28話 私が私じゃなくなる
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あれから数ヶ月たった。俺はさちの補助をしたり、家に帰ったりを繰り返す生活をしていた
今日もまたさちに招かれ天界に来ていた。
さち「今日のお仕事は!?」
史子おばあちゃん「今日はちょっと難しいぞい?神の森わ
かるかの?」
さち「あ!私が亡くなったとこ!」
史子おばあちゃん「そうじゃ!そこに現れた…」
さち「いっ!」
さちがいきなり頭を抑え蹲る。
渚「大丈夫!?」
史子おばあちゃん「大丈夫かの?…またかの」
渚「またって、何なんですか!」
俺が声を荒らげる。
史子おばあちゃん「さちは天使じゃ、この世に存在する人
間に敵対する悪魔陣営という軍団がたまに天界に悪い電波を流すんじゃ…もしかしたら他の陣営の仕業かもしれんが、恐らくそれがさちに反応したみたいじゃよ」
渚「史子おばあさんは大丈夫なんですか?!」
史子おばあちゃん「ワシは対抗を持ってるからのう。さち
はまだ幼いから。」
さち「いたいよー!」
渚「よしよし」
俺が頭を撫でる。悪魔陣営…健が言ってたボスに関係して
いるかもしれない。
史子「今日は仕事お休みにさせようかの、さち、あんた無理しすぎじゃからのう」
俺「そうだよ。」
さちは無理をしすぎている。辛くならないんだろうか。いつも、ひたすら人を助けて。
さち「…でも、助けないと…みんなを!」
さちが抵抗する。だけれど
史子おばあちゃん「休みなさい!今は考えなくていい!」
おばあさんが厳しめに叱る。この子は少し無理しすぎなんだろう。
史子おばあちゃん「あんたが頑張り屋なのはわかっとる、だけどな、頑張りすぎて、自分が傷ついたらどうじゃ?」
さち「私平気だよ?そのくらい」
史子おばあちゃん「あんたのお母さんはどうかの?無理してるあんたを見て平気だと思うかの?」
さち「…っ!」
さちが俯く。やはりお母さんの事は気になるんだろう。
さち「平気…じゃないかも、でも助けないと…私が私じゃ
なくなる気がするの!」
史子おばあちゃん「そうなんじゃ、あんたが平気でも、周りの皆は辛い、無理させたくないんじゃ。」
さち「うん…」
史子おばあちゃん「もちろんワシが働かせすぎなのは分かっとる。ただ、きつい時くらい休んで欲しいんじゃ」
さち「うん…!」
史子おばあちゃん「あとなぁ、前の話じゃ、おじさんを救った時、皆大好きといってたのう、なのはいいが、それだとお前さんを本気で好いてるやつがどう感じるかの?」
さち「えっ、…」
史子おばあちゃん「辛いんじゃ、みんな大好き。悪意があるやつを好きになってしまったら危ないんじゃ、そこは区別しないとならん。」
さち「うん…」
渚「さち、史子おばあさんの言う通りだよ。俺は、正直、あの場面、辛かった。さちが無防備すぎるから。俺、さちのこと奪われたくないくらい大切なんだ。何があるか分からないんだよ。この世は悪意に満ちてる。」
俺は正直にさちに思いを告げた。
さち「そっか、ごめんね!」
さちが謝る。素直な子だ。
渚「みんな救わず、危ない方はスルーする必要がある。善意は時に悪意を生むんだ。」
さち「そうなの?」
渚「そうだよ…だから」
…言いかけた時…
ガサッ!
大きな羽の羽ばたく音が聞こえる。
史子「だれじゃ!?」
さち「だれ?」
振り返ると黒い羽を羽ばたかせるタキシードの男がいた。
史子おばあちゃん「あんたは…!勝手に入り込むな!」
史子おばあちゃんの表情が険しくなる。
?「面白い女と男だ。」
男が呟く。
史子おばあちゃん「去らんと消し去るぞい?」
?「見に来ただけだ。すぐに去る。あの女…あれだ、と…」
史子おばあちゃん「天使術!奥義…!」
バザサッ!
黒い羽が飛び去る
史子おばあちゃん「逃げられたか。」
何者なのか!?
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