表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天使と聖女は足元に転がる【赤い毛糸玉】に導かれる  作者: 黒船雷光


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
26/43

26・繋がる世界と繋ぐ糸

 よかった、頑張った甲斐があったように千鳥さんも鹿部君も喜んでくれた。


「モンチ結婚して!」という千鳥さんは、面白い冗談を言うと思いツッコミ待ちなのだと理解して「年齢的に法令順守だとムリですね…」と返す。


「マジメか?!」という返しまで千鳥さんはお約束な感じで皆で笑った。


 駅から学校まで、電車で沿線を通った道をまた遡って歩く通学路は好きではなかった。でも、古賀澤さんが居て千鳥さんが居て、鹿部君もいて…

「おはよう諸君!」校門前に桝村生徒会長が居た。


「んだよ…朝から元気じゃねえか~会長さんよー…ほれ、見ろよ~」

 クマのキーホルダーを嬉しそうにかざす千鳥さん。

「うむ!クマ同盟という訳だな!もちろん僕も入っている!」上着をめくると内ポケットのボタンホールにキーホルダーがあった。

 取り上げられた…ものを持っていてくれた生徒会長に、僕は少しうれしくなった。


「とりあえず、今日から朝は風紀取り締まりとしてここに立たせてもらうことにした!千鳥アキラ…今日は…まあギリ許容範囲だな…シャツの前を解放などはしないように!」

「っさいなぁ~分かってるって…」


 こんなメンバーと楽しく交流できるようになるなんて、不思議な気分。


 二年生になって、僅かな変化が大きく波及している。


「なぁ、コレ…もうウチらこのキーホルダーで繋がった仲間じゃん!【テディペア】とか?」

「お嬢、ペアは『パートナー』『一対』の意味ですから…ちょっと」「えぇ〜ペアとベア(熊)を掛けた天才的発見だと思ったのに」


「では、【 Crimson Teddy Posseクリムゾンテディポッセ】と言うのはどうでしょう?」古賀澤さんが何気に乗って来る。


「お、流石はるか!ナンカかっこいいじゃん!」

(どう言う意味?)(真紅の子熊団って意味っす)

 千鳥さんと鹿部君のヒソヒソ話が丸聞こえである。


 ソレを聞いて古賀澤さんが少し照れてるのが、とても印象に残る。この僅かな付き合いの中で『仲間』を意識して話せるギャル全開千鳥さんも、クールビューティーでは無い古賀澤さんも良いなと思う。


「素直に【赤熊団(あかくまだん)】ではダメなのかね?」会長の提案は…語呂が悪い、印象悪そう…ヒロキと会長だけでやれと散々だ。


「じゃあ、放課後図書室で。それ迄の(グループ名候補は)宿題ね」

 と言うもはや決定して居るグループの結成に巻き込まれていた。でも、不思議と忌避感が湧かない。


 僕は自分を守るために…周囲から身を隠すために、ずっと呪いから逃れるために全てを遮断して生きてきた。


 その呪いは、小さなきっかけで壊れて消え掛かっている。

 そして、手元に残ったキーホルダーはもう一つある。


 一つ残ったこのクマを渡すのは決まっている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ