第90話 真実
愛利は催眠により多数の人を操って思うがままにしていた。しかし愛利の表情が突然変わった。
「梨香?」
愛利の視界には妹の梨香がいたのだ。それに驚いた愛利は一瞬の隙を見せた。
背後から近づく祐也は突然愛利の様子が変わったのに気付いて、その隙に用意したタオルで愛利の目を塞いで、愛利の手足をロープで固定した。
「しまった」
愛利の能力は自分の視界に入る者を一度催眠にかければ、視界から離れても解除しない限り持続するが、解除するには再び視界に入る所で行わないといけない。祐也はこれ以上操られる人数を増やさない為に愛利の目を塞いだのだ。
「だって梨香は・・」
愛利は何かを語りだした。
「全部梨香の為にやったんだよ。学校でいじめられていて、毎日が辛かった日々。そんな梨香を何とかしてあげようと思って私が代わりに学校にいってあげてたんだよ。」
実は愛利は20歳で、高校はとっくに卒業していたのだ。本当は妹が高校生で、愛利は妹が学校でいじめられているのを我慢できなくて、自分の催眠を使って愛利と梨香を入れ替えて学校に通っていたのだ。催眠を使って自分が学校で一番人気者になるように、テストのカンニングを能力で行い、男子は全員メロメロになるように催眠をかけて、成績優秀、スポーツも優秀になるように、全て能力で実現していたのだ。




