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魔眼使いのおネエさん~魔眼と物理で問題解決~  作者: yatacrow


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第26話 使いこなしてこそのチート


―― 王都南西の森 ――


『ぷぎっ』


 2メートルほどオークがさらに上から丸太のような腕を振り下ろす。


「うわっと!」


「オーク! お前は麻痺してるぞっ!!」


『ぷぎ?』


 首をかしげて蹴り出す太い足。


「あれっ! おい、お前……腹壊してるぞっ」


 ぶうんっと腕が飛んでくる。


「なあ! 転けるぞ! 腕がなくなるぞ! 鼻がつまるっ目がつぶれるっえと、えっと……ぐああっ!!」


 嘘を考えてるアベルは隙だらけだ、オークも狙いどころを見つけて一発ぶちかました。


 幸い当たりどころが良かったのか擦り傷だけですんだアベルはすぐさま立ち上がったが動揺が隠せない。


『彼はもしかして……』


「もしかするわね。ねぇ、アベルちゃん……、貴方のスキルね。もっとオークが分かりやすいように、丁寧に、そしてゆっくりと発音してあげないと伝わらないわよ」


「はぁ? 異世界共通言語があるから言葉は通じるはずだろっ?」


「例えば麻痺という言葉、オークには通じてないのかもよ」


『以前にいた世界の言語には同じ意味でも複数の言い方があるのかもしれませんね』


 言い回しの問題で、オークにはアベルが何かを指摘してるらしいとしか理解出来ていない。


「嘘だろっ!?」


「嘘はアベルちゃんのスキルでしょ? 手伝おうか?」


『ぷぎーっ!!』


 ──どんっ どんっ どーんっ!


 ホップステップジャーンプで信じられない高さまで巨体が飛び上がりアベルに向かって急降下を開始する。


「うわーっ、無理無理無理無理無理っ! 助けて、助けてくださいっ……!!!!」


『慈悲眼使いますか?』


「いや、あれぐらいなら普通に倒せるわ……。

 行くわよっ! 必殺! 物理オーバーヘッドキッークっ!!」


 ランスは一瞬で、アベルに近づきそのまま落ちてくるオークをオーバーヘッドで合わせて蹴りを放つ。


『もりさきくん ふっとばされたー!』


(どこのSGGKよっ!!)


『ぷっごふっ!』


「効いてるわね、このままいくわよ。物理抜き手! 物理チョップ! 物理チョークスリーパーっ!!」


『ぷ……ご』


 しばらくしてオークは事切れてしまった。


「……ランス強い!」


「化け物かよっ……!」


「アベルちゃん、失礼ね! でも、これでわかったでしょ? 貴方はこれから強くなると思うわ。

 だけどね、身にあまるスキルは自分にもリスクがあることを忘れないでね?」


「……すまない。……俺はこのゲームみたいな世界で死ぬわけないと思ってた……」


「ふぅ、反省したのならいいわよ。ギルドに戻ったら皆にも謝りなさいよ。

 さて、それじゃ残りのオークをお掃除しましょうか」


「は? こいつだけじゃねぇのかよ!」


「……気配を感じる」


「マジかよ……。(こんなん何匹もいるとか俺死んでたわ……はは)」


「リルガちゃん、1匹で行動しているオークなら倒していいわよ。

 ただし、2匹以上は私を呼ぶことっ。いいわね?」


 ──こくっ!


「アベルちゃんはそこで休んでなさい。それじゃ行くわよ~♪」


『ぷあっ!』『ぷいい』『ぷぅ』『ぷぇえ』『ぷおぉ!』


 余裕でオークを倒していくランス、相手をうまく撹乱しながら首を斬っていくリルガ……。


 今、アベルの目の前には日本で夢にまで見たゲームやラノベの世界が広がっている。

 しかし、アベルは喜びよりも絶望を感じていた。


「はは……無理ゲー乙」



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