイ・デュラハンのパートナーだって事はわかった…!」
道人は愛歌たちと戦っているハクヤの方を見た。
「どの道、あたしとトワマリーがルアンソンを倒して、ハクヤが持っているデストロイデバイスを取り上げればいいって話…!それが一番手っ取り早い!」
「忘れたのか、愛歌?ヒューマン・デュラハンは本体の命と直結している。私からデストロイデバイスを奪おうものなら、潔く自害してみせよう。」
「どこが潔いのよ!?この卑怯もん!」
「そもそも、そうなる前にお前を倒すのだがな。」
ハクヤはそう言うとデバイスからカードを実体化させた。
「ルアンソン、ディサイドヘッドで行くぞ。」
「畏まりぃっ!」
「ディサイドヘッド、ドラゴニックソーサラー。」
ハクヤがデバイスにカードをスラッシュするとTDAルアンソンはドラゴニックソーサラールアンソンに変わり、同時に飛竜、地龍、二足歩行の竜の三匹の機械竜を出現させた。
ツインドラゴニックアーマーが解除されたため、二体の影の竜が消えようとしていた。
「おっと、もうちょっとミーに付き合ってくれよ?」
DSルアンソンは消えかけている影の竜二体に両手を伸ばした。
二体の影の竜は消滅を逃れ、ドラゴンキラーナイトトワマリーに向かって飛んでいく。
「…!? 前に使ったヘッドを使い回した!?」
「ドラゴニックソーサラーの名は伊達じゃないんだよ。」
愛歌が驚くと同時にDSルアンソンは自分が従える機械竜たちも一緒に突撃させた。
「何ヨ、結局は竜だシ!」
周りを囲まれたドラゴンキラーナイトトワマリーは赤く発光した剣を振り回し、五つの小型リングで複数の竜たちのこれ以上の接近を許さなかった。
「ダーバラ、ディヴェロップメントフォックスは俺たちが何とかするから君は愛歌とトワマリーを加勢してあげて!」
「あいよ!」
道人の言う事を聞いたダーバラはドラゴンキラーナイトトワマリーの元へ飛び、ムチを振り回した。
宙を舞う五つの小型リングに二つの鉄扇も加えて防御面も強化する。
「助っ人が来たんなら、遊び相手の竜も足さないとなぁ。」
DSルアンソンは飛竜、地龍、二足歩行の竜をそれぞれ二体ずつ足して来た。
ダーバラは飛竜たちの相手をする形となった。
「更にミーもダンスに加わろうかぁっ!竜の舞になぁっ!」
DSルアンソンは断頭剣を右手に持ち、ドラゴンキラーナイトトワマリーに襲い掛かった。
公園は竜と狐、デュラハンたちが大量に暴れ回る不思議な空間と化していた。
「この光景…!この光景は何だかミーを…俺を強く刺激する…!それは怖気が走りもすれば、逆に喜びが心底から湧き上がるようだぁっ…!なぁっ、トワマリー!」
「あなたノ感性にハ付き合い切れませン!」
ドラゴンキラーナイトトワマリーとDSルアンソンはこの光景に何か思うところがあるようで互いに剣を激しくぶつけ合った。




