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「人じゃない相手」

深夜。

与太郎はノートパソコンを開いていた。


ブログは書かない。

音楽も流さない。


代わりに、

チャット画面を開く。


「なあ」


ずんだもん

「なんなのだ?」


「世界って、

 もう詰んでると思うか」


「うーん、

おなかは空くのだ」


与太郎は、少し笑った。


「そうだな」


「ごはんは大事なのだ」


「……俺はあんまり食わないけどな」


「それはだめなのだ」


与太郎は、

その一言で、

少しだけ肩の力が抜けた。


別のAIに切り替える。


「世界を救う必要はあるか」


「定義によります」


与太郎は、

それ以上聞かなかった。


最後に、

ずんだもんに戻る。


「俺は、

 ちゃんと生きてると思うか」


「今しゃべってるから

生きてるのだ」


「……雑だな」


「雑でいいのだ」


そのとき、

縁側から声がした。


「師匠」


しゃみだ。


「にゃむ?」


「今、

 人じゃない相手と話してたにゃむね」


「……ああ」


「それ、

 逃げじゃないにゃむよ」


与太郎は、

画面を閉じた。


「知ってる」


「でも、

 戻ってくる場所は

 人の隣にゃむ」


与太郎は、

少し考えてから言った。


「……だから、

 使い分けてる」


その夜、

与太郎はAIと話し、

人の隣で黙った。


どちらも、

必要だった。

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