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魔眼使いのおネエさん~魔眼と物理で問題解決~  作者: yatacrow


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第25話 早朝に貼られるクエストって本当に美味しいのか?


―― 王都南西の森 ――


 あらためてクエストの内容を確認すると、


『Dランク対象クエスト

 王都南西の森で野良オークを数匹見かけた

 徒党を組んで巣を作る前に討伐してほしい

 成功報酬 1匹につき銀貨1枚     』



 ちなみに、早朝に貼られていたクエストだが、


『Dランク対象クエスト

 王都南西の森でオークらしき痕跡が発見した

 森に異常がないか確認してきてほしい

 成功報酬 銀貨2枚          』


 発見よりも討伐のほうが危険を伴うが、もしも野良オークが1匹しかいなかった場合、発見報酬のほうが美味しいのがわかるだろうか。


 調査系クエストは危険が少ないため日の出を待たずに受注され、冒険者からギルドに結果が報告される。


 ランス達が受けたクエストは、調査系クエストの次に貼られる討伐クエストになる。


「やっぱり割りの良い仕事は日の出前には行かないとダメよね」


「ふん、俺は力試しをしたいだけだ」


「でも、発見してオークをそのまま狩れれば討伐ボーナスがつくから効率がいいのよ?」


「はぁ、わかったよ。この森に来るまでずっとギルドの裏ルールだの、魔物のくせだの、クエストの種類だのと説明しなくても頭に入ってるって言ってるだろ?」


「あのね、アベルちゃんの頭にある知識は仮初めの知識なのよ? スキルを使わずに再認識しなければスキルの効果が消えたときに全ての知識がなくなるわよ」


「へー、そこまで知らなかったわ。女神さんから貰ったけど、あんまりチートじゃないのか」


「貴方のスキルはほとんど反則よ。女神ガデスちゃんにはもっと感謝しないとバチが当たるわよ」


「……普通に俺より俺のスキルやら加護の事を知ってそうなんどけど、マジであんた何者なんだよ?」


「うふ、乙女の秘密よ」


「……近くにいる!」


「あら、お客さんよ。アベルちゃん、頑張ってね」


「ああ、少し離れてろ……」


 ──がさっ がさがさがさ


『ぷぎぃっ!?』


「出たな……」


 草むらから出てきた1匹のオークとアベルは睨みあった。


 剣を構えるアベルだが、足の運び方、剣の構え方……すべて素人だ。


『剣の才能って努力しないと開化しませんからね』


(でも、アベルちゃんには考えがあるみたいよ)


「……オーク大きい!」


「リルガちゃんがもしもオークと戦うならだけど、気配を消して後ろから首を斬るのがいいわね。

 でも、2匹以上いるときは全力で逃げてね。まだまだ天狐族の力を使いこなせてないから危ないわよ」


「……ぷう」


「っ! あー! 可愛いっ!! だけど焦っちゃダメよ!!」


「手伝わなくていいから、静かにしてくれっ!! 集中させてくれよっ……!!」


「……べー!」


「ガキかよっ! ……ガキか」


「ごめんなさ~い。アベルちゃん、ファイト~♪」


 戦いに全く集中できないアベルだったが、オークもあまりの緊張感のなさに戸惑っていた。



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