第59話 パパ
2015年5月16日…土曜の昼になり、計画実行まであと19時間となった。大量の現金を奪うので実際の現金と同じ量の紙を袋に詰めてシミュレーションを行っていた。現金は1万円冊が1万枚つまり1億円で1kgに相当する重さがあり、仮に10億円を奪うとなれば10kgの米袋を持って走ることになるので、案外大変なものだ。一気に1人で持っていくのは困難なため、複数に分けて持っていくことにした。
吉本はみゆをせまいトイレに監禁していて、昼飯をあげた。みゆからすればこんな壁くらい高速移動の勢いを使えば簡単に破れるが、吉本の能力の都合上それをしたら殺される可能性があるため、大人しくしている。しかしそれとは別にいくら5月でもせまい個室に閉め切った空間ではとても暑く、息苦しい。みゆは暑くてたまらないので下着になっていた。
「下着姿になって俺を興奮させて、許してもらおうとか思ってんのか?俺をそこらの変態と一緒にしてくれても困る。未発達のお前の体なんて見ても何も思わねーよ。」
「そうじゃなくて、単に暑い、出してよ。」
「出せだと?お前の前でズリこけってか、そうやって俺を満足させて逃がしてもらうと。お前の浅い考えはお見通しなんだよ。」
(そんなこと全く言ってないのに何かってな妄想してんのか…男はみんなこうなのか、さとしだけかと思ったけど)
{なんかおかしい}
しかしそれとは別にいくら5月でもせまい個室に閉め切った空間ではとても暑く、息苦しい。みゆは暑くてたまらないので下着になっていた。
「暑いよ、別に逃げないからここから出して。」
「とか言ってるけどどうせ逃げるんだろ。」
「だから逃げないって・・・」
「そういえばお前下着になってるけど、あれか?恐怖を通り越して性欲が増したか?そういえば女って、窮地に陥ると子供を残そうと性欲が急激に増えるってどっかで聞いたことがあるな。もしかしてそれか。」
(こいつ何言ってんだろ・・・)
{また悪い癖が・・・}
吉本はみゆに飯をあげたあと、部屋に戻った。携帯に息子から電話が掛かってきた。
「パパー次の連休は帰ってきてね。ゴールデンウィークの時楽しみにしていたのに、急に来れなくなったって言うから、今年は9月にも連休があるからその時にまた帰ってきてね絶対だよ。」
「おう、9月には帰るさもうちょっとだけ待ってくれ。」
吉本の息子からの電話だった。吉本は福岡に妻と息子がいて、息子の名は健太郎で妻は咲である。吉本は家のローンや、息子の学費などちゃんと払っていて、定期的に妻にも生活費などを送っている。吉本は今から15年ほど前に出稼ぎに行くため上京したが、健太郎も咲も強盗などの活動をしてるのは知らない。




