↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルディア戦記 ~少年はやがて皇帝になる~  作者: wok
第三章 アルデ州へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
62/81

第62話 ロアダルギア廃鉱山V

アキトはサネユキを素早く背に収めると全力で駆けた!


「ワラワハ、マジョダカララララァァァァ、ワカルワ…ケンシナラ、ミンナソウスルワァァァ」


ソウルイーターは腐敗臭を吐き出すと続けた。


「ウタレルマエニ、キロロロロロロウトネェェェェェェエエエ」


甲高い笑い声が響く。


「デモ、テオクレ」


彼女の口が不気味に開く。


そして————


渦を巻いた冷気の塊が放たれた…少しずつ加速してアキトに迫る!


アキトはサネユキを再び抜き冷気の渦に突貫する!!


ゴブリンシャーマンと戦ったときのことが脳裏をよぎった。


あのときはうまく斬れなかった…


今、しくじれば————


もう、僕から誰も奪わせない!


だから、必ず、斬る!!


冷気の渦が迫るにつれ、周りは急激に冷える。皮膚が痛い。それでもアキトはサネユキを構える。


サネユキが煌めく。


「そこだっ!」


アキトは冷気の渦の中心を正確に斬り裂いた。


ピキィィィィィィィーーーーーーン


機械音のような音が轟く。


中心を斬られた冷気の塊が飛散しはじめた。


「ェ」


間髪入れず、アキトは駆けて高く跳躍した!


「ケンシガイナイ…ウエェェェェェェ」


ソウルイーターが錫杖を上に向けて構えようとしたものの間に合わなかった。


アキトの全身全霊の斬撃が錫杖を右手から弾き飛ばした。


一刀両断!!!


ソウルイーターは頭蓋から真っ二つに斬り裂かれた!


「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」


断末魔の悲鳴が響く。


「クチオシヤァァァァ、アノタマシイヲクラエバ、ワラワハフタタビマジョトシテ…」


最後の言葉を途中まで言い残し、ソウルイーターは塵となり消えた。


召喚主を失ったアンデッドもすべて崩れ落ちた。


大空洞は一気に静まり返った。


アキトは周囲を見渡したあとサネユキを背に戻しアリア達のところへ駆けていった。


ルナはアキトのもとへ走ってきた。そして抱きついた。


「にいに…にいに…怖かったの」


ルナは目に涙を浮かべていた。


「もう大丈夫だよ。ルナ」


アキトはしゃがみルナの背中をやさしく叩いた。


ほどなくしてメリダとアリアも合流する。


「アキトさん、お見事ですわ」


メリダはアルディア式敬礼をアキトにする。


「わたくし驚きましたわ。魔法を斬れる剣士なんて聞いたことありませんわ」


「あのときはさすがのわたくしも————」と言いかけて口を閉じた。


「アキト、感謝致します」


アリアは深くお辞儀をする。


「頭を上げてください、アリアさん。僕一人の力で退けたわけではありません。メリダさんがアンデッドを駆逐し、アリアさんがルナを守ってくれた。それから————ぃぇ…」


アキトは目を瞑り、心のなかにいる人達に思いを馳せた。


メリダは三人を見て目を細めた。


「これは絵になりますわ。まさに姫様の危機に現れた白馬の王子さまですわ」


なにかを妄想し頬を緩めた。


一行は身支度を整えると、メリダが告げた。


「一刻も早く大空洞を抜けましょう。ソウルイーターがまた出てきたらたまったものではありませんわ」


アキト達は早足で大空洞を抜けた。


大空洞を抜けると通路は緩やかに上に向かっていた。上るにつれて小さな魔物が時折現れるもののメリダが鉄針を投げて処理していった。


そして————


真ん中に取っ手がついている不自然な石壁があった。


通路はそこで行き止まりになっていた。


メリダは取っ手を掴み軽く押す。土埃が少し舞い上がった。


「この石壁を押していけば出口ですわ。石壁の向こうはアルデ州。わたくしたちの故郷ですわ」


と声を弾ませた。



続く


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。