27・花鶴みゆきの視点3・図書室の誓い
放課後の図書室がこんなに賑やかしいのは…良くないことなのでしょうが…
国木戸の健ちゃん中心に、学園マドンナ古賀澤さん、生徒会長桝村さん、乙女ギャル千鳥さん、IQチンピラ鹿部さん…
そして私花鶴みゆき…は傍観者。
傍観者…でしたが…「みゆきちゃんにコレを…」何と!健ちゃんが私の為に…赤い毛糸のクマをくれたのです。
「え?!そんなに困らせちゃった?!」泣いてる私にピントズレた慌て方をする健ちゃんは優しすぎて繊細過ぎて、そして他人の気持ちに頓珍漢です。
「もんち~おまえ、意外に垂らしだなぁ…花鶴ちゃんもモンチのこと好きなんだ?!」千鳥さんはギャルだけど、不良という感じがしません…御守の鹿部さんはどう考えても堅気じゃないですが…ただ、彼も悪人という感じでも無さそうです。
にしても、ギャルの嗅覚は侮れません…私も人間観察には自信がありますが…私自身…自分の事を自分では観察しないので、実はよく分からないのです。
「このクマを持つことができるのは、国木戸健一の気持ちを動かすことができた人間にのみ贈られるものと僕は分析している…花鶴君もその一人ということだ!歓迎する…【赤熊団】に!」
「そのグループ名だけは認めらん無い~」「ではやはりクリムゾン…」
「はるか、それ難しくて長くて呼ぶの難しくない?」
「【キーホルダーズ】っていうのはどうですかね?」鹿部さんがまさかの提案…
「カッコ良くなってんじゃねーか…チーマーかよ~ウケる」
「みゆきちは、何かあるか…お前もキーホルダー貰ったんだし」
み、みゆきち…もうあだ名で呼ばれてます…同じクラスですが、会話は席を譲ったときだけなのに…
「え、ええぇ~…何でしょう…【クマ友】とか?」
「あ、いいじゃん、シンプルで!ソレで行こうぜ!」
「いいんじゃないでしょうか…」古賀澤さんも
「うむ。シンプルイズベストだな…」会長も
「ぼ…僕も、良いと思います」健ちゃんも…
「あは…なんか、決まっちゃうとテレますね」
静謐が支配する神聖なる図書室が…《《こんな楽しい場所》》に変わるなんて…想像したこともありませんでした…歴史の本になぞらえるなら、『何も変わらないものなどない』と言われた気分です。
「ところで…【クマ友】は何をする会なのでしょうか?」
「あん?友達と一緒にいる時『この集まりの主旨はなんですか?』とかマジで考えたりするのか?…そん時楽しいことを皆ですればいいんだよ!」
「ナルホド…」
「いいえ違います」
「「「え?」」」皆がその発言をした古賀澤さんを見る。




