第93話 一線を超えた時
愛利は自分の能力を使えば何でも思い通りになると思い、学校にいる生徒を利用しようと考えた。愛利が高校生という設定にしてしばらくすると、春奈と里美と仲が良くなった。そこでこの二人を催眠で利用すれば、自分は何も手を下すことなく計画を成功させることができると考え、二人に援助交際をするように催眠により命令した。これにより月に数万円程度の金を手に入れることができた。時には同じクラスの人に1万円を持ってこさせるよう催眠をかけてそれを、大勢に同じことをさせた。これらが積み重なりどんどん金が入ってくるようになった。
2014年6月、さとしが通う学校に里山ひろしが襲撃したニュースを見て、自分も催眠を使えば騒ぎを起こさずに目的を達成させることが出来ると考えて、銀行の現金を輸送する警備に催眠をかけて、堂々と金を貰った。現金が減っていると問題になる為、間違いなく警察が聞きに来る事を想定してあらかじめ金を盗んだのは警備員自身だと催眠で思わせる。後日、現金輸送の警備員が現金を盗むというニュースをやっていた。愛利がやった証拠が何一つ無い、警備員がくれたのだから愛利がやったとは誰も思うことすらなかったのだ。
愛利はこれを踏まえ、次から次へと金を手に入れるようになった。愛利の催眠は視界に入る範囲の人間は全て操る事ができるので、堂々と強奪しても何も騒ぎにならないのだ。愛利は多数を催眠にかけるときは、相手と目を合わせないといけないので、その場で服を脱いだり、奇抜な服装をしたりして周囲の視線を集めて催眠をかける。
愛利はニュースを入念に見るようになり、ムタチオンによる事件が各地でよく起きていることが分かり、M部隊では対策を強化しており、一般向けの対策グッズなども販売されるようになった。愛利はこれを見て、新潟で開催される「The Mutation」で展示されるグッズを奪って、M部隊に対応する為に、自分も対策グッズを手に入れる事を考えた。ムタチオンはこのグッズは購入出来ないことになっており、購入時にはムタチオン判別機で、判別されることになっている。
普通に手に入る事が出来ないので、会場を襲撃して全て奪おうと考えたのだ。




