顔がクソ可愛いんだ、俺の幼馴染は
思わず走り出してしまった。何も考えず身体が動いた。
馬鹿みたいだ。
父ですらあの怪我なのに、俺に何ができるんだ。
助けられるのか?
そもそも彼女は無事なのか?
考えるだけ無駄だ。とにかく急がなきゃ。
そもそも、ここにきた理由は幼馴染である彼女を助けるためだ。
何ができるとかじゃない。
死んでも助けるんだ。
そうして、幼馴染の家に着いた。他の家と同じように燃えている。
焼け焦げて壊れた扉から無理やり体を入れる。
身体に木屑が刺さる。
痛い。
火花が顔に触れる。
熱い。
それでも進むしかない。
擦り傷や火傷を体中に負いながら俺は中に入った。
「灯火!!」
中に入るとすぐに彼女が見えた。うつ伏せで倒れている。
声をかけても反応がない。だが、まだ生きている。
ただ、呼吸が浅い。
【一酸化炭素中毒】
脳裏にそれがよぎった。
早く外に出さないとまずい。
ただ、入り口は人を担ぎ出せるほど広くない。
どうすれば。
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村がモンスターに襲われた。私は二階のタンスの中に隠れてた。
最初に父が殺された。玄関にいってモンスターから家族を守ろうとしてくれた。
次に妹が殺された。妹も隠れていたが。見つかってそのまま食べられた。
そして、母も殺された。
妹が食べられているのを見過ごせなくてモンスターに立ち向かった。
モンスターは三人を殺すと二階の窓から外へ向かっていった。
私は震えて隠れ続けることしかできなかった。
モンスターが去ってしばらくしたとき。家が燃え始めた。タンスから出て逃げようとした。家族の死体をみながら階段を下りた。
階段を降りてる途中で階段が崩れ、私は強く頭を打った。
意識が朦朧とする。
「ねぇねぇ!しょうくん!」
「なんだよ、とうか」
「大きくなったらさ!けっこんしよ!!」
「なんかい言うんだよ」
「大好きだから!たくさん言う!」
懐かしい。
私は少し不器用な彼が好き。
「ねぇ!しょう!私と祭り行こ!」
「面倒くさい。金ないし」
「私がいろいろ買ってあげるから行こ?」
「ただ飯??なら行く」
「やった!!じゃあ今日の夜ね!」
彼はお金使い荒くて、自分のことしか考えてない。
でも、
「そこの嬢ちゃん可愛いじゃん。俺達といいことしよ」
「ごめんなさい。私用事あるので」
「いいじゃんか、ちょっとくらい」
手を無理やりつかまれた。私の力じゃ解けない。
怖い。
「離せよてめぇら、そいつは俺の女だ」
彼は私を救ってくれた。
彼には力はない。頭も多分良くない。顔も別に普通だし。性格もクズだし、でも、彼は私をいつも助けてくれる。
意識が朦朧とする。
「灯火!!」
彼の声が聞こえた気がした。
私の意識はそこで途絶えた。




